換毛期でもなく、均等ではなくまだらな抜け毛が見られたときは、犬が皮膚を掻いていないかどうか観察するとすると同時に、寄生虫の有無をチェックしてみましょう。
特に多いのは、首や首周りです。
湿疹やふけなどの皮膚症状
アレルギーを始め、犬は皮膚の炎症を起こしやすく、皮膚の炎症が起きると同時に炎症箇所に抜け毛が見られることがあります。
皮膚を観察すると、湿疹やふけを発見することができます。
皮膚の炎症を見つけたら、原因に合わせた治療が必要になります。
栄養不足
栄養不足になると、被毛の艶がなくなり抜け毛が増えます。
これは単純にご飯をもっとあげる必要があると言うことではなく、皮膚や被毛に必要な栄養素である、含硫アミノ酸などの不足からきている可能性があります。
普通にドライフードをあげているのに抜け毛が多い場合、一度食事を見直すとともに、獣医さんに相談してみるようにしましょう。
高齢犬
高齢犬の抜け毛増加は、内臓疾患からくる脱毛などが考えられます。
抜け毛の状態を観察し、局部的な抜け毛の場合、犬がそこを不快に思って掻いたりむしったことが原因である場合があります。
特に高齢犬に腫瘍などができると、抜け毛が見られることがあるので注意するようにしましょう。
*まずは、換毛期以外の期間でも抜け毛が多すぎる場合は、抜け毛以外の症状があるかなど観察するとともに、動物病院に相談にいくことをおすすめします。
換毛期の抜け毛対策
換毛期の愛犬は抜け毛が多いため、入念なケアが必要です。
ケアを怠ると、自然に抜けた毛が絡まって毛玉ができて、風通しが悪くなり、皮膚が蒸れて炎症や皮膚真菌症を引き起こしてしまったり、かゆみを感じて足でかきむしったり、皮膚を傷つけてしまうことがあります。
愛犬が換毛期を迎えたら、快適に過ごせるよう適切なケアをしてあげましょう。
ブラッシング
ブラッシングは抜け毛対策の基本です。
換毛期には回数を増やしたり、時間を長めにとったりして、抜け毛をしっかりと取りのぞきましょう。
ブラッシングに適したブラシは、犬の毛の長さや質によって異なります。
コームやスリッカーブラシのほか、抜け毛専用ブラシなどが市販されていますので、愛犬の抜け毛の量や質などによって選ぶとよいでしょう。
また、ブラッシングを習慣化していないと、いざ換毛期に手入れをしようとしても、犬によっては嫌がってしまいます。
日常的にスキンシップをしながらブラシをあてるなど、ブラッシングに慣れさせておくことも大切です。
被毛の長さ別ブラシの種類
◆短毛種
- ラバーブラシ
- コーム
- 獣毛ブラシ
短毛種は、皮膚を傷つけないようなブラッシングをするようにします。
ラバーブラシはゴム製なので、皮膚を傷つけることがなく安全です。
仕上げにコームや獣毛ブラシで被毛を整えてあげましょう。
◆長毛種
- スリッカーブラシ
- ピンブラシ
- コーム
- 獣毛ブラシ
スリッカーブラシは小さいピンが並んだブラシで、先端が丸くなっているものもありますが、強く当てすぎると皮膚を痛めてしまうので、注意が必要になります。
上手に使えない場合は、ピンブラシを選んだ方がいいでしょう。
また、ブラッシングの仕上げにはコームを使ったり獣毛ブラシを使ったりすることで、被毛の艶が良くなります。
シャンプー
シャンプーは抜け毛や汚れを洗い流せるうえ、洗いながら皮膚の状態をチェックすることもできます。
シャンプー前にはしっかりとブラッシングをして毛玉をとり、オーバーコートをかき分けるようにシャワーをあてて地肌までしっかり濡らすのがコツです。
皮膚トラブル防止のためにも、シャンプー後はしっかり水気を取ることも忘れないでください。