フラットコーテッドレトリバーの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

フラットコーテッドレトリバー

遊びの中で甘噛みされたら、遊びを中断し、何分か無視するようにしてください。
「噛む=遊んでもらえなくなる」と覚えさせていきましょう。

ちなみに、物を拾ってくるためのソフトマウスを習得させるには、遊びの中で身に付けることができます。
ボール遊びに使うボールを、無数のトゲ状が付いたボールにするだけで、強く咥えると口内に痛みが生じることを覚え、次第にそっと咥えるようになります。

フラットコーテッドレトリバーのお手入れ

お手入れ① ~抜け毛について~

フラットコーテッドレトリバーは、ダブルコートのため抜け毛が多いとされる犬種ですが、ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーほどは多くないようです。
ただし、季節の入れ替わる春と秋ごろの換毛期には抜け毛が大量に発生するので覚悟しておきましょう。

お手入れは、直毛で体に沿ったストレートの被毛をしているため比較的簡単なお手入れで済みます。

ブラッシングは通常なら週1~2回、換毛期にはできるだけ毎日ブラッシングしてあげましょう。
仕上げに獣毛ブラシを使うことで、フラットコーテッドレトリバーの艶やかな被毛を美しく保つことができるでしょう。

また、冬場にはフルコートになって胸部や尻尾、四肢などの飾り毛がよりフサフサするので、毎日ブラシをかけてあげると美しさを保てるでしょう。

お手入れ② ~トリミング~

フラットコーテッドレトリバーは本来トリミング犬種ではありませんが、見た目の美しさを維持するため、また夏の暑さ対策としてトリミングを行うことがあります。
また、お尻周りや足回りなど汚れがちな部分は、こまめにカットしてあげた方が良いでしょう。

トリミングサロンにお願いしても良いですが、大型犬のため1回あたりの費用も嵩んでしまうため、ご自宅でセルフカットしてあげても良いでしょう。

なんのケアを行わずにいると、見た目の美しさを損なうこと以外にも、衛生的にも悪く皮膚疾患を起こしてしまう原因にもなるので、定期的なブラッシングに加え、シャンプーやムダ毛を処理してあげるようにしましょう。

フラットコーテッドレトリバーの注意する病気

フラットコーテッドレトリバーの寿命

フラットコーテッドレトリバーの平均的な寿命は8~10歳と言われています。
「ラブラドール」や「ゴールデン」が10~12歳と言われているのと比べると、やや短命の傾向があります。

また歴史上、限られた頭数で交配が繰り返されてきた犬種でもあるため、遺伝性疾患が多い犬種だとも言われています。

フラットコーテッドレトリバーに長生きしてもらうためには、普段の食事や運動など健康に気を付けてあげることや、かかりやすい病気を知って予防と早期発見・早期治療に努めていくことが大切です。

フラットコーテッドレトリバーに気を付けたい病気としては、
関節疾患や皮膚疾患、眼疾患、腫瘍性疾患、分離不安症・異物誤飲など多くありますが、その中からいくつか紹介します。

注意する病気① 『股関節形成不全』

股関節形成不全は、股関節の発育または成長に異常が見られる疾患のことです。

遺伝的要因が多い病気で、長年レトリバー種に多発する疾患とされてきましたが、近年では慎重な繁殖によって発症は減少傾向にあります。

発症する場合には、成長期の急激な体重の増加と活発に動くことで骨と筋肉のバランスが崩れ、生後6カ月頃から徐々に異常が見られるようになり、不自然な歩き方をする症状が見られます。

軽症であれば安静に過ごすことで関節が正常に成長するのを待ちますが、重症の場合には外科手術が必要となります。

親犬に股関節の異常が見られないかを確認することも大切ですが、子犬の頃から食事と運動のバランスをしっかり管理して、異常にすぐ気付けるよう日々観察していきましょう。

注意する病気② 『糖尿病』

糖尿病は、人間同様インスリンというホルモンの不足や効き方が弱くなることなどによって、血液中の糖分が慢性的に多くなりすぎる病気のことです。
犬の多くはインスリンの不足が原因で発症すると言われています。

多飲多尿や食欲増大、体重の減少などの症状が見られ、重症化すると嘔吐や食欲低下、元気がなくなるなどの症状となり、さらに進行することで昏睡状態になり最悪の場合死に至ることもあります。

治療法は、生涯にわたってインスリン注射を続けていく必要があります。
適度な食事と運動を心がけて肥満にならないよう注意して糖尿病を予防していきましょう。

注意する病気③ 『骨肉腫』

骨肉腫とは、骨にできる腫瘍のことでほとんどが悪性です。上腕や前腕、太ももやすねといった脚にできることが多く見られます。
詳しい原因は分かっていませんが、骨への負担や刺激によってリスクが高まると考えられています。

腫れる、痛みを訴える、不自然な歩き方をするなどといった症状が見られ、骨折することもあり、放置すると転移します。

治療では、骨肉腫になった脚の切断、抗がん剤の投薬治療を行いますが、残念ながら骨肉腫と診断された時点で転移していることが多く完治は難しい病気です。
症状が見られたらすぐに動物病院で診察を受けましょう。

フラットコーテッドレトリバーのミックス犬

大型犬のフラットコーテッドレトリバーのミックス犬は、ラブラドールやゴールデンのように表立ってはいないようです。
それでも、人気の高いフラットコーテッドレトリバーなので世界では様々なミックス犬が存在するようです。

『フラットコーテッドレトリバー×ボーダーコリー』

賢く運動能力の高い犬種同士「ボーダーコリー」とのミックス犬です。
その身体能力の高さは動画からも納得頂けると思います。

フラットコーテッドレトリバーを飼うのに向いている飼い主は?

フラットコーテッドレトリバーは、攻撃性や警戒心の少なさからも飼いやすい大型犬で、大型犬初心者にもおすすめできる犬種です。
ただし、運動量の確保が大切な犬種ですので、飼い主さんやその家族にはフラットコーテッドレトリバーの散歩や遊びに付き合うための体力が必要となるでしょう。
キャンプやハイキングなどが趣味のアウトドア派にもおすすめ犬種です。

マンションでも飼育できる?

室内飼いの大型犬のため、マンションでも飼育できないことはありませんが、運動面や吠え声から考えるとあまりおすすめはできないでしょう。
マンション飼いする場合には、運動不足にならないようしっかり散歩の時間を確保し、無駄吠えしないようしっかりしつけておきましょう。

1人暮らしでも飼育できる?

フラットコーテッドレトリバーは、人と一緒に過ごすことも好む犬種のため、日中留守がちな1人暮らしの人よりは、家族の誰かが家にいるような在宅時間が多い家庭向きです。
また運動量の確保の面からも、1人暮らしでの飼育は現実的に難しいかと思われます。

高齢者や小さい子どもがいる家庭でも飼える?

優しく人の気持ちを察することのできるフラットコーテッドレトリバーですので、高齢者との共同生活も問題ありません。
また、子どもと遊ぶことは元々大好きな性格をしているので、小さな子どもさんがいらっしゃるご家庭でも飼うことができるでしょう。

フラットコーテッドレトリバーと楽しむ!!おすすめのアウトドア

とてもやんちゃで陽気なフラットレトリバーですが、高い運動能力も兼ね揃えているため、アウトドアのお供におすすめの犬種です。
フラットコーテッドレトリバーと楽しめるアウトドアをいくつかご紹介します。

ドッグスポーツ「アジリティ」

アジリティとは、コース上に置かれたハードルやトンネル、シーソーなどの障害物をクリアしていくドッグスポーツ競技です。わかりやすく言うと犬の障害物競争です。

飼い主の指示の元で行う競技ですので、フラットコーテッドレトリバーとの信頼関係も築くことができて、一緒に楽しむこともできます。

また、フラットコーテッドレトリバーの身体能力の高さを存分に堪能することができるでしょう。
ただし、高いジャンプなどで股関節形成不全などを引き起こしかねませんので、十分に注意した上で行っていきましょう。

川遊び・海遊び

猟犬としては水陸両用で活躍できるほど、泳ぎも走りも得意なパワフルな犬種です。
そのパワフルな姿を見たい時には、川遊びや海遊びがおすすめです。

川にボールを投げて取らせてくる遊びをしてあげましょう。

フラットコーテッドレトリバー まとめ

フラットコーテッドレトリバーはこんな犬
  • 大型犬
  • 陽気でやんちゃな性格
  • 体に沿ったフラットな長毛。定番カラーはブラックとレバー
  • しつけやすい犬種。リーダーウォークの習得は必須。
  • 平均寿命:8~10歳と短命傾向
  • 注意したい病気:関節疾患や皮膚疾患、眼疾患、腫瘍性疾患、分離不安症・異物誤飲など
  • 子犬の販売価格:20万円程度
  • 飼い方のポイントは運動量の確保にあり!!

フラットコーテッドレトリバーについて さいごに

優しくしつけやすいフラットコーテッドレトリバーは、これから大型犬を飼おうと思っている方におすすめしたい犬種です。
とにかくやんちゃな性格でもあるので、我が子のような愛らしい存在となってくれるでしょう。
それでも大型犬であることに変わりはないので、しつけもしっかりと行ってあげてくださいね。