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スピッツとは?
スピッツとは、ドイツ語で「鋭利な、尖った」という意味を持ち、口元から鼻にかけたマズル部分が尖っていて、立ち耳を持つ犬の系統のことを指します。
有名な柴犬やシベリアンハスキー、チャウチャウなどもスピッツ系に入ります。
日本では単に「スピッツ」というと、「日本スピッツ」のことを指していることが多いですが、日本スピッツ以外にも、ドイツのスピッツ種である「ジャーマンスピッツ」があり、ジャーマンスピッツの中にもいくつかの種類が存在します。
スピッツの歴史
日本スピッツの歴史
◆ルーツ
日本スピッツは名前の通り、日本を原産とする犬種です。
日本スピッツの由来には諸説あり定かになっていませんが、一般的には1920年代に国内に入ってきた「ホワイトスピッツ」が祖先犬だと言われています。
白のジャーマンスピッツやアメリカン・エスキモー・ドッグなどの白いスピッツ系の犬を交配して小さく改良され、毛色が白に固定化されたと考えられています。
サモエドも交配されていると言われていますが、定かとはなっていないようです。
◆かつては爆発的人気だった!!しかし・・・
日本スピッツは、白くふわふわの被毛に黒くて大きな目で愛らしい姿から、第二次世界大戦後から高度成長期にかけて日本国内で大ブームを起こしました。
1950年代後半には、日本で登録される犬の4割を占めていたほどの人気ぶりです。
しかし、当時は外に繋いで飼育することが多い環境だったため、警戒心が強く神経質な性格を持つ日本スピッツは、「よく吠える犬」という悪印象が定着し始め、日本での人気は衰えていきました。
1973年にはスウェーデンに渡ることになりますが、その子孫らがイギリスに渡り北欧やイギリスを中心に人気が出始めます。
現在の日本においても愛好家の間で根強い人気を持っています。
ジャーマンスピッツの歴史
◆ルーツ
ジャーマンスピッツは、ドイツ原産の犬種です。
非常に古くから人間と生活していたと考えられており、今から6000年以上前の狩猟採集民が飼っていたと言われています。
15世紀ごろには「スピッツ」という名前が付けられ、ヨーロッパやイングランドに広まり各地で独自の発展を遂げながら体の大きさなど異なる特徴を持つようになっていきました。
◆ジャーマンスピッツの種類
異なる発展を遂げてきたジャーマンスピッツは、
- ジャーマン・ウルフ・スピッツ
- ジャーマン・グローサー・スピッツ
- ジャーマン・ミッテル・スピッツ
- ジャーマン・クライン・スピッツ
- ジャーマン・トイ・スピッツ
- ジャーマン・ツヴェルク・スピッツ
と区分されています。
「ジャーマン・ツヴェルク・スピッツ」はあの有名な「ポメラニアン」として独立しています。
また、国際畜犬連盟では「ジャーマン・ウルフ・スピッツ」はキースホンドと同犬種扱いされています。
これらの種類の区分には、現在でも混乱があり専門家によって異なる見解を持っていることも少なくありません。
スピッツの特徴
日本スピッツの特徴
~大きさや身体的特徴~
日本スピッツは、体高30~38cm体重9~11kgの小型犬に分類されています。
サイズ的には大きめの小型犬、小さめの中型犬に値するサイズで、体高よりも体長がやや長くバランスの良い体型をしています。
全身を純白の長い被毛に覆われていて、黒いアーモンド形の目、三角の立ち耳、飾り毛のあるくるりと巻いた尻尾が特徴的です。
ジャーマンスピッツの特徴
~大きさや身体的特徴【種類別】~
種類によって異なるサイズなどの特徴を持つジャーマンスピッツですが、基本的にはやや硬めの長毛の被毛に覆われていて、背中にくるりと背負った尻尾、三角の尖った立ち耳が特徴的です。
◆ジャーマン・ウルフ・スピッツ
他のジャーマンスピッツの元になったのがこの種類で、牧羊犬としての歴史を持ちます。
大きさは最も大きい、体長42~45cm、体重27~32kgの大型犬に分類されます。
名前の通りオオカミのようなウルフグレーの被毛に覆われています。
◆ジャーマン・グローサー・スピッツ
2番目に大きなサイズで、体高40~41cm、体重17~18kgの中型犬です。
毛色にはホワイト、ブラック、ブランなどの単色があり、ブラックに人気があります。
以前はジャーマンスピッツを代表する種類として人気がありましたが、小型種の人気によって数が減り、現在では希少犬種として扱われています。
◆ジャーマン・ミッテル・スピッツ
3番目に大きい種類で、体高30〜38cm、体重7〜11kgの大きめの小型犬です。
他のスピッツとは異なり、オーバーコートが剛毛で細めな特徴を持ちます。
毛色は、チョコ、ブラウン、ブラック、イエローなどが一般的ですが、混色なども存在します。
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