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柴犬の基本情報
柴犬は、国の天然記念物としても指定されています。
古くから馴染み深い犬種で、日本を代表する犬種と言っても過言ではありません。
現在日本で飼われている日本犬の8割が柴犬だと言われています。
日本犬の中では最も体の小さな犬種ですが、その小さな体には日本犬の特徴がしっかりと備えられています。
柴犬の歴史
柴犬は古くからの血を受け継ぐ古代犬種で、先祖は原始時代に南方から渡ってきた犬だと言われています。
戦前の明治期、日本に多くの洋犬が増え始めたことで、柴犬は洋犬との雑種化に飲まれ一時絶滅の危機にさらされたことがあります。
その後、日本犬を保存する目的から「日本犬保存会」が設立されたことにより、柴犬は昭和11年に国の「天然記念物」として指定されました。
そういった経緯を持つ柴犬ですが、かつては本州や四国の山岳地帯でウサギや野鳥を追う猟犬として活躍していた犬種でもあります。
野山の厳しい環境や寒さに耐えしのぎ、活動的に過ごしていました。
第二次世界大戦後には、猟犬としての活躍の場が減ることとなりましたが、経済回復とともにペットとして飼育されるようになり、猟犬ならではの警戒心の強さから番犬として人気を集めました。
猟犬として、番犬として、そして家族の一員として、その役割や立場を変えつつとても長い間人間と共生してきた馴染み深い犬種です。
柴犬の特徴
柴犬は、体重6kg~11kgの小型犬~中型犬に分類されています。
素朴ながらも小さな顔にピンと立った耳とつぶらな瞳が愛らしく、たくましくてバランス良い体つきと、くるっと巻いた尻尾が特徴的です。
柴犬の被毛は短毛で、ダブルコートと呼ばれる二重構造となっており、上毛と下毛で形成されています。
上毛は硬いストレートで、汚れても体をブルブルとさせるだけで軽く汚れを落とすことができます。
柴犬の毛色の種類
柴犬の毛色の種類には4色あります。
有色の場合でも、口元を中心とした顔周りや胸元、足先は白のことが多いようです。
- 赤:最も一般的にみられるカラーで、全体の80%を占めています。
- 黒:黒がベースのカラーで、四ツ目と呼ばれるまろ眉が特徴的です。
- 白:全体的に真っ白の人気上昇中のカラーです。
- 胡麻:赤・黒・白の毛がブレンドされた毛色です。
色の割合によって赤胡麻や黒胡麻と呼ばれたりします。
希少カラーです。
柴犬の性格・気質
柴犬は、小型犬でありながらも日本犬ならではの警戒心の強さと、猟犬としてクマやイノシシにも向かっていくような大胆で勇敢な性格を持ち合わせています。
柴犬の性格・気質 ポイント① 愛情深く愛嬌がある
飼い主以外の人には懐きにくい傾向がありますが、リーダーとして認めた人に対しては絶対的な信頼を置き、とても忠実で愛情深く愛嬌のある犬種です。
柴犬の性格・気質 ポイント② 警戒心・独立心が強い
一方で、日本犬ならではの独立心が強く、一頑固で攻撃的な面があることから、小さなお子さんなどのことを自分より下の立場と認識しやすい傾向があり、さらには体をベタベタと触れられることを嫌うためしつこく追いかけ回されると、威嚇したり噛みついたりする可能性があるので注意も必要です。
柴犬の性格・気質 ポイント③ 賢く聡明
しつけの面では、聡明で学習能力が高いため柴犬はしつけやすい犬種と言えます。
柴犬の性格・気質 ポイント④ 活発・勇敢・忠実
また、柴犬は体を動かすことが大好きで、運動が足りていないとストレスをため込みやすいため十分な散歩をさせてあげる時間を確保できるご家庭に向いている犬種だと言えます。
柴犬男の子・性格の特徴
柴犬の男の子は縄張り意識が強い個体が多く、やんちゃな印象を持つ柴犬が多いです。
また、柴犬の男の子は競争心が強く、例えばドッグランに行った際、自分が1番強いということを見せつけようとします。
とはいえ、飼い始めた時から徹底したしつけをすることで、柴犬は賢いので、他の犬や人との接し方を学習し、フレンドリーな柴犬にすることは十分可能になります。
そして、柴犬はもともと独立心が強い犬でありますが、柴犬の男の子は女の子に比べ甘えん坊なことが多く、飼い主さんだけには、だらしなく甘える姿を見せることがあります。
そんなギャップが、柴犬男の子の人気の秘密かもしれません。
柴犬女の子・性格の特徴
柴犬の男の子に比べ、穏やかで落ち着きがあります。
どの柴犬も活動的で、どんなに見ていて飽きないほど、コロコロと動き回りますが、柴犬の女の子は男の子に比べ、やや活動性は大人しいことが多いようです。
また、柴犬の女の子は、感受性が強い傾向があり、飼い主や家族の感情を瞬時に読み取り、一緒に喜んだり、そっとそばに寄り添ってくれたりします。
そして、柴犬の男の子と違い、縄張りというものにそれほどこだわりがないので、他の犬とケンカになったり、吠えて止まらないなどという問題が起こりにくいのも、柴犬の女の子の特徴になります。
やんちゃなイメージがある柴犬ですが、女の子は割と優しいことが多いので、柴犬を飼いたいけどトレーニングできるか心配という人には、女の子の柴犬をおすすめします。
柴犬の飼い方・しつけ
柴犬を飼う際には、柴犬の性格や気質をしっかり理解した上で接していかなければなりません。
柴犬を良い子に育てるポイントは子犬の頃にあります。
主従関係を強く求める犬種のため、飼い主がリーダーとなり柴犬を良い子に導いてあげましょう。
特に子犬の頃に、過度に甘やかしたり構いすぎることで興奮しやすく攻撃的な面が強く出てしまうことがあります。
コミュニケーションを取る時間と、一人で過ごさせる時間のメリハリをしっかり持ち、社会性を身に付けさせておきましょう。
柴犬の飼い方 室内飼いにするか?屋外飼いするか?
柴犬は日本の気候にも順応できるため、以前までは番犬として屋外で飼育されていることが多かったのですが、最近では家族の一員として室内で飼われている柴犬が増えています。
室内と屋外のどちらでも飼育ができる犬種だということです。
屋外で飼う場合には、暑さや寒さから守るため、季節によって柴犬が快適に過ごせるような環境を整えてあげましょう。
また、フィラリアやノミ・ダニなどの害虫対策も必ず行ってあげる必要があります。
そして、柴犬の縄張り意識の強さには注意が必要です。
来客や配達員に対して「自分の縄張りに侵入した」と捉えて威嚇することがあります。
番犬としてはとても優秀ですが、近所迷惑などを考慮するならば社会化訓練は欠かせません。
一方で、室内で飼う場合のポイントは、柴犬だけのスペースを必ず設けてあげましょう。
独立心が強く自分の時間をとても大切にします。
静かで落ち着ける場所を与えてあげましょう。
柴犬のしつけ
- 比較的しつけやすい犬種である
- 褒めて伸ばすことで信頼関係を築く
- いけないことをした時には厳しく叱る
柴犬は、聡明でとても賢い犬種です。
そのため飼い主さん次第で、良い子になるのか問題行動の多い子になるのかが決まってきます。
主従関係を強く求める犬種ですので、必ず飼い主がリーダーとなり一貫性のある接し方とメリハリを持って接していくことで、とても良い子に育つでしょう。
柴犬の基本的なしつけのコツは、「上手にできれば大袈裟なほど褒めてあげる。
いけないことをした時には厳しく叱る」ことです。
そして、叱るよりも褒める方を多くしてあげることで、柴犬との信頼関係が築いていけるでしょう。
室内飼いの場合に重要なトイレのしつけにおいても、柴犬の場合他の犬種と比べてもとても覚えが早く、正しくしつけることで悩まされることはなくなるでしょう。
柴犬に多い噛み癖はしつけが重要!
日本を代表する柴犬は、いつの時代も人気がある犬種ですが、よく聞かれる問題点が「噛み癖」になります。
1番多いのは、子犬の頃の甘噛みが直らず、本噛みになってしまうことでしょう。
また、柴犬は独立心が強いので、あまりスキンシップを好みません。
「あまり触られたくないのに、触られる…えいッ!試しに噛んでみたら、やめてくれた。そうか。噛んだら嫌なことが終わるんだ」などと学習してしまうことも多いです。
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