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強い匂いで包んでも、匂いを通さないプラスチックで包んで隠しても、人にとっては無臭でも、犬にはちゃんと嗅ぎ分け、探し出すことができるのです。
4. 犬の嗅覚はおしっこの匂いを嗅いでコミュニケーションを取る
犬同士のあいさつでは、お尻の匂いを嗅ぎ合うというコミュニケーションの取り方をします。
そうすることで、お互いの情報を確認し合い、共有するといいます。
おしっこの匂いを嗅ぐというのも同じことで、そのおしっこの匂いで、それがどんな犬のものかを分析することができるのです。
5. 犬の嗅覚は数日前の匂いでも嗅ぎ分けることができる
この能力は、遭難救助犬や警察犬などで見られる能力になります。
例え、数日前にその場から立ち去った人の匂いでも、雨の日の後でも、かすかに残る匂いを嗅ぎ取ることができるのです。
犬の嗅覚 鼻の形による違い
私たちがどんなに頑張っても勝てない嗅覚を持つ犬たちですが、お気づきでしょうか。
犬にも様々な鼻の形がありますよね。
- ボルゾイやイタリアングレーハウンドのような、長頭型
- ビーグルやポメラニアン、柴犬のような、中頭型
- シーズーやブルドッグ、パグのような、短頭型
などになりますが、一般的には、マズルが長い犬種の方が、嗅覚は優れているといわれます。
短頭型の犬は、マズルの長い長頭型の犬に比べると嗅覚がどうしても劣ってしまいます。
それにはちゃんと理由があり、優れた嗅覚に重要とされている器官である「嗅球」が潰れていることで、嗅覚がうまく機能されず、匂いを嗅ぎ分けることが苦手なのです。
また、同じ匂いを嗅ぐのにも2通りあると考えられています。
1. 直接匂いを嗅ぐ
アイリッシュ・セッターやブリタニー・スパニエルなど、鳥猟犬などの犬種は地面の匂いを嗅いで、匂いを嗅ぎ取るというより、空気中に飛んでいる匂いを直越キャッチする能力に長けています。
2. 間接的に匂いを嗅ぐ
ビーグルやジャーマン・シェパードなどの犬種は、空気中の匂いを直接嗅ぐのではなく、地面に残った匂いを、鼻を地面に着くくらい近ずけて匂いを嗅ぎます。
また、垂れ耳の犬の場合、下を向くと同時に耳が顔まわりを覆い、他の匂いを遮断する役目をし、地面の匂いを集中して嗅ぐことができるのです。
犬の嗅覚 遠距離は苦手?
嗅覚が優れている犬ですが、果てしなく遠い場所の匂いもキャッチできるのかというと、そうでもないのです。
犬が匂いをキャッチできるのは、大体1〜3メートルの範囲といわれています。
じゃあ、警察犬や捜索救助犬はどうやって、犯人や救助する人を見つけるかというと、最後にその人がいたという場所に、わずかに残る匂いから、追跡を開始します。残り香を追うことで、そのターゲットに近づくわけです。