犬はこたつでまるくなる?実は危険なこたつで寝ること

犬はこたつが好き?

こたつは日本で暮らす犬だけの特権!

こたつのルーツである掘りこたつは室町時代からありましたが、江戸中期に火鉢をやぐらで囲い布団をかけたものが今のこたつの原型です。

もちろんその頃の飼い犬は外飼いだったので、犬がこたつに入ることなど有り得ませんでしたが。

世界の寒冷地では室内の暖房設備が完備されているため、日本のようなこたつがあるのはイランやアフガニスタンの「コルシ」と呼ばれるものだけのようです。

飼い犬がこたつに入るようになったのは、洋犬が室内犬として飼われるようになってからのことですから、日本で暮らす犬だけの特権なのかも知れませんね。

寒がりじゃない犬でもこたつは好き?

ミチュアピンシャーなどのスムースや、ミニチュアダックスやチワワ・パピヨンなどの下毛のないシングルコートの犬は寒さに弱いのでこたつ好きが多いようです。

寒冷地で育ったシベリアンハスキーやレトリバーなどの大型犬種や、コーギーやポメラニアンなどの下毛の生え変わりによって体温調節をしているダブルコートの犬は寒さに強い犬種ですが、室内で飼われていることでこたつ好きになることもあるようです。

犬にとってこたつが危険になるときとその注意点は?

寒い冬に潜るだけで体がぬくぬくになるこたつは、犬にも嬉しい暖房器具ですが、長時間こたつに入っていることの危険性はないのでしょうか。

冬でも熱中症になる?

犬に最適な室内温度は18~22℃といわれています。

最近のこたつは温度自動調節機能などの高機能なものも多くありますが、犬は体温調節が苦手なのでこたつにずっと潜っていると体温が上がり過ぎて熱中症になる可能性もあります。

犬は暑くなると自分から出てきますが、その時すでに脱水症状を起こしてしまっていることがあるので注意が必要です。

・注意点と対策法

こたつの温度は常に「弱」に設定しておき、時々はこたつ布団をあげて空気を入れ替えて換気をするか、こたつ布団に隙間を作っておくといいでしょう。

脱水にならないためにこまめに水分補給をしてやる必要があります。

低温やけどや皮膚の乾燥に注意!

こたつの赤外線ヒーターの下で長時間いると低温やけどをする恐れもあります。

低温やけどは症状がなく痛みを感じないこともあり軽症に思われがちですが、皮膚の奥深くじわじわと細胞にダメージを与えるため、普通のやけどより重症になってしまうことがあるので気をつけましょう。

被毛に覆われてはいますが、犬の皮膚の角質層はとても薄く人間の3分の1しかないといわれています。

長時間こたつに入っていることで乾燥肌などの皮膚疾患や、被毛のパサつきや抜け毛など被毛のダメージにも繋がります。

・注意点と対策法

長時間こたつに中に入りっぱなしにしないように、時々は外に出しましょう。

また、時々スイッチを切るなどして犬の体に長時間熱が当たらないようすることも必要です。

コードを噛んで感電や漏電!

仔犬やいたずら好きの犬の場合にコードを噛んで感電した、犬が噛んだコードから漏電して火災になった、噛みちぎったコードを飲み込んでしまった、などというような大きな事故につながることもあるようです。

・注意点と対策法

まずはいたずらや噛み癖をしつけで直すことが第一ですが、その前の対策としてコードに噛みちぎり防止用のプラスチックコードカバーや、犬の嫌がる臭いスプレーなどを使って防いでおきましょう。

また、外出するときは必ずこたつ本体からコードを抜いて片付けておくことも必要です。

犬用のこたつもいろいろあります。

最近ではリビングも洋室が多く、室内温度はほとんどエアコンで管理されているので、こたつは使わないという家庭も少なくありません。

今ではエアコンでの温度管理は当たり前になってきましたが、エアコンは高い所のほうが暖まりやすく足元が暖まりにくいのが特徴です。

常に人より低い所にいる犬にとって、エアコンはあまり暖かいとはいえないかも知れません。

また、長時間留守にする時や寝る前などはエアコンをオフにしておくという家庭も多いことでしょう。

今、愛犬のために極寒の日の留守番や就寝時などの暖房器具として犬用こたつが注目されています。