ひっつき虫の季節
秋になるとお散歩から帰ってきたら愛犬の体中ひっつき虫だらけ!
なんてことはありませんか?
長毛種の愛犬の場合や、ひっつき虫がついてしまった場所によっては取ってあげるのにかなり苦労します。
今回はそんな、厄介なひっつき虫がついてしまった時の簡単な取り方と、つかないようにする予防法をご紹介いたします。
ひっつき虫とは?
「ひっつき虫」は「虫」と呼びますが昆虫ではありません。
植物の種子や果実の俗称です。
山林や原野などを歩いたあとで衣類を見ると、植物の種子が引っかかっていたという経験はありませんか?
人や動物などの移動するものにくっつくことで種子を遠くまで運び、生息地域を広めるというのが、ひっつき虫の生きる技なのです。
植物のくっつく仕組みである「ハリ」や「カギ」で嫌な思いをすることがあります。
場合によっては肌や衣類が傷ついてしまいます。
それは愛犬も一緒で、被毛にくっついてしまうことで、愛犬が違和感を感じ、取ろうとして体を地面に擦り付けたり、足で掻いたりすることで、皮膚を傷つけてしまうことがあります。
ひっつき虫の種類
ひっつき虫の種類は1種類ではありません。
住んでいる地域によって、生えているひっつき虫に違いはありますが、基本的に草むらがあればどこででも見つけることができます。
まずひっつき虫には大きく分けると
- カギ爪
- トゲ
- 粘液
の3種類あります。
それでは、よく見るひっつき虫をご紹介いたします。
オナモミ
「ひっつき虫」といえば「オナモミ」といわれるくらい有名な植物になります。
犬の体にもくっつきやすく、取るのにも苦労します。
種子を遠くまで運んでもらうために、動物の被毛に絡みつきやすい形状をしています。
トゲの部分が硬く、愛犬の肉球の間に挟まった場合などはかなり痛がります。
また長毛種の被毛にくっついてしまうと、被毛同士に巻きついてしまい、取るのに苦労します。
キンミズヒキ
こちらも別名「ひっつき虫」と呼ばれる植物です。
キンミズヒキは漢字で「金水引」と書き、キンミズヒキが持つ細長く黄色の花穂を「金色のミズヒキ(水引)」に例えたものといわれています。
種子には無数のトゲがあり、先端がカギ状に曲がっているため、簡単に愛犬の被毛にくっついてしまいます。
ただし、このひっつき虫は、手で払えば簡単に取ることができます。
センダングサ
秋になると黄色い花を咲かせ、目を引く見た目なので、見たことがある方も多いのではないでしょうか。
厄介なのは種子で、黒く丸い種はトゲを持っており、散らばって衣服や動物の毛に絡まります。
広く散らばってくっつき種子が細いため、1つ1つ手で取るのは大変苦労します。ひっつき虫の中でも最もやっかいだといわれています。
チヂミザサ
こちらは粘液で、人や動物にくっつく種子になります。
粘液自体は無色でキラキラしていますが、犬の被毛についてしまうとベタベタとして、被毛が汚れてしまいます。
ヌスビトハギ
果実が泥棒の足跡に似ることから、「盗人萩」と漢字で書きます。
表面に並んだカギがマジックテープのような働きをし、愛犬の被毛にくっつきます。