脱水が進むと、腎臓をはじめとする他の臓器にも悪影響を及ぼし、危険な状態になることもあります。下痢でも、水溶性の激しい下痢には特に注意が必要です。
下痢の他にも、嘔吐や元気・食欲がなくなるという症状がみられることもあります。そして、小腸で炎症が起きていてそれが波及して大腸炎になることもありますので、その場合は小腸性の下痢もみられることもあります。
犬が大腸炎になったときの治療法
大腸炎の基本的な治療は、腸の粘膜を保護するような薬を投与したり、下痢止めを使用したりします。また、脱水が起こっていれば輸液を行います。そして、腸を休ませるために半日から1日ほど絶食をさせることもあります。
ただし、その原因によっても使う薬や治療法は変わってきます。状態がひどければ、入院することもあります。
犬が大腸炎になったときのホームケア
大腸炎と診断されてからできるホームケアはどのようなことがあるのか挙げていきます。
肛門、お尻周りを清潔に保つ
大腸炎の主な症状は下痢なので、お尻が汚れてしまいがちです。そのまま放っておくと肛門周りの皮膚がただれたり、お尻の毛がカピカピになってしまったりしてより不潔な状態になってしまいます。それを防ぐために、下痢をしてしまった後は、ぬるま湯で綺麗にやさしく拭いてあげたり、拭いた後に水分を拭き取り油分のある軟膏やオイルで皮膚を保護したりして清潔にしてあげましょう。
獣医師の指示に従う
動物病院で診てもらうと、内服薬の処方や、絶食しましょうという指示があるかと思います。その指示にしっかり従い、内服薬は自己判断でやめないようにしましょう。
便の観察
便の観察はとても大切です。量や色、形をしっかり確認しておくことで少しの変化があった場合や、悪化するようであればもう一度診察を受けましょう。
消毒
細菌感染やウィルス感染、寄生虫による原因の場合は、便から他の犬や人に移ることもあるので、便の処置をした後は、しっかり消毒をしましょう。
まとめ
大腸炎は、主に下痢が症状として現れます。中には、死にいたる大変な病気になっている場合もあるため、愛犬の状態や便をしっかり観察して、ただの下痢だと思わずに動物病院で診てもらうことをおすすめします。
軽い大腸炎だったとしても、その後のホームケアをしっかりしてあげることで、重症化や二次感染を防ぐことができます。