フラットコーテッドレトリバーの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

フラットコーテッドレトリバー

フラットコーテッドレトリバーの基本情報

フラットコーテッドレトリバー

フラットコーテッドレトリバーは、イギリス・イングランドを原産地とする大型犬です。

体の表面に対してフラットに生えた被毛から「フラットコーテッド」と名付けられ、長くサラサラの被毛が特徴的なレトリバー種です。

同じレトリーバー種である「ラブラドール」や「ゴールデン」などと同様、泳ぎが得意な水猟犬として活躍していました。

現在では、「フラッティ」の愛称で親しまれており、家庭犬としても世界的に人気のある犬種です。
また、優れた嗅覚を持っていることから、捜索犬や麻薬探知犬としても活躍しています。

フラットコーテッドレトリバーの歴史

フラットコーテッドレトリバーの歴史
~ルーツ~

フラットコーテッドレトリバーは、犬種としての歴史は古くはありませんが、展覧会に出陳されたのは早く1860年のことでした。

フラットコーテッドレトリバーの祖先犬となったのは、19世紀半ばにカナダからイギリスに輸入された「セント・ジョンズ・ウォーター・ドッグ(小型のニューファンドランド)」と、イギリスの「セター犬種」が掛け合わされて誕生した犬だと言われています。

当時は、「ウェービー・コーテッド・レトリバー」と呼ばれていて、波状の被毛をしていました。
1860年の展覧会に出陳された犬もこの犬種でした。

当初は番犬として考えられていましたが、当時イギリスで人気のあったカーリーコーテッド・レトリーバーよりもさらに大人しく、ソフトマウス(咥えた獲物に歯形がつかないようにするための技術)をより高度に習得できることから、水猟犬として高い人気を得るようになりました。

その後1900年頃にかけて、重すぎる体重やバランス、また撥水性に優れた被毛へ改良するため、古い時代のラブラドールレトリバーやセッター、ラフコリーなど様々な犬種との交配がされました。

そうして、現在の直毛の被毛を持った「フラットコーテッドレトリバー」が誕生したと言われています。

フラットコーテッドレトリバーの歴史
~人気は続かず絶滅危機にまで~

フラットコーテッドレトリバーは、水猟犬としての働きぶりだけでなく、優雅な姿や性格の良さからも人気を集めていきました。

1915年にはアメリカンケンネルクラブにも犬種として登録されることになりましたが、ちょうどこの頃から「ラブラドールレトリバー」や「ゴールデンレトリバー」の登場によって人気を奪われていくことになりました。
第二次世界大戦後には、頭数が激減しほぼ絶滅とまで言われていました。

そこで、愛好家たちによってわずかに残った個体から、頭数を回復するための地道な繁殖が繰り返され、頭数が回復し現在に至ります

フラットコーテッドレトリバーの特徴

フラットコーテッドレトリバー
  • 体重25~36kgの大型犬
  • レトリバー種の中でも細身のボディ
  • 被毛はストレートまたはウェーブ
  • 定番カラーはブラックとレバー。近年ではイエローも。

特徴① ~大きさや身体的特徴~

フラットコーテッドレトリバーは、体高59~62cm体重25~36kgの大型犬ですが、海外では中型犬と分類されることが多いようです。

体高よりも体長がやや長めで、他のレトリバー犬種と比べてもボディは細身で、胸幅や腰幅も小さめ、尻尾は短めです。
それでも程よい筋肉質な体つきを持っていて、力強くも軽快な歩様をしています。

垂れ耳で、他のレトリバーよりも鼻筋が長い顔をしていますが、レトリバーらしく穏やかで明るい表情をしています。

特徴② ~被毛の種類や毛色~

フラットコーテッドレトリバーは、体に沿って滑らかで光沢のある長毛に覆われたダブルコートの犬種です。
ストレート(直毛)が理想とされていますが、ウェーブがかっていることもあります。

また、胸部や前肢の後ろ、大腿部や尻尾などにはふさふさとした飾り毛が生えています。

一般的な毛色は、単色でブラックとレバーが認められています
最近では、イエローの毛色も出てきているようです。

また、レバーやイエローの個体は、ブラックよりも遺伝性疾患を持っている可能性が高いと言われています

フラットコーテッドレトリバーの価格相場

子犬の販売価格

フラットコーテッドレトリバーの子犬の販売価格は、だいたい20万円位です。

フラットコーテッドレトリバーは遺伝性の疾患が多い犬種だと言われているため、子犬の選ぶ際には価格を含め疾患の有無をしっかりと確認しておくようにしましょう。

フラットコーテッドレトリバーはブリーダーから。里親制度も。

フラットコーテッドレトリバーは、まれにペットショップで見かけることもありますが、その数は決して多くありません。

そのため子犬を探される際には、ブリーダーからをおすすめします。

前述のようにフラットコーテッドレトリバーは遺伝性疾患が多いと言われる犬種のため、親犬の疾患の有無や予防法などが確認できるブリーダーからの購入するメリットとなるでしょう。

他にもフラットコーテッドレトリバーを迎える手段として、里親制度があります。