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イングリッシュコッカースパニエルは、当時のイギリスでもっとも小さな猟犬として活躍していました。
主に鳥猟に使われていて、「コッカー」の名は鳥のヤマシギ(woodcock)を意味しています。
ヤマシギより一回り小さいウズラの狩りのために適した小型な体へと改良されたという説がありますが、多くの説があり定かではありません。
狩猟方法は、犬が鳥を驚かせて飛び立たせ、それを人が撃つという連携プレーで、水中での作業も得意としていたそうです。
ちなみにヤマシギは、イギリス・フランスなどでジビエ料理として大変人気が高く、これらを狩猟する際に活躍をしてくれていたことが犬種名に由来しています。
歴史② メイフラワー号でアメリカへ
1620年に移民とともにメイフラワー号がイギリスからアメリカへ渡ったという話は歴史的にも有名ですが、この船に最初の移民と一緒に2頭のイングリッシュコッカースパニエルが乗っていたと言われています。
その後も移民が到着するたびにイングリッシュコッカースパニエルがアメリカへもたらされ、イングリッシュコッカースパニエルはアメリカでもとても愛されていました。
そして、後から入ってきた犬の中に愛玩用として飼育されることの多かったマールボロー系のスパニエルが含まれており、この系統の犬は小柄で頭部が丸く、マズルは短く、猟用のスパニエルとタイプがちがっていました。
これ犬たちがアメリカンコッカースパニエルの土台となったと言われています。
長い時を経てアメリカで愛玩犬として育種されて生まれたのがアメリカンコッカースパニエルです。
当時はイングリッシュコッカースパニエルと同じ品種と考えられていましたが、1935年に別品種として区別されるようになった事を機に、更に人気に拍車がかかり、アメリカでコンパニオンドッグとして定着していきました。
日本で有名となったのは、やはりあの映画がきっかけ!!
アメリカンコッカースパニエルは、当初からアメリカでは絶大な人気を築いていましたが、日本で有名となったのは、1955年に公開されたディズニー映画「わんわん物語」が公開されたことがきっかけとなりました。
ヒロイン役のモデル犬種がアメリカンコッカースパニエルだったのです。
この映画の公開を機に、日本でも大人気となりアメリカンコッカースパニエルを飼う人が増えましたが、毛の手入れや運動量の多さなど世話をするのに手がかかることから、その大人気ぶりを維持することはありませんでした。
それでも、アメリカンコッカースパニエルの優雅で気品のある姿と性格の良さから、現在でも多くの人に愛されていて、人気のある犬種だと言えます。
アメリカンコッカースパニエルの名前の由来
歴史そのものを表す犬種名をもつ
アメリカンコッカースパニエルの名前は、アメリカンコッカースパニエルの歴史そのものを意味しています。
「アメリカン」はアメリカで品種登録されたことからで、「コッカー」とは鳥の狩りのために改良された犬のことで、「シギ(コック)をとる犬」という意味があります。
「スパニエル」とは、「スペインの」という意味があり、鳥猟犬をさします。
つまり、「アメリカで登録された、スペインの鳥猟犬」という意味になります。
アメリカンコッカースパニエルの愛称は?
世界各国で愛好家を魅了しているアメリカンコッカースパニエル。
アメリカでは、明るく陽気な性格から「メリー(陽気な」コッカー」と言われています。
日本では長い名称を縮めた愛称として「アメコカ」と呼ばれています。
ちなみにイングリッシュコッカースパニエルは「インギー」と呼ばれています。
イングリッシュコッカースパニエルとの違いや見分け方
アメリカンコッカースパニエルとイングリッシュコッカースパニエルは、一見すると良く似ている容姿をしており、見分けられない方も多いようです。
2つの犬種の違いを見ていきましょう。
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