【動物看護士が解説】犬の乳腺腫瘍とは?予防法から早期発見。治療法について

 

犬の乳腺腫瘍予防法

乳腺腫瘍の原因である多くは、女性ホルモンの影響が大きいと考えられています。
メス犬に関しての予防法にはなりますが、そのため避妊手術をすることでかなりの確率で乳腺腫瘍の発生率を抑えることかできます。

しかし、注意点があります。
乳腺腫瘍の発生率を抑えるには、避妊手術を行う時期がとても重要です。

発情期が初めてくるのは、生後半年~1歳の間に来ることが多いです。
この初回発情が来る前に避妊手術を行うと、99.5%乳腺腫瘍が抑制されます。

初回発情後、2回目の発情がくる前の間の期間に避妊手術を行うと、92.0%乳腺腫瘍が抑制されます。

2回目の発情後に避妊手術を行うと、74.0%乳腺腫瘍が抑制されます。

30ヵ月以降(2歳半以降)に避妊手術を行うと、乳腺腫瘍の抑制には効果がないとされています。

このことから、子供を産ませる予定がなければ、早めに避妊手術を行うことが望ましいです。

さらに、避妊手術でも卵巣と子宮を同時に摘出することが乳腺腫瘍の抑制に効果的です。

 

犬の乳腺腫瘍も早期発見が大切

犬の乳腺腫瘍は、早い時期に発見すればするほどその後の経過観察ができ、命を落とす確率も下がります。

乳腺腫瘍は、種類、発生する場所、発生する時期や年齢は様々ですが、乳腺に何らかのしこりを見つけた場合には、すぐに動物病院へ行き見てもらうことをおすすめします。
例え、そのしこりが米粒大の小さなものでも乳腺腫瘍の場合があります。
そのくらいの小さなものであれば、すぐに手術をして取りましょう、という話になることは少ないです。
しかし、サイズを記録して定期的に動物病院へ通い、獣医師に大きくなっていないか、他の場所にできていないかなど経過観察をしてもらうことが大切です。

何ヶ月、何年も変化がなければ、良性の可能性が高く、手術が必要ない場合もあります。
逆に、何ヶ月の間に大きくなってきたり、他の場所に出来たりしている場合は、悪性の可能性も考慮して乳腺腫瘍を手術で取って、良性か悪性かの検査をすることを進められることがあります。

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