チワワの飼い方・性格を動物看護師が解説します!

治療方法は主に点眼薬です。

外耳炎

耳の病気です。
耳の中で細菌やカビ(酵母菌)などが増殖することにより起きます。
症状は、耳を痒がったり、後ろ足で掻くしぐさをします。
また、耳の中が臭う、茶褐色や黒い耳垢がでます。
痒いからと掻きすぎると、傷ができたり、耳血腫(じけっしゅ)といって耳の耳介部に血液などが溜まり、腫れた状態になることもあります。

外耳炎の治療方法は、主に内科的治療で点耳薬や内服薬、そして、耳掃除などです。

水頭症(すいとうしょう)

脳の病気で、これは遺伝的に起ることが多いとされています。
また、泉門と呼ばれる頭蓋骨の部分が大きめという点でもチワワはなりやすい病気です。
水頭症とは、脳にある髄液が過剰に増え頭に水が溜まっているような状態です。
そして、子犬の時期の約1歳までの間に発症しやすいです。
症状は、寝てばかりいる、ドーム状に膨れた頭部、てんかん発作、食欲不振、視力障害など。

治療方法は症状の軽減をおこなう対症療法、脳にある髄液をコントロールするための「VPシャント術」をおこなう外科手術などになります。

気管虚脱(きかんきょだつ)

気管が変形して潰れてしまい、空気が上手く流れていかなくなる病気です。
犬の気管は通常、気管の周囲を35~45本の軟骨などで覆われていて、ホースのような形をしています。
症状は、息が荒くなり「ガーガー」とガチョウが鳴いているような呼吸をし、症状が悪化すると、酸素が血液に循環しなくなり、チアノーゼ(舌が紫色になる)や呼吸困難を起こしてしまうこともあります。

治療方法は症状をコントロールしていくことです。
この病気の完治は難しいとされています。

僧合弁閉鎖不全症(そうごうべんへいさふぜんしょう)

小型犬がなりやすいとされる心臓病の1つです。
心臓にある「弁(べん)」が上手く閉まらずに血液が逆流してしまう病気です。
そもそも心臓の役割とは、血液を全身から取り込み、酸素を含んだ新鮮な血液を全身へ送り込むことです。
この循環が上手くいかなくなると、全身が酸素不足になり、血圧などの維持もできなくなります。
症状は、咳をする、肺やお腹に水が溜まる、脳に十分な酸素がいかなくなり、発作が起きることなど。

治療方法は主に内科的治療です。
また、早期発見や治療が重要ですので、気になる症状がありましたらかかりつけの動物病院で診ていただきましょう。

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)

脚の膝の皿が外れてしまう病気です。
チワワなどの脚が細い犬種(特に小型犬)にみられる病気です。
症状は、脱臼した足をかばったり、引きずるように歩いたり、後肢(後ろ足)のびっこです。

脱臼は症状によって、大きく4つのグレードに分かれています。
グレード1では、脱臼に気づかないこともあります。
グレード2は時々脱臼した足を浮かせたりします。
グレード3では、飼い主も気づくくらいの症状がでます。
また脱臼した骨をもとの位置に戻してもまた、すぐに外れてしまうことが多いです。
グレード4では、常に膝を曲げたままの状態で歩く(びっこ)などの歩行異常が見られます。

治療方法は、グレードによって様々ですが、外れてしまった膝蓋骨をもとの位置に戻す、外科的治療などがあります。

低血糖症

生後3か月までの子犬に起りやすく、小型犬に多くみられる病気です。
血液中にあるグルコース(糖分)が正常の時より減少し、栄養補給が細胞へ行き届かなくなった状態です。
血糖値というのは、グルコース濃度のことをいいます。
これは、通常複数の体内にあるそれぞれの器官で一定に保たれているのですが、何らかの原因(脳の視床下部の血糖値への信号が上手くいっていない、すい臓のグルカゴン分泌、肝臓の糖新生など)で、この調整が上手くいかなくなり、低血糖症となります。
症状は、下半身が動かなくなる、けいれん、元気がなくぐったりしているなどです。

治療方法は、主に足らなくなっている糖分補給です。
そして、基礎疾患の確認をし、治療します。

ケガなどの応急処置について

室内で飼われていても、ケガなどをしてしまうことがあります。
飼い主は慌てずに速やかに処置をし、かかりつけの動物病院に連れていきましょう。

■ 出血
犬の体は常に被毛に覆われているので、出血してもすぐに確認できない場合もあります。
被毛をかき分けたり、愛犬がなめたりして気にしているところをチェックしてみてください。

また、日常のケガの原因には、爪が折れたり落下、何かを踏んで肉球から出血などさまざまです。
出血の場合は、まずガーゼなどで止血してください。
止血ができたらかかりつけの動物病院で診てもらってください。

■ 熱中症
暑い日の昼間の散歩や、過剰な運動は注意してください。
熱中症の症状は、元気がない、嘔吐・下痢、食欲がない、ぐったりしている、けいれんなどです。
この場合、体温を下げることが一番大切です。
涼しいところに連れていき、体に水をかけ、脇や、腿の付け根あたりを冷やしましょう。
この時、氷水を使用しすぎると、血管が収縮してしまい逆効果になることもありますので注意してください。
かかりつけの動物病院に速やかに連れて行ってください。

■ 誤飲
室内飼いでも、特に室内を自由に行き来している場合に注意が必要です。
室内には、色々なものが落ちています。
食べ物でなくても、口に入れてしまい飲み込んでしまうこともあります。

人間の薬を飲みこんでしまった場合は、薬の名前を調べ、かかりつけの動物病院に電話をします。
場合によっては、様子見ということもあります。
その他、ヘアゴム、串、鶏などの骨はできるだけ詳しく飲み込んだ状況を把握し(噛み砕いて飲み込んだなど)かかりつけの動物病院に電話をしましょう。
飲み込んですぐなどの場合によっては、レントゲン撮影や吐かせる処置などをする場合もあります。

誤飲は、届くところに物を置かないということなどを飼い主が意識することで、事故を防げる場合もありますので、普段から気を付けましょう。

予防について

予防は、様々あります。
狂犬病ワクチン、混合ワクチン、フィラリア症予防など。
愛犬の健康を守るためにも予防接種などは大切です。

狂犬病ワクチン

狂犬病は、国から義務付けられている予防接種です。
感染経路は狂犬病に感染した動物に噛まれることによって唾液中のウイルスが噛み傷から侵入して感染します。
日本国内での感染はここ30年以上、報告されていませんが、感染するとほぼ100%は死に至るというとても怖い感染症です。

年に1回、自治体によって異なりますが、だいたい4月~6月頃に接種します。
(初年度は生後100日目以降から)

混合ワクチン

このワクチンは任意です。
ペットショップのホテルなどに預ける方や、散歩など他の犬に触れ合る機会があるのでしたらワクチン接種をお勧めします。
混合ワクチンは種類があります。
地域によって異なってきますので、獣医師と相談して決めましょう。

子犬の時期に2~3回接種し、その後は年に1回の予防接種です。
場合によって、家に子犬を迎え入れる前にすでに接種済みのこともありますので、確認をしっかりおこない進めていきましょう。

フィラリア症予防

フィラリア(犬糸状虫)というのを知っていますか?これは、蚊を媒介して寄生している白いソーメン状の寄生虫のことです。
かかってしまうと、この寄生虫が、犬の体内を循環し最終的には肺動脈や心臓に寄生し増殖し、死に至ることもありますので、きちんと予防をしましょう。

地域によって異なってきますがだいたい4月~12月初めが目安です。
蚊を見始めてから1ヶ月以内に予防を始め、蚊を見なくなってからさらに最低1回は予防しましょう。
予防は、注射薬もありますが、月に1回の飲み薬での予防がほとんどです。

その他、ノミ・ダニ予防も時期、環境によっては必要になってきます。
ノミやダニは被毛や皮膚、耳や体表に寄生して 痒みを引き起こします。
予防方法は、スポット状の背中に垂らす薬で1~2ヶ月に1回の予防となります。
詳しくは、かかりつけ動物病院の獣医師に相談しましょう。

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