アメリカンコッカースパニエルの避妊手術における注意点

アメリカンコッカースパニエルの基本情報

アメリカンコッカースパニエル は、先祖がイングリッシュコッカースパニエルという犬種になります。

どちらも似ているように見えて、体の特徴や持っている性格に違いがあります。

アメリカンコッカースパニエル の方が、若干体つきが小さく、顔つきが丸いのが特徴です。

イングリッシュコッカースパニエルの性格が落ち着いているのに対し、アメリカンコッカースパニエル は社交的で、子犬を思わせる陽気さを持ち合わせています。

一般的にどの犬も、オスとメスを比べた場合、メスの方が物わかりが良く扱いやすいといいますが、アメリカンコッカースパニエル にもそのような傾向があります。

今回はそんなメスのアメリカンコッカースパニエル にフォーカスして、特に、避けては通れない「避妊手術」についてご紹介いたします。

アメリカンコッカースパニエルの身体的特徴

  • 大きさ:中型犬
  • 体重:11~13kg
  • 体高:36~38cm
  • 被毛:ダブルコートの長毛種
  • 毛色:単色、パーティーカラー、トライカラー、など20種類以上の毛色の組み合わせあり
  • 平均寿命:15歳
  • 価格相場:13万円~(血統の良さやスタンダードに近い場合、珍しい毛色などの一定の条件により50万円を超える場合がある)

アメリカンコッカースパニエル は、ガッチリとした筋肉質な体つきをしています。

基本的に丈夫な個体が多いのですが、垂れ耳のため、耳が蒸れやすく炎症を起こしやすいのと、目の炎症を起こしやすい傾向があるので、少しでも異変があったときには獣医さんを受診しましょう。

また、食べることが好きなので、食事管理を怠ると太らせてしまうので、カロリー計算などの管理をするようにし、毎日適度な運動を心がけるようにしましょう。

アメリカンコッカースパニエルの性格・気質

  • 好奇心旺盛で楽しいことが大好き
  • 人や他の犬にもフレンドリー
  • 物覚えがよく、集中力がある
  • 食べることが大好き
  • 警戒心があまりなく、誰とでも遊べる
  • 寂しがり屋なため、留守番が苦手
アメリカンコッカースパニエル.わんわん物語.

アメリカンコッカースパニエル は大変人懐こい個体が多く、あまりガウガウ犬になって困るということを聞きません。

逆に、フレンドリー過ぎて警戒心がないので、番犬には向かないでしょう。

常に家族といることを望むので、長時間の留守番は大変ストレスがかかります。

普段から留守番をするトレーニングをしておかないと、いざ、留守番をしてもらうというときに、相当なストレスがかかり体調を崩したり、最悪分離不安になってしまうことがあるので注意が必要になります。

アメリカンコッカースパニエル の避妊手術とは?

避妊手術とは言葉どおり、将来、子犬を産むことがないよう、妊娠できなくなるように、子宮と卵巣を全摘出するか、卵巣のみ摘出する手術のことをいいます。

子犬を望んでいない場合、生理や発情のストレスなどがなくなることと、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症などの疾患にかからなくなります。

避妊手術のメリットとデメリット

避妊手術にはメリットとデメリットがあります。

これはアメリカンコッカースパニエルだけでなく犬全体に言えることです。

病院

メリット

  • 望んでいない妊娠や出産を避けることができる
  • 問題行動が減少する可能性がある
  • ヒートの煩わしさかなくなる
  • 発情によるストレスが軽減される
  • 子宮蓄膿症や乳腺腫瘍などのメス特有の病気の予防になる

ヒートがなくなるので、ホルモンバランスの変化による問題行動が起きなくなることが多く、精神的に安定することができます。

また不要なストレスがなくなります。

統計では、避妊手術をした犬の方が、していない犬より長生きをするというデータも存在します。

デメリット

  • 太りやすくなる
  • 避妊手術の際の麻酔のリスクがある
  • ホルモンバランスが崩れやすくなる
  • ドッグショーの出場資格がなくなる
  • 糸アレルギーが起きる場合がある

避妊手術には、このようなメリットとデメリットがあります。

避妊手術の最大のメリットである、メス特有の病気の予防として手術をする飼い主さんが最近では増えています。

子宮蓄膿症や悪性の乳腺腫瘍になってしまった場合、最悪の場合は命を落とすこともあります。
そうならないためにも若い頃に避妊手術をするメリットは大きいです。

アメリカンコッカースパニエル の避妊手術での全身麻酔について

注射

どうしても全身麻酔になるので、どんなに万全を期していても100%安全とは言い切れません。

本当に稀にしか起こらないことであっても、場合により事故は起きてしまいます。

また、人のように今から手術だという覚悟をアメリカンコッカースパニエルは出来ません。

何が起きているかわからない恐怖や緊張で、極度なストレスが急にかかることで、心肺や脳機能に影響を及ぼすことも場合により起こります。

現在では、昔よりも全身麻酔による事故は減っている傾向がありますが、そういったリスクもあることは覚えておきましょう。

アメリカンコッカースパニエル の避妊手術をするタイミングは?

避妊手術をする場合、初めての発情が来る前が望ましいといわれています。

大体、生後6~12ヶ月頃に初めての発情を迎えますので、タイミングとしてベストなのは、ある程度体が成長して、麻酔を受けられる時期ということで、生後6ヶ月前後で、獣医さんに相談をしてみるのがベストでしょう。

アメリカンコッカースパニエル.わんわん物語.

アメリカンコッカースパニエルの避妊手術前の注意点

ほとんどの動物病院では、麻酔をかける当日は絶食絶水か、仮に食べさせるなら少量にするように指示されます。

手術前の食事量の制限については動物病院によって異なりますので、事前に動物病院で確認し、指示に従うようにしましょう。

手術をする前に傷口とその周りの毛をバリカンで短く剃られます。

動物病院は犬の美容室とは違い、綺麗にすることが目的ではありませんので、綺麗に毛刈りしてくれるとは限りません。

消毒液や血液が毛についてしまう事もしばしばあります。

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