獣医師が解説するフレンチブルドッグにかかりやすい病気 Vol.5

椎間板ヘルニア

犬の脊柱は、約35個の椎体からなり、頸椎(7個)、胸椎(13個)、腰椎(7個)、仙椎(3個)、尾椎(5個)に分類されます。
椎間板ヘルニアは、これら脊柱の代表的な疾患です。
フレンチブルドッグは、先天的に異常な形の脊柱を持っていることが多く、これにより、この病気をおこすことが非常に多いです。

病気の定義

椎間板に変性が生じ、その内容物が脊柱管に突出することにより、脊髄を傷害し、様々な神経症状を引き起こす疾病です。
細かく分けると、軟骨様異形性タイプのHannsenⅠ型と線維様異形性のhannsennⅡ型にわけられ、フレンチブルドッグはHannsenⅠ型が多いです。

発生部位としては、脊椎領域、胸椎後方、腰椎前方が多発部位で、肋骨頭間靱帯があるため、胸椎前方の椎間板ヘルニアは一般的に起こりにくいとされています。

症状

以下のような症状がみられたら注意が必要です。

  • 動くときゃんと痛がる
  • よたよた歩く
  • いつものように元気に動き回らずじっとしている
  • 尿をもらす
  • 体を触ると痛がる
  • 足が麻痺して動かない、立てない

診断

・身体検査:触診での痛みの有無、神経学的検査など。

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