【動物看護士が解説】犬の耳ダニについて駆除方法から予防法原因の病気をご紹介

  • 耳の中から黒い耳垢が大量にでてくる
  • 耳垢が貯まりやすい
  • 耳を後ろ足でかいたり、床や布に擦り付けたりする
  • 耳周辺の脱毛や傷ができる
  • 頭をしきりに振る
  • 耳がとても臭い
  • 耳の腫れ
  • 耳の赤み
  • 悪化すると内耳炎や中耳炎を引き起こすこともある

治療

ミミヒゼンダニが原因による外耳炎の治療法は、まずレボリューションなどの駆除薬を使います。
それと同時に耳の中の洗浄を行います。
外耳炎では、外耳に炎症が起こっている状態なので、点耳薬を使用したり二次感染を抑えるために抗生物質を使用します。

耳の中の状態にもよりますが、状態がひどい場合は何度か動物病院へ通うことも必要になります。

耳血腫

耳血腫とは、耳介が腫れ上がった状態のことを言います。
耳介とは、いわゆる犬の耳を指す場所で、皮膚と軟骨でできています。
耳介の中の血管が何らかの原因によって破れて皮膚と軟骨の間に血液や漿液が漏れて溜まることによってパンパンに腫れ上がります。

耳血腫の原因は血管が破れることですが、頭を強く振ったり、激しく耳をかいたりすることによって起こります。
このような行動の原因は、アレルギーやアトピー、外耳炎、耳の中の腫瘍や異物などがありますが、ミミヒゼンダニ感染症によるものの場合もあります。

症状

  • 耳介が腫れ上がる
  • 耳介に熱をもつ
  • 頭を振る
  • 耳を気にしたりかいたりする
  • 耳介や耳の周りに傷がある
  • 耳を触られるのを嫌がる、痛がる
  • 耳介からの出血

治療

耳血腫の状態が軽度で、腫れも少ない場合はミミヒゼンダニや外耳炎に対しての治療を行い様子を見ていれば自然に腫れも引いて治癒する場合もあります。
しかし、自己判断で放置していると、軟骨の変形や萎縮がのこってカリフラワーのようなしわしわな見た目になる場合もあります。

治療法のメインは、耳介に溜まった血液や漿液を注射針で刺して抜きます。
この治療法は痛みも少なく、比較的簡単にすることができます。
しかし、1回で全ての腫れは引かないことも多く、また溜まるので何度かこの処置をするために動物病院へ通わなければいけません。
適切な治療を行ったとしても完全に抜けた後は耳の形が変形したり、しわしわになり縮まったりしてしまうことがあります。
同時に抗生物質や抗炎症剤を投与することもあります。

そして、場合によっては外科手術を行うこともあります。
外科手術は、耳介を切開して溜まった血液や漿液を完全に抜いてから皮膚と軟骨を縫合して再発を防ぎます。
外科手術では、耳の見た目の変形が少なく済むのがメリットです。

 

まとめ

耳ダニとは、ミミヒゼンダニのことで耳の中に感染、寄生することによって耳垢や痒み、悪臭などの症状がでてきます。
ミミヒゼンダニが増殖すると、耳疥癬(ミミヒゼンダニ感染症)や、酷くなると外耳炎や内耳炎、耳血腫などの耳の病気を引き起こす原因ともなります。

最近では、フィラリア症、ノミ、ダニの予防も一緒に行うことができるレボリューションなどの予防薬を使うことでミミヒゼンダニも予防することができます。

耳の様子がいつもと違うと気がついたら、動物病院で早めに診てもらいましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です