【動物看護士が解説!】犬の歯周病の原因と症状、治療法・予防方法について

マルチーズ

犬の歯周病とは?

歯の周囲に起こる病気のことを「歯周病」といいます。放っておくと、さらに他の病気にもなることがあります。

歯周病のはじまりは歯肉(歯茎)の炎症からです。この状態が進行すると、歯と歯茎の間に溝ができ、通常よりも深くなり、この状態を歯周炎といいます。さらに症状が進行すると、骨にまで広がりこの状態を歯周病といいます。

 

ここで、歯周病にも関係している歯と唾液についてです。

犬の歯について

犬の歯の乳歯は上下それぞれ14本、計28本あります。永久歯については、上20本、下22本の計42本です。生後3~4ヵ月から生え始め、生後6ヵ月~7ヵ月には生えそろいます。

犬の歯の役割は、食べ物を噛み砕くことの他に敵から身を守るためであったり、獲物をとらえるため、鋭く尖った歯(犬歯、臼歯)をしています。現在は、柔らかいフードなどを食べているため、歯周病のような歯の病気にかかりやすくなっています。

口の中の唾液は大切な役割をしています!!

唾液はどのような役割をしているか知っていますか?

口に入れたものを食べるとき、消化していくための手助けをしています。さらに唾液には、細菌やウイルスからの感染を防ぐ物質(免疫物資)が含まれています。この免疫物資のお陰で、口の粘膜や体内への感染を防ぐ手助けをしています。しかし、体に何かの異変があると、この免疫物資は弱まってしまいます。

犬の歯周病の原因 ・症状・治療法

■ 原因

そもそも、歯周病の原因とは何なのでしょうか?原因は、外傷からのものや、細菌による感染からのものがあります。外傷についてですが、例えば犬が、硬いものを噛んだり食べたりしたときに、口の中に傷ができることがあります。また、頭部を強く強打したりしても歯肉に炎症が起こることがあります。これらのような外傷性の場合の炎症ですと、自然に治っていく事がほとんどです。次に細菌による感染の場合ですが、一番の原因となるものは、口の中の汚れです。人間と同じように、フードなどを食べた後、歯みがきなどで汚れを落とさないと歯垢や歯石となっていきます。

 

※歯垢とは?

表面に付着した歯の汚れのこと(細菌)。この時点では、ガーゼや歯ブラシなどで擦ると汚れは落ちます。

※歯石とは?