震えてる?シーズーが震えているとき考えられることは? Vol.2

震えてる?シーズーが震えているとき考えられることは? Vol.2      〜痛みを伴う病的な震えにはどのようなものがあるの?〜 前半Vol.1で病的でない震えについてみていきましたが、ここでは病的な震えについて考えていきたいと思います。
病的な震えには、脳神経疾患、筋骨格系疾患、代謝性疾患、遺伝的疾患、特発性疾患、中毒など非常に多岐にわたる問題があげられます。
まずはこの中でも、痛みからくるものについて、シーズーで考えられる病気に焦点を当てて解説していきたいと思います。

椎間板ヘルニア

シーズは実は、代表的にはダックスフンドなどで知られる軟骨異栄養犬種に入るのです。
これはどのような犬種かといいますと、成長に伴って(2歳くらいまで)髄核が軟骨様に変化していく犬種です。
つまり正常の椎間板のようにうまく衝撃を吸収できず、負荷がかかると髄核とよばれる椎間板の中心物が飛び出して、脊髄を圧迫してしまうのです。
この軟骨異栄養犬種にみられる椎間板ヘルニアは、細かくいうとハンセンⅠ型ヘルニアといわれ、突然発症し3~6歳で多く見られます。
症状としては、突然ジャンプしたり、なにか遊んでいたりしている途中でギャンとないたり、キャンキャンと痛みを訴え、その後なるべく身体を動かさないようにじーっとして震えていることが多いです。
椎間板ヘルニアは圧迫の度合いがひどい場合ですと、突然半身不随になってしまうこともありますし、治療までの時間で予後も変わってくるので、緊急で動物病院にかけこむ必要がある病気です。

股関節形成不全(股異形成)

犬の股関節形成不全とは、大腿骨と骨盤とを結合する股関節の形が異常な状態をいい、多くの場合は遺伝的なものといわれています。
一般的にゴールデンレトリバーなどの大型犬に多い病気ですが、シーズーでもみかけることがあります。
症状として有名なのは、モンローウォークという腰をふった歩き方です。
あとは、立ち上がりや階段の上り下りに痛みを伴うことがあり、ひどい負荷が股関節にかかると脱臼してしまうこともあります。
この場合は、かなりの痛みを伴いますし、完全脱臼した場合は、後ろ足が全く使えない状態になります。
病気の程度で、治療は変わってきますが、日頃から歩き方がおかしかったり、突然痛そうに震えたりする場合は、念のためかかりつけの動物病院でチェックしてもらった方がよいでしょう。

まとめ

ここでは、シーズーに起こりうる痛みの強い2つの病気を紹介させて頂きましたが、細かくあげるときりがないほど、痛みを感じる出来事や病気というのはあります。
場合によっては、小さなかすり傷でもおおげさに鳴いて、ぶるぶる震えてみせる個体もいるように、性格によっても痛がり方というのは、だいぶ変わってきますので、判断が難しいこともあると思います。
ただ、いつも様子を見ている飼い主ならば、その「震え」が、痛みによってかどうかは分かると思いますので、状況をみて、獣医師の指示をあおぎましょう。

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