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ビオフェルミンの働きはあくまでも整腸作用です。ビオフェルミンに含まれる数種類の菌は、腸内で乳酸と酢酸を作り整腸作用を高めてくれたり、乱れた腸内菌を整えてくれたり、有害な菌を抑えてくれたりする働きをしてくれます。
もちろん、個体差はありますので、下痢をしているときに与えても治まる場合もあります。腸内の乱れからくる一過性の軟便や下痢には効果が期待できるかもしれません。しかし、基本的には、抗生剤のような働きはないので、細菌やウィルス、内部寄生虫、その他の病気などが原因となるような下痢には効果が期待できません。
犬にビオフェルミンを与えるときの注意点
ビオフェルミンの種類と与えるときの注意点
今回は、指定医薬部外品である新ビオフェルミンSを中心に紹介しましたが、ビオフェルミン種類は他にもあります。
- ビオフェルミン下痢止め
- ビオフェルミン止瀉薬
- ビオフェルミン便秘薬
- ビオフェルミン健胃消化薬錠
- ビオフェルミンVC
- ビオフェルミンR錠・散 など
薬局やドラッグストアで手に入るものであったり、病院で処方されるものであったりと、ビオフェルミンにも様々な種類があり、その症状別で使われます。自己判断で様々なビオフェルミンを与えるとかえって症状が悪化する場合もあります。
新ビオフェルミンンSはただの整腸剤で一番安全に与えられる薬ですが、そのほかのビオフェルミンが手元にあって、愛犬に与えたいという場合はかかりつけの獣医師に相談してから与えることをおすすめします。
症状が改善しない場合は動物病院へ
ビオフェルミンを与えて様子を見ていても、一向に改善しない場合や、症状が悪化してきたといった場合があります。その場合は、ビオフェルミンではどうしようもないような病気になっている場合があります。実際に動物病院で働いていても、「下痢をしていたので家にあるビオフェルミンを飲ませて様子を見ていたけれど、全然治らない。」といって連れてこられる飼い主さんもいます。検査してみると、激しい胃腸炎や膵炎、寄生虫、腫瘍がみつかることもあります。このような場合は、早期発見することで病気の悪化を防ぐことができる場合があります。下痢や軟便、便秘などの消化器のトラブルはビオフェルミンを与えるだけで長期間様子を見ることはおすすめしません。
過剰摂取に注意
ビオフェルミンをそのまま飲んだことがある人には分かるかと思いますが、ほんのり甘い味がついています。犬は甘みを感じることができるため、ビオフェルミンを与えても嫌がることなく飲んでくれる犬も多いです。しかし、おいしいからといって「もっとちょうだい」とねだられても、きちんと用量を守って与えてあげましょう。犬の届くところにおいていて、飼い主さんが目を離した隙に大量に食べてしまった、ということもないように気を付けてあげなければなりません。過剰摂取をすることによって、症状が悪化するということもありますので気をつけましょう。
アレルギーに注意
ビオフェルミンは、乳酸菌で出来ています。もともと、乳製品に対してアレルギーを引き起こしてしまう犬には与えないでください。乳製品アレルギーを持っている犬にビオフェルミンを与えたことによってアレルギー症状を引き起こしてしまったという症例も実際に報告されているようです。
まとめ
ビオフェルミンは用法・用量を守って与えれば犬に与えても特に問題はありません。特別危険な副作用もないので比較的与えやすい整腸剤といえます。
そして犬に与える場合は、そのビオフェルミンの種類と症状にあったものを与えることをおすすめします。