Contents
- グレード1
強い痛みがあるため、運動や抱っこを拒否するようになります。 - グレード2
歩行はできるものの後肢の力が弱くなり、ふらつくなどの症状が見られます。 - グレード3
後肢の肢先の感覚はありますが麻痺症状が見られ、後肢は自力で立つことができなくなります。
前足だけで歩くようなこともあります。 - グレード4
足腰が動かなくなるだけでなく、自力で排泄・排尿ができなくなります。 - グレード5
下半身の完全麻痺状態となり、最も深刻な状態です。
後肢の感覚もなくなり、肢先を強く刺激しても痛み(深部痛感)を感じない状態です。
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椎間板ヘルニアの原因
チワワに多いハンセンⅡ型の椎間板ヘルニアの原因は、老化や肥満、激しい運動が原因となって起こります。
加齢によって衰えていることや、椎間板への慢性的な負担がかかっていることが考えられます。
一方でハンセンⅠ型は、遺伝的な要素が多いと考えられています。
椎間板ヘルニアの治療
椎間板ヘルニアの治療は、軽い初期症状グレード1であれば、内科療法によるステロイドなどの消炎剤で症状を抑える薬や運動制限によって治療します。
進行が進んでいるグレード2以上になると、脊髄を圧迫している箇所を取り除くレーザー治療や外科手術などの外科療法が必要になってきます。
また、深部痛感がないグレード5にもなると、およそ48時間で脊髄が壊死してしまうため、緊急手術が必要になってきます。
それでも手術をしたからと言って確実に治るというわけではなく、神経の機能が回復しない場合や症状が改善しない、後肢の引きずりが残ってしまうことも少なくありません。
手術費用は、20万円~40万円と高額となり、手術後のリハビリが必要な場合にはさらに費用が必要になってくるでしょう。
また、レーザー治療を施す場合には、1回1,000~4,000円位が目安となります。
チワワが下半身麻痺になった時に必要なケア
椎間板ヘルニアになると、手術をしたとしても下半身が麻痺状態のままになってしまうことがあります。
また年齢的に手術が難しいなどの事情から下半身麻痺のままで余生を過ごすこともあります。
その場合には、飼い主の献身的な介護が必要となってくるでしょう。
後肢に力が入らず自立で立ち上がったりすることができなくなるグレード3以上では、寝たきりになることをできるだけ避けるため、ハーネスやタオル、犬用車いすで腰を支えて散歩を継続してあげましょう。
さらに進行が進み、尿失禁などが見られる場合には、オムツ生活になることも考えられます。
オムツはどうしても衛生的に保つことが難しく、細菌性の膀胱炎などのリスクも高まってしまうため、こまめなオムツ交換、定期的な尿検査も必要となってくるでしょう。
自力で排尿・排泄できなくなってくると、飼い主による圧迫排尿なども必要になってきます。
椎間板ヘルニアの予防法
椎間板ヘルニアになると、チワワにとって痛みは強くとてもつらい症状となります。
治療費も高額になるほか、付きっきりでの介護が必要になってくるケースもあるため、飼い主さんにかかる負担も大きなものとなるでしょう。
そうなってしまわないためにも、椎間板ヘルニアにならないよう事前にしっかりと予防していくことが必要です。
椎間板ヘルニアは遺伝的な要因もありますが、生活習慣が原因となることも大きいです。
体重管理と肥満予防
予防としてまず大切なことは、太らせないようにすることです。
体重が増えすぎていると、日常の生活だけでも足腰に負担がかかりやすくなってしまいます。
足腰に負担が少ない環境つくり
また、高い所から飛び降りるなどの上下運動を避けるようにする、部屋のフローリングに絨毯を敷くなどしてチワワの足腰に負担がかからないようにすることである程度予防することができます。
ロングコートチワワの場合には、肉球回りの毛をこまめにカットすることも必要となってくるでしょう。
抱っこの仕方
飼い主さんがチワワを抱っこするときも注意してあげてください。
チワワのわきの下や前足の付け根を抱えて持ち上げる抱っこは、腰が反り返りがちで腰に負担をかける体勢となります。
片方の手をチワワの上半身に、もう片方の手で腰やお尻当たりを支えるような抱っこの仕方をしてあげるようにしましょう。
チワワはこちらも注意~鼠経(そけい)ヘルニア・臍(さい)ヘルニア~
鼠経(そけい)ヘルニア・臍(さい)ヘルニアとは?
チワワは、椎間板ヘルニアだけでなく、鼠経(そけい)ヘルニア・臍(さい)ヘルニアにもなりやすいと言われています。
これらのヘルニアの特徴は「脱腸」です。
足の付け根である鼠経部の隙間から腸の一部が飛び出すのが鼠経(そけい)ヘルニア、おへその部分が膨らんでしまういわゆる出べその状態で、脂肪や内臓の一部が飛び出てきているものを臍(さい)ヘルニアと呼びます。
鼠経(そけい)ヘルニア・臍(さい)ヘルニアの原因
鼠経(そけい)ヘルニア
鼠経ヘルニアは、先天的に起こる場合と事故などの外傷や腹圧の上昇によって起こる場合があります。
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