犬を部屋で飼うには?犬も飼い主もストレスフリーな部屋作り

柴犬

昔は犬を番犬として室外で飼っていましたが、今ではマンションなどの集合住宅も増え、住環境の変化と共にほとんどの犬が室内で飼われるようになりました。犬を室内で飼うことにはメリットもデメリットもあります。室内で犬と一緒に毎日を快適に暮らすためのさまざまな注意点や困ったときの対策法などについてお話します。

犬を部屋で飼うようになったのは?

一昔前までは庭の片隅にある犬小屋に繋がれた犬をよく見かけましたが、現在では飼い犬の約90%が部屋飼いされていると言われています。

では、どのような理由で犬を外飼いから部屋飼いするようになったのでしょうか。

飼われる犬種の変化・和犬から洋犬へ

今まで外飼いされてきた犬は、和犬かその雑種がほとんどです。

和犬やその雑種は日本の気候の変化にも順応できるため、番犬として外飼いするのに適していました。

近年、多くの洋犬が国内で繁殖されるようになり、愛玩犬としての人気が高まりました。

洋犬の愛玩犬には小型犬が多く、四季の寒暖差の大きい日本の気候では室外で飼うことができません。

洋犬を愛玩犬として室内で飼うことが当たり前になったことから、最近では柴犬などの和犬や大型犬も部屋飼いするようになりました。

住環境の変化

犬を外で飼うにはそれなりの広い庭や敷地が必要ですが、都会や市街ではマンションなどの集合住宅に住む人が多くなったことも部屋飼いが増えた理由のひとつでしょう。

また住宅におけるセキュリティの進化もあり、番犬としての必要性がなくなったことも大きな要因になっています。

犬への意識の変化

犬を部屋飼いするようになったことの一番の要因は、犬種の変化や住環境の変化もさることながら、人間社会の犬への意識の変化でしょう。

社会全体が犬を人間の使役としてではなく、家族の一員として、人間社会の仲間として考えるようになりました。

人の犬への意識が、犬を飼うという意識から犬と共に暮らすという意識に変化したことで、犬を部屋飼いすることへの抵抗感がなくなったといえるでしょう。

犬を部屋で飼う時のメリットと注意点

犬を部屋飼いすることのメリットはたくさんありますが、注意しなければならないこともいくつかあります。

では、犬の部屋飼いのメリットと注意点にはどんなものがあるのでしょうか。

犬の部屋飼いのメリットその① 健康と安全を保てる

外飼いの場合は犬小屋を設置していても暑さ寒さや雨風を完全に防ぐことはできません。

室内では雨風にさらされることもなく、冷暖房をエアコンで調節することができます。

体温調節の苦手な犬にとって、四季を通じて室内で快適に過ごせる環境は健康を保つためにも大きなメリットになります。

また、室内ではノミやダニ、蚊の媒介によるフィラリアなどの被害にあう確率は、室外より格段に低く衛生的です。

外飼いの場合には、知らない人から食べてはいけないものを貰って食べてしまったり、また反対に不用意に近寄った人に噛み付いたりという不慮の事故が起きる可能性があります。

部屋飼いでは常に飼い主の目が行き届いているため、愛犬にとっても他者に対しても安全を確保することができます。

犬の部屋飼いのメリットその② 常に犬の状態を知ることができる

犬はとても我慢強く、敵に自分の不調を悟られるのを嫌う本能から、飼い主が異変に気づいた時には手遅れになっていることが少なくありません。

部屋飼いの場合は多くの時間を犬と共に過ごしているので、愛犬の体調の変化や体の異変にいち早く気付いてやることができるため、病気や怪我の早期発見、早期治療につながります。

犬の部屋飼いのメリットその③ 脱走を防ぎやすい

外飼いの犬の場合は柵や低い門扉などを飛び越えたり、リードを噛みちぎったりして脱走するというトラブルがよくあります。

また雷や花火などの音を怖がりパニックになりその勢いで脱走してしまう犬もいます。

部屋飼いの場合は、飼い主の不注意で玄関の閉め忘れから脱走するということはあり得ますが、犬が自力で鍵を開け脱走するというようなことはありません。

脱走による迷子や交通事故から愛犬を守るためにも部屋飼いは安全だといえるでしょう。

部屋飼いするときの注意点は?

犬を部屋飼いするときはどんなことに注意すればいいのでしょうか。

・誤飲や誤食といたずらに注意!