【動物看護士が解説】犬の乳腺腫瘍とは?予防法から早期発見。治療法について

早期発見出来なかった場合は、どうなるのでしょうか。
乳腺腫瘍は、早期発見が出来た場合、獣医師に診てもらうことによって悪化することを防げたり、手術で取り除いたりすることができます。
しかし、気がついた時にはかなりしこりが大きくなっている場合でも手遅れではありません。

例えば、悪性だとしても抗がん剤治療を受けることができる場合がほとんどです。

問題は、そのまま獣医師の診察も受けず、放置している事です。
様子を見すぎていると、悪性の腫瘍であれば、どんどん大きくなり他の臓器やリンパ節に転移してしまい、命の危険性が高まります。
急に体調が悪くなり、動物病院へ連れていったとしても、様々な臓器や肺に転移している可能性があり、抗がん剤治療もできずに数日後には亡くなるというケースもまれにあります。

 

犬の乳腺腫瘍 治療法について

乳腺腫瘍の基本的な治療法は、手術をしてしこり部分を取り除くことです。
しこり部分だけを部分的に取る場合もありますが、再発の可能性がある場合や悪性の腫瘍が強く疑われる場合は、乳腺を全部摘出する場合もあります。
これは、獣医師の判断にもよるので手術の前にしっかり獣医師と話し合うことが大切になります。

摘出した乳腺は、良性か悪性か調べるために検査をする病院も多いです。
検査結果が悪性の場合は再発の可能性がありますので、摘出後も定期的に様子を見せに動物病院へ行きましょう。
摘出後しばらくしてから他の臓器に転移している事が分かったということもあります。

また、再発した場合や転移している場合、高齢によって麻酔がかけることができないという場合は、抗がん剤治療をすることもあります。

抗がん剤治療によっては、しっかり続けていくことで効果が現れることが多いです。

 

まとめ

乳腺腫瘍は、メス犬だけになる病気というイメージを持っている人はとても多いです。
もちろん、実際でもほとんどはメス犬になります。
オス犬を飼っているから乳腺腫瘍に関しては安心だと思わず、オス犬を飼っている飼い主さんにも、気をつけてもらいたい病気です。

そして、メス犬に関しては、初めての発情前に避妊手術を行うことが乳腺腫瘍の最大の予防法となります。
最初から子供を産ませるということを考えていないのであれば、生後半年~1年の間で発情が来る前に避妊手術をすることをおすすめします。
避妊手術を行うことは、乳腺腫瘍だけではなく、子宮蓄膿症などの子宮の病気も防ぐことができて、メリットの方が大きいです。

乳腺腫瘍の早期発見はとても大切です。
イメージよりも小さいしこりを見つけたら、間違っていてもいいのでまず動物病院で見てもらうことで早期発見ができるのです。
そのまま自己判断で様子をみることや、放置することが乳腺腫瘍を悪化させる原因となります。
特に、悪性の場合だと命の危険性があります。

乳腺腫瘍と診断されたとしても、獣医師とよく相談をして、上手に病気と付き合っていきましょう。

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