アメリカンコッカースパニエルの妊娠中はどんな過ごし方がいいの?

発情期は「発情前期」→「発情期」→「発情後期」→「無発情期」の4つのサイクルを6~12ヶ月をかけて繰り返しています。

交配・妊娠は2回目以降の発情から可能になります。

◆発情前期(約5~10日間)

妊娠するために体が変化していく時期で、陰部が腫れたように膨らみ出血が始まります。
食欲の低下や元気がなくなることもあります。

◆発情期(9~14日間)

体が妊娠の準備が整い、メスが交尾を許容する時期にあたります。
発情期に入ってから約3日目頃に排卵が起こります。
排卵後約60〜108時間の間が交配に適した期間となり、排卵後約4日間は受精が可能です。

◆発情後期(約2ヶ月間)

受精卵の着床や妊娠の維持に重要な黄体が形成される期間のことで「黄体期」とも呼びます。
妊娠が成立していない場合でも黄体は2ヶ月間ほど機能しますが、しばらくすると退行し、次の排卵に備えて体が通常の状態に戻っていきます。
この期間では偽妊娠の症状がみられることがあります。

◆無発情期(約4ヶ月~6ヶ月間)

卵巣などの繁殖に関する機能が休止している期間です。
発情休止期とその後迎える発情前期の間にあたります。

妊娠期間

犬の妊娠期間は、交配した日を0日として約63日(9週)、およそ2カ月間です。
これはアメリカンコッカースパニエルに限ったことではなく、どの犬種でも妊娠期間は同じくらいになります。

もしも多頭飼い等で「交配した日が分からない」といった場合でも、動物病院で診てもらうことで、大体の出産予定日は教えてもらうことができるでしょう。

それでも交配日が明らかなほうが、より正確な出産予定日を予想することが可能になります。

できるだけ交配日をチェック・記録しておくと、出産に向けた準備がスムーズに進むでしょう。

妊娠の兆候

◆妊娠初期(1~3週)

妊娠初期では見た目では分かりにくいため気づかないことが多いようですが、人と同じように「つわり」のような症状や食欲の減退・食の好みが変わるといった様子が見られることがあります。

◆妊娠中期(4~6週)

交配25-30日頃を過ぎた妊娠中期になると、腹部が大きくなりはじめます。いわゆる安定期です。
体重が増加し始め、乳房が隆起してきます。食欲の増加なども見られます。

◆妊娠後期(7~9週)

胎動が感じられるようになります。
お腹が大きくなり胃が圧迫されることで食欲の低下がみられることがあるようです。

◆出産直前

出産の日が近づくにつれ営巣本能を見せ始める時期です。
床や寝床を引っかく、落ち着きがなくなる、神経質になっているように感じる、などの兆候が見られたら分娩が近いサインです。

診断

愛犬が妊娠しているか調べるためには、動物病院で受診しましょう。

診断方法は、超音波検査レントゲンの2つの検査があります。

最も早く妊娠診断が可能なものは超音波検査で、条件が良ければ交配後22日で妊娠を確認することが可能ですが、交配後26日以降に検査を受けた方が正確です。

レントゲンは、胎児の数を知る上では非常に正確な検査方法となりますが、42-45日以降でないと判断できないため、多くの動物病院では初回の検査では超音波検査が行われることが一般的となります。

アメリカンコッカースパニエルの出産までの過ごし方

妊娠が確実となれば、出産までの約63日間をどのように過ごさせてあげればいいのか、何をしてあげたら良いのか、逆に何をしたらいけないのかと不安になることもあるでしょう。
ここでは、妊娠から出産までの期間の過ごし方を紹介します。

静かで落ち着いた環境を

第一に愛犬が安心できる環境作りが大切になります。

もともとアメリカンコッカースパニエルは、神経質な性格の子が多い傾向にあります。
妊娠中は、より神経質になりやすいので、静かで落ち着いた環境が必要となってきます。

ただし、病気になった時のようにケージに入れるなどはよくありません。
愛犬がリラックスできる清潔で静かな環境を作ってあげましょう。

体調管理

愛犬の体調や様子を毎日観察し、体調管理に努めてあげるようにしましょう。

出産が近づいてくると犬の直腸温を計測し始めるよう獣医師からの指示されることがあります。
これは、出産間近になると体温が低下するので出産の目安にするためです。

あらかじめ愛犬の正常体温を把握し、妊娠期間中は記録しておくことをおすすめします。

適度な運動も必要

妊娠中でも適度な運動は大切です。

適度な運動をすることによって、お産に必要な体力を養うこともできると言われているため、動ける時は普段通り散歩にも連れて行ってあげましょう。

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