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犬の足跡(肉球)の特徴
犬の肉球の構造を知ろう!
触るとぷにぷにした弾力が気持ちいい犬の肉球にも骨があります。
その骨に沿うように皮膚や腱、靭帯、血管、結合組織などがあり、それら全てで肉球の機能を果たしています。
犬の肉球は皮膚の角質層が硬くなったもので、人間のかかとのようなものです。
肉球は外側の表皮の下に真皮がありその下が皮下組織になっており、脂肪とコラーゲンやエラスチンなどの弾性繊維などからできています。
犬の足裏は爪・指球・掌球・狼爪・手根球の5つの部位で形成されています。
指球と掌球は衝撃緩衝材の役目をして地面の衝撃から骨や関節を守り、手球根は坂道や凍った道などでブレーキをかける役割をしています。
犬の肉球はハニカム構造になっている!
2016年の調査で犬の肉球は地面からの衝撃や圧力を均等に分散することができるハニカム構造になっていることが分かりました。
ハニカム構造とはダンボールなどにみられる衝撃を緩衝するための立体構造のことです。
犬は人間のようにかかとをつけて歩く蹠行性動物ではなく、つま先で歩いたり走ったりする趾行性動物です。
体にかかる衝撃のすべてを小さな肉球で受けなければなりません。
その必要に応じて犬の肉球は分散能力を持つハニカム構造へと進化してきたのだと言われています。
犬の肉球はスパイクの役目もしている!
2013年の調査では犬の肉球の表皮には表皮乳頭(ひょうひにゅうとう)という突起があり、血管が動静脈吻合(どうじょうみゃくふんごう)という特殊な構造をしているため、寒さから肉球を守り凍傷を防ぐ役目をしていることが分かりました。
表皮乳頭とは肉球の表面にあるスパイク状の突起のことで、肉球が冷たい地面に直接触れる面積を少なくするための役目をしています。
動静脈吻合とは動脈と静脈を結び付ける連絡路のことで、イルカの尾びれやクジラの舌、アヒルの足など、寒いところに生存する動物に良くみられます。
体表温度が下がると自律神経の作用で動静脈吻合が拡張して血液量が増え、足先の凍傷や体温の低下を防ぐことができます。
犬の肉球はハイテクな靴!
犬の肉球は感覚が発達しており、さまざまな形態の地面を判別することができます。
鋭い感覚とハニカム構造を備え、スパイクの役目もする肉球を持つ犬は、人間が考え出すはるか昔から優れたハイテク機能を備えた高機能な靴を履いていたということですね。
犬の足跡と猫の足跡は違う?
犬の祖先は寒冷地帯に住む灰色オオカミなのに対して、猫の祖先は砂漠で暮らすリビアヤマネコです。
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