【動物看護士が解説】犬の脳腫瘍について症状から治療法までご紹介

痙攣とは、全身または一部の筋肉が自分の意志とは無関係に強く収縮します。
脳腫瘍ができることによって、脳の一部が異常に興奮し、痙攣が起こるのです。

 

歩き方がおかしい

歩く姿勢がおかしくなったり、ふらついてまっすぐに歩けなくなったり、ものにぶつかるなど、歩き方が普段よりも変になることも、脳腫瘍の症状の可能性があります。
これも、脳腫瘍によって脳の一部が運動神経を異常に刺激しているためと考えられます。
何気ないいつもの散歩でも、普段から歩き方は注意して観察しておきましょう。

 

斜頸

斜頸とは、首が傾いている状態です。
脳腫瘍によって、平衡感覚に悪影響を及ぼしている場合に斜頸が起こります。
首が一定の状態に傾いているため、まっすぐに向くことができなくなってしまいます。

 

目の異常

脳腫瘍によって、目の神経に悪影響を及ぼしている場合に目に様々な症状がおこります。
眼振や、斜視、視力低下、視力喪失などがあります。

眼振とは、自分の意思とは無関係に眼球が動くことです。
左右に往復するような動きがほとんどです。

斜視とは、まっすぐ見ていても自分の意志とは無関係に眼球が横や斜めを向いてしまうことです。

 

旋回運動

旋回運動とは、同じ所をぐるぐる回る行動です。
喜んだり、遊んだりする時にもぐるぐると回る犬はいますが、旋回運動は病的にぐるぐる回る行動なので同じ行動ではありません。
旋回運動を起こす原因も、脳腫瘍によって脳の平衡感覚を司る場所に悪影響を及ぼしていることにあります。
正常な平衡感覚が失われバランスが取れなくなることで起こる行動です。

 

顔の形や表情の変化

脳腫瘍ができると、顔面が麻痺することもあります。
その事によって、今まで表情豊かだった愛犬の表情が無くなったり、表情が薄くなったりすることもあります。
また、脳腫瘍が大きくなったり、脳の近くの器官に転移することによって顔の形が変わっていったりする場合もあります。

 

性格の変化

脳腫瘍が原因で性格が変わったというケースも少なくありません。
例えば、反応が悪くなったり、穏やかな性格だった愛犬が急に怒りっぽくなったり、逆に気がきつかった愛犬がとても穏やかになったりします。
認知症でもこのような症状が見られることがありますが、脳腫瘍ができている場合も性格の変化が見られることがあります。

元気喪失、食欲不振

脳腫瘍の初期症状では、目立った症状は無く気が付きにくいですが、脳腫瘍が大きくなり脳内を圧迫したり、悪性の脳腫瘍であれば転移したりすることもあります。
このようなことから頭痛などが起きることもあります。
頭痛だけでなく、様々な脳からの障害が起こると、普段の生活がしづらくなり、元気や食欲がなくなることもあります。

犬の脳腫瘍の治療

犬の脳腫瘍の治療は、抗がん剤治療や外科手術、放射線療法など様々です。

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