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犬は卵を食べても大丈夫なの?
犬に卵はあげても大丈夫です。
ただし、あげ方に注意が必要です。
卵には、ビタミンA、B2、B6、B12、D、E、たんぱく質、葉酸、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、脂質と、ビタミンCこそ含まれていませんが、他の食品に比べると、本当にバランス良くいろんな栄養素が含まれています。
これら、どれも犬にとって毒になる栄養素はないのですが、1つだけ気にしないといけないのは、卵白に含まれる「アビジン」という成分になります。
なんで、犬が生の卵白を食べちゃダメなの?
卵の白身にはアビジンという成分が含まれているのですが、このアビジンは、ビオチンというビタミンの吸収を邪魔してしまうのです。
結果、犬が生の卵白を摂取しすぎると、ビオチン欠乏症という病気になってしまうことがあります。
また、体内のビタミンバランスが崩れることで、免疫力低下や下痢などを起こすこともあるので要注意です。
なお、このアビジンという成分は熱に弱いため、卵白を加熱することによって、犬も食べることができます。
ちなみに、卵黄にはビオチンが豊富に含まれているので、卵白と卵黄、うまい具合にバランスが取れていますよね。
卵の栄養成分・効用
卵に含まれる9種類のアミノ酸で犬の免疫力アップ!
アミノ酸にはたくさん種類があるのですが、必須アミノ酸といわれる、食べ物から取得しなければ、体内で作れないアミノ酸が9種類あります。
何とその9種類のアミノ酸全て、卵には含まれているのです。
アミノ酸には、疲労回復や免疫力を上げたり、健康を維持する上で重要な栄養素になります。
そして、皮膚に大切なのはコラーゲンですよね。
コラーゲンを作り出すのも…そう!アミノ酸なのです。
犬の皮膚を健康に保つためにも、卵は一役買いそうです。
卵に含まれるレシチン&コリンで犬の脳を活性化!
卵にはレシチンという成分が含まれていて、そのさらにレシチンの中にコリンという成分が含まれているのです。
このコリンというのがとても優秀で、脳を活性化し、脳の老化防止になるとされています。
また、このコリンは、血圧を低下させる働きもあり、高血圧や高コレステロールの予防にもなります。
卵に含まれるカルシウムで、犬の骨を守ります
犬には牛乳飲ませませんよね?
カルシウムが犬にも大事だってわかっていても、なかなかカルシウムって、あげにくいように思いませんか?
卵には十分なカルシウムが含まれているので、小魚やカルシウムのサプリメントなどのローテーションに、卵を加えてみるのもいいかもしれません。
卵に含まれるビタミンで犬を元気に保ちます
卵には、ビタミンには全部で13種類ありますが、その内卵には11種類ものビタミンが含まれています。
それぞれ体を健康に保つため、いろいろな働きをしてくれますが、特に、ビタミンB2は他の栄養素をエネルギーに変える働きを持っていて、皮膚を丈夫にもしてくれます。
ビタミン12は赤血球を作る助けをします。
犬に卵をあげる量とあげ方
卵には、ただおいしいだけではなく、トータル的に栄養価が非常に高く、バランスのいい食物だとわかりましたね。
では実際、犬にはどれだけ、どんな風にあげたらいいでしょうか?
犬にはどれくらいの量の卵をあげて大丈夫?
犬の大きさにもよりますが、あげる量は、5kg以下までの犬で卵1/4までが基本です。
毎回、鶏卵を1/4だけ分けてあげるのが大変なようであれば、うずらの卵をあげることもできます。
うずらの卵1個で、およそ23kcalになりますので、だいたい鶏卵1/4と同じカロリーになります。
ただ、うずらの卵は鶏卵に比べ、ややコレステロールが高いのでご注意ください。
その代わり、ビタミンA、D、Kはうずらの卵の方が多く含まれています。
犬に卵は毎日あげてもOK?
卵は確かに、栄養価が高く、おいしく、魅力的な食材です。
ですが、高栄養価のものを毎日というのは、犬の体の大きさなどを考えても、コレステロールなどが心配になってくるので、卵をあげるのは、週に1〜2回程度に抑えてあげましょう。
犬に卵をあげるとき、決まった調理法はある?
ご紹介したように、犬に卵をあげるのは大丈夫ですが、白身だけはちゃんと火を通す必要があります。
それさえ守っていれば、調理法は何でもありです。
ゆで卵に始まり、卵焼き、目玉焼き、スクランブルエッグなどなど…
ただ、人用と間違い、卵に調味料を混ぜて料理をしないようにだけ、気をつけてくださいね。
犬は、ほんのりとした卵の甘さで十分です。
犬が喜ぶ卵を使ったレシピ
優しい甘さの卵雑炊
材料
- チキン 30g
- ブロッコリー 20g
- にんじん 10g
- うずらの卵 1個
- ご飯 適量
作り方
- チキン、ブロッコリー、人参を、それぞれ犬が食べやすい大きさに切ります。
- まず、チキンをフライパンで炒め、皿に分けておきます。
- 同じフライパンに、ブロッコリーとにんじんを入れ、そこに水を加え、野菜が柔らかくなるまで、煮ていきます。
- 野菜が柔らかくなったら、そこにチキンを戻します。
- 同じく、ご飯も投入します。
ここで、水分がなくなっているようであれば、また水を少し足し、ひたひたになるように水を足します。 - 最後に、溶いたうずらの卵を流し入れて完成です。
ほんの少し、人には感じないくらいの量の、味噌や醤油を入れても風味が良くなり、犬の食欲増進にもつながります。
犬に卵をあげるときの注意点
体にいい卵ではありますが、あげ方によっては、毒に変わってしまうこともあるので注意が必要です。
犬に、一度にたくさんの量の卵をあげない
大型犬を除いて、小型犬〜中型犬に鶏卵1個は、一度にあげる量としては、多いでしょう。
犬はもちろん喜んで食べると思いますが、健康を害してからでは遅いので、あげすぎに注意です。
大量に食べてしまうと、消化不良や下痢になってしまいます。
また、毎日卵を長期間あげるのも、コレステロールなどの問題からも良くありません。
犬に、生卵(特に卵白)はあげてはいけません
すでにご紹介済みですが、生の卵の白身は、犬にあげてはいけません。
たとえ半熟であっても、あげない方が無難です。
また、黄身であれば、多少生でも大丈夫とはされていますが、子犬や老犬など、免疫力が低い犬には特に、無理にあげないようにしましょう。
卵は、基本的に全て火を通すということが原則です。
犬に卵のカラをあげるなら、きちんと殺菌処理を
卵の殻を粉にして、犬へカルシウム〜なんてお考えの方がいるかもしれません。
それも1つの方法ですが、間違っても生卵の殻をそのまま、犬には与えないでください。
卵の殻には、サルモネラ菌が付着している場合があるので、ちゃんと熱消毒(電子レンジで熱消毒できます)した上で、できればミルサーなどを使い(卵の殻は消化が悪いので)、ちゃんと粉末にしてからあげましょう。
犬に卵アレルギーがないか注意
人でも、卵アレルギーとよく聞く通り、犬も卵のアレルギー反応が起きやすいとも言われます。
体にいいので、ぜひ取り入れたい食材ではありますが、アレルギーを起こしてしまっては大変です。
初めてあげるときは、いつもあげているドッグフードのトッピングで、ほんの少しだけあげてみて、反応を観察してみてください。
- 体を痒がる
- 口をしきりにペロペロ(痒くてペロペロしている場合あり)
- 目が充血
- 下痢
などがある場合は、アレルギー反応かもしれません。
また、アレルギー反応は、何回か平気で食べていても、そのときは平気でも、ある日突然反応が出たりするので、そこも注意してください。
犬に卵を与えてもいいの? さいごに
卵は、少量でまとまった栄養が摂れるので、食欲がない犬や、シニア犬にも最適な食材になります。
犬にアレルギーがないようであれば、卵を使っていろんなアレンジ料理ができるので、飼い主さん自身も、きっと楽しく料理ができるのではないでしょうか。
優しい黄色の卵と犬って、食べる光景を想像するだけでもほっこりしませんか?
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