【動物看護士が解説】犬のできものの種類と原因、考えられる病気から治療法まで

脂肪腫の大きさは大きいものから小さいものまで様々で、色はピンク色や白色、皮膚そのものの色が多いです。

肥満細胞腫

肥満細胞腫とは、皮膚腫瘍の一種で、肥満細胞と呼ばれる細胞から発生します。
良性のものと悪性のものがあります。
悪性の肥満細胞腫は、発症する部位によって転移する確率は異なってきます。
肥満細胞腫の大きさは様々で、悪性だと赤黒かったり、紫色だったりといい色ではありません。

扁平上皮癌

扁平上皮癌とは、扁平上皮という皮膚の一番表面部分が腫瘍化したものです。
皮膚のあらゆる所に出来る可能性がありますが、口内炎や鼻や鼻の中などの粘膜や、肉球、陰部などに特に出来やすいです。
癌という名前の通り、悪性の腫瘍で大きくなるのも早く、色も赤黒いような悪い色をしています。

メラノーマ(悪性黒色腫)

メラノーマは、皮膚のメラニン細胞から発生する皮膚にできる悪性の腫瘍です。
扁平上皮癌と同じように、口内や鼻腔内に出来ることが多いです。
その名の通り色は赤黒いような悪い色をしています。
転移も早いです。

繊維肉腫

繊維肉腫は、皮膚から筋肉にできる悪性の腫瘍です。
線維芽細胞という細胞が悪性となることで繊維肉腫は発生します。
転移は比較的しにくいですが、再発はしやすいのが特徴です。
大きさや形は様々で、できる部位も様々です。

血管肉腫

血管肉腫とは、血管を構成している細胞が悪性の腫瘍化したものです。
発生部位は、血管が通っているところであればどこにでもできる可能性があります。
皮膚の他にも、骨や内臓にもできることがあります。
大きさも様々ですが、色は赤黒く悪い色のものがほとんどです。

 

リンパ腫

リンパ腫は、白血球の一種であるリンパ球が腫瘍化したものです。
リンパ腫も体のどこにでもできる可能性があります。
皮膚には、リンパ節がある脇や首周り、内股などに出来やすいです。
内部から膨らんでくるので、できものの色自体は皮膚の色やピンク色が多いです。
悪性のものも多く、転移しやすいです。

 

犬のできものができた時の治療法

できものができた時の治療法は、その原因や病気によって異なってきます。
膿皮症や皮膚炎などからくるできものは、抗生物質などその原因を取り除くための治療をメインに行います。
また、皮膚を清潔に保つことや、薬用シャンプーも併用して治療することが多いです。

良性の腫瘍の場合は、大きさや形を記録しながら経過観察をしていく場合が多いです。

悪性の腫瘍の場合は、そのできもの自体、外科的に手術を行い切除することが多いです。
しかし、その形や大きさ、年齢などから手術をすることが出来ないケースもあります。
この場合や、手術を行っても再発したり、他の部位に転移してしまっていたりする場合は、抗がん剤治療や放射線治療を行います。
このような治療で効果があると、できものがなくなったり、小さくなったりして予後良好ですが効果が小さいと、予後不良で亡くなる場合もあります。

できものには、発疹や腫れ、良性の腫瘍、悪性の腫瘍など様々です。
悪性の腫瘍だと命の危険性がありますので、早期発見が大切になります。
ただのできものと放置せず、できものを見つけたらすぐに動物病院で診てもらうことをおすすめします。

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