14歳の老犬を飼う時の心構え

脚力が落ちてくると、自力で排泄姿勢が取れなくなることもあります。
排泄姿勢が取れるよう体を支えてあげましょう。
排泄自体、自力でできなくなってしまった場合には、獣医師の指示のもとマッサージや圧迫で排泄を促してあげましょう。

また、オムツの利用も選択肢にあります。
ただし、オムツは蒸れやすく環境が悪くなってしまうため、こまめに汚れていないかチェックして、汚れていたらすぐに交換してあげましょう。

犬の14歳 老犬が気を付けたい病気

人間同様、犬も加齢とともに体に様々な変化が現れてきます。
内臓機能の低下も見られるので、免疫力が低下することで発病しやすくなり、すでに複数の持病を抱えていることもあります。
老犬に多い病気のうち、代表的なものを紹介します。

  • 癌・悪性腫瘍
  • 認知症・小脳障害
  • 気管支炎・肺炎
  • 心不全・白血病
  • 白内障・緑内障・ドライアイ
  • 歯周病
  • 外耳炎・中耳炎・耳腫瘍
  • 関節炎・椎間板ヘルニア・骨粗しょう症
  • 糖尿病・クッシング症候群・甲状腺機能低下症
  • 前立腺肥大・子宮内膜炎
  • 慢性腎不全・膀胱炎・腎結石膀胱結石・尿道結石
  • 強迫神経症・分離不安        など

このように、全身的にかかりやすい病気が増えてきます。

老犬が気を付けたい病気 ①認知症

近年、犬の高齢化とともに増加していく病気です。
犬の老化にともなう脳の委縮や神経に毒性のある物質が脳に沈着することなどが発症に関係していると考えられています。
ぼんやりとしている、失禁、耳が聞こえずらい、徘徊・夜泣きなど様々な症状が見られるようになります。
命に直接係わる病気ではありませんが注意が必要です。

老犬が気を付けたい病気 ②悪性リンパ腫

悪性腫瘍(癌)は、老犬に多い代表的な病気ですが、その中でも悪性リンパ腫は、9歳以上から多く発症するといわれている癌の1つです。
悪性リンパ腫は、体の免疫を担うリンパ球ががん化する病気で、造血器系のがんの一種です。
悪性リンパ腫は、「多中心型」「縦壁型」「消化器型」「皮膚型」などに区分され症状も様々ありますが、犬の場合の大半は「多中心型リンパ腫」半で、体表のリンパ節が腫れるなどの症状が見られます。
定期的に健康診断を行って早期発見早期治療に努めることが大切です。

老犬が気を付けたい病気 ③腎不全

腎不全とは何らかの原因により腎臓の機能が障害をうけてしまい、体内の老廃物の排泄や水分・電解質バランスの調節などに異常が生じてくる状態のことで、シニア期の7歳から発症率が上がると言われています。
定期検診を受けていても発見が難しいと言われている病気です。
主な初期症状には、多尿、多飲、貧血、などがみられます。
日ごろから栄養バランスの良い食事を心がけ予防し、定期検査で早期発見・早期治療を心がけましょう。

犬の14歳 保険は入れるの?

加齢に伴ってケガや病気が増えていくことで、多額な医療費が必要になってしまうことも少なくありません。
そんな時ペット保険に入っていれば、費用が軽減され費用面で安心することができます。
しかし、今まで入っていなかった場合、14歳になった今から入ることはできるのでしょうか。

14歳になってから入れる保険はある?

近年では、様々なペット保険会がありますが、その多くは新規加入年齢が7~8歳に上限されています。
14歳になってからでも加入できる保険会社もありますが、選択肢はほぼ無くなってしまう他、高額の保険料を支払うことになります。
ちなみに14歳までに入れる保険会社には、新規加入上限年齢は16歳までとなっている「ペッツベスト」があります。
ただし、すでに持病を持っている場合には、その病気は補償対象外とされてしまうか、入ることすらできない可能性もあるでしょう。

まとめ

犬の14歳というと、明らかに老化が見られ病気を抱えていることもあれば、年齢の割に元気に過ごしていることもあるかもしれません。
いずれにしても、愛犬の余生をより良いものにするため、愛犬の症状に合わせた介護を行いながらサポートしていきましょう。