犬の血液検査って何するの?結果の見方と料金について

胆汁うっ滞性肝障害、肝壊死、胆管閉塞、肝硬変など、種々の肝障害で上昇が見られます

リパーゼでわかること

主に膵臓に由来するもので、膵炎のほか、重篤な胃腸炎や腎不全などがあるときにもこの数値が上昇します。

クレアチンでわかること

タンパク質が分解された時にできる物質がクレアチンになります。

腎臓でろ過されて尿として排泄されます。

腎機能が低下していると、血液中のクレアチン濃度が上昇します。

尿素窒素でわかること

血液中の尿素領になります。

腎不全、やけど、消化管出血や高タンパク食摂取、脱水で上昇します。

血清血糖でわかること

血液中のブドウ糖を示し、脳や筋肉のエネルギー源となります。

主に、糖尿病になっている時に上昇します。

また、一時的な恐怖や緊張、興奮でも上昇することがあります。

TG(中性脂肪)でわかること

エネルギーの貯蔵・運搬に関係しています。

肥満や糖尿病、甲状腺機能低下症、肝疾患で高値になり、甲状腺機能亢進症、アジソン、肝硬変などで低値になります。

総コレステロールでわかること

細胞膜、血管壁の構成、ホルモンや胆汁酸を作る材料になるのが、総コレステロールです。

糖尿病や甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群などで数値が上昇し、肝障害や甲状腺機能亢進症で数値が低下します。

カルシウムでわかること

骨代謝、筋収縮、血液凝固に必須な物質になります。

ビタミンD欠乏や腎不全などで数値が低下し、多発性骨髄腫やビタミンD過剰の場合、上昇します。

無機リンでわかること

カルシウム調整ホルモンの影響を強く受けて代謝されます。

腎不全、甲状腺機能亢進症などの病気で数値が上昇し、ビタミンD欠乏症、呼吸不良症候群などで数値が低下します。

T4でわかること

甲状腺ホルモンの1つになります。

甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症が疑われる時、診断に使われる数値です。

遊離T4でわかること

蛋白に結合していないT4になり、T4と組み合わせて検査することで、甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症の診断をします。

犬の血液検査 料金について

こうして見ていくと、血液1つでいろんなことが調べられることがわかりますね。

では実際、血液検査を受ける費用はいくらくらいかかるのでしょうか。

血液検査の料金は、病院や調べる項目によって、変わってきます。

一般的なスクリーニングとして、だいたい1000〜2000円

生化学検査がだいたい4000〜5000円

が目安になります。

ただ大半の病院では、このスクリーニングと生化学検査をセットで行うことが多く、およそ5000〜8000円くらいトータル的にかかります。

また、調べる項目が増えれば増えるほど料金も高くなります。

まとめ

愛犬の調子が悪い時に病院に連れていくのはもちろんですが、犬は体調が悪くても限界まで我慢する傾向があります。

何事も早期発見、早期治療が長生きの秘訣になります。

年に1度は血液検査を含めた健康診断をおすすめします。

また、愛犬の健康な時の数値を知っておくことで、異常値にも即座に気づくことができるようになります。