獣医師が解説するフレンチブルドッグにかかりやすい病気 Vol.2

先天性疾患で多くみられ、歯科疾患や外傷により後天性にみられることもあります。
ここでは、先天性疾患に焦点を当てていきます。

病気の定義

口蓋裂とは、軟口蓋、硬口蓋、顎前骨および口唇が関係する口腔と鼻腔との間の異常な連絡で、細かくみると以下のように分類されています。

  • 一次口蓋裂(口唇裂):口唇と顎前骨で構成されている一次口蓋と呼ばれる部分の閉鎖が不完全な状態。
  • 二次口蓋裂(口蓋裂):硬口蓋と軟口蓋で構成されている二次口蓋と呼ばれる部分の閉鎖が不完全な状態。

症状

子犬のころに以下のような症状がみられたら注意が必要です。

  • 哺乳困難
  • 鼻からの逆流
  • 鼻汁
  • 咳、くしゃみ
  • 成長不良

診断

一般的に、子犬の最初の動物病院来院時に、問診と視診にて診断されます。

治療

治療は、閉鎖不全部分を修復する外科的治療になりますが、手術が可能になる8〜12週齢まで待たなければいけません。
それまでは、肺炎を防ぐため食道チューブや胃瘻チューブを設置して、チューブ給餌が推奨されます。
鼻炎や肺炎が認められる場合は、内科的に抗生剤などが処方されます。

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