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犬がおならをする原因
おならとは、腸内のガスが肛門から出るものです。
おならが出る原因は、犬も人とそんなに変わりません。
大きくわけておならが出る原因が4つあります。
犬がおならをする原因① 食べ物
食べ物は腸内で腸内細菌によって分解されます。
食べ物に含まれている栄養素を発酵や分解されて出たガスが、腸の蠕動運動によっておならとしてでます。
犬が消化不良を起こしている時や、腸内環境が悪く悪玉菌が多い場合はおならが臭くなります。
栄養が沢山含まれている食べ物を食べると、腸内細菌が活発になり、おならがよく出るようになります。
また、食物繊維を多く摂取するとおならが出やすくなります。
犬がおならをする原因② 空気を飲み込む
空気を飲み込んでしまうと、おならの原因となります。
おならのほとんどの原因は、空気を飲み込んでそのままおならとしてでることです。
犬が空気を飲み込むという状況は、早食い、運動後や興奮後によく見られます。
早食いの犬は、一気にガツガツ食べるので、その時に食べ物と一緒に空気を飲み込んでいる事が多いです。
また、犬は運動をしている時や興奮した時は、口を開けて呼吸をしたり、体温調節のためパンティングをしたりします。
このような時も空気を一緒に飲み込んでいます。
そして、フレンチブルドッグやパグなどの短頭種は、顔の骨格や鼻の構造上、鼻呼吸が上手に出来ない特徴があります。
そうすると、自然と口呼吸をしている事が多く、空気を飲み込みやすくなります。
犬がおならをする原因③ 病気
胃腸の状態が正常ではない場合は、ガスが多く溜まったり悪臭のガスが腸内に溜まったりします。
犬が消化器系の病気になっている可能性があります。
後ほど詳しく説明します。
犬がおならをする原因④ ストレス
ストレスがかかると、胃腸の調子が悪くなる人がいるのと同じで、犬もストレスから胃腸の調子が悪くなることがあります。
また、緊張すると何度も唾を飲み込む犬もいて、空気を一緒に飲み込んでおならの原因となることもあります。
犬のおなら 臭いおならは病気のサイン?
臭くないおならは、犬の生理現象なので特に心配はいりません。
しかし、臭いおならの原因は、犬の腸内環境が悪い状態の時です。
食べ物が原因の場合もありますが、病気のサインでもあるので注意が必要です。
おならが臭い時に考えられる病気を紹介します。
犬のおならが臭い時考えられる病気① 胃炎
胃炎は、大きく分けて急性胃炎と慢性胃炎がありますが、慢性胃炎の方がおならがよく出やすい傾向にあります。
慢性胃炎は、急に激しい症状かでてくる急性胃炎と違い、嘔吐や食欲不振を主に訴える症状です。
この症状が犬に週に1回程度から1日に数回など頻度は様々に起こります。
アレルギーや体質、遺伝的なものが原因でなることが多いです。
その他にも、もともと他の病気を持っていたことが引き金となることや、内服薬の服用により起こることもあります。
小型犬や老犬によく見られます。
胃炎になると、犬の消化機能が正常に働かなくなるためガスが溜まりやすくなります。
そのガスがげっぷやおならとなり外に出ていきます。
犬のおならが臭い時考えられる病気② 腸内腫瘍
腸内の腫瘍では、大腸の腺がんや直腸ポリープなどがよく知られています。
いわゆる直腸がんといわれているものです。
直腸ポリープは、ほとんどはがん化しない良性のものが多いですが、そのままがん化する場合もあります。
腺がんは悪性で転移の注意が必要となります。
このような直腸腫瘍の原因の一つに食べ物もあり、腸に負担をかけるような食べ物を与え続けると消化不良を頻繁に起こしたり、炎症を起こしたりし、便の通過が悪くなり腫瘍になってしまうこともあるようです。
もちろん、体質や遺伝的な原因も挙げられます。
腸内腫瘍は、悪臭のおならがでる原因になります。
犬のおならが臭い時考えられる病気③ 炎症性腸炎
炎症性腸炎は、小腸や大腸に起こります。
原因が分からない下痢の中には、この炎症性腸炎が多いといわれています。
人にも、下痢をしやすい体質の人がいるのと同じで、慢性的に下痢がおこるので犬の体質と診断されることも多いです。
しかし、その中にこの炎症性腸炎を患っている可能性もあります。
炎症性腸炎になっているとおならがでる原因となります。
犬のおならが臭い時考えられる病気④ 膵外分泌不全症
膵外分泌不全症とは、膵臓の外分泌機能が機能しなくなることによって、膵臓が唯一の供給源としているリパーゼという消化酵素が分泌されなくなることが原因で消化不良を引き起こす病気です。
脂肪の消化不良を起こし、犬は下痢をしたり、食べているのに体重が減少したりすることが主な症状です。
慢性的に消化不良を起こしているのでガスも溜まりやすくなり、おならの原因となります。
犬のおなら 臭うのはおならじゃなくて肛門?
愛犬のお尻から独特の臭いがすると、おならをしたと思う飼い主さんはとても多いです。
音が出ないおならももちろんあるので、おしりから独特な臭いにおいがしてくると、おならと勘違いして消化器系に何か問題があるのでは?と心配になる飼い主さんもいます。
しかし、くさいのはおならだけではないのです。
肛門腺からの分泌液が臭っているということも考えられます。
肛門腺とは?
肛門腺とは、肛門の周りにある腺のことで独特の生臭いような臭いの分泌液が溜まる場所です。
肛門腺の役割は、犬のマーキングの役割がメインです。
犬同士が挨拶でお尻の臭いを嗅ぎ合うのは、この臭いを嗅いでお互いの情報を得ているのです。
肛門腺からの分泌液は自分で出していたり、興奮した時に出たり、便と一緒に出ていることもあり、それが臭うのでおならと勘違いしてしまうこともあります。
また、最近では肛門腺からの分泌液を自力で出せない犬が増えてきていて、肛門腺が破裂したり、肛門腺の炎症を起こしたりしてしまうこともあります。
そうならないために、犬には肛門腺というものがあることを頭に入れておいて、定期的にケアをしてあげる必要があります。
ケアといっても、肛門腺のトラブルにならないために定期的に肛門腺を絞って分泌液を出してあげるということです。
定期的にトリミングサロンへ通っている犬の多くは、トリマーさんが肛門腺を絞ってくれている事が多く、家で絞る必要はありません。
しかし、トリミングが必要ない犬や、トリミングサロンへ定期的に通っていない犬は、家で絞ってあげることをおすすめします。
肛門腺の絞り方
肛門腺の絞り方は、まず犬の尻尾を上に持ち上げます。
そして、肛門を真ん中とすると4時と8時当たりの位置に親指と人差し指をおきます。
そのまま肛門から中の分泌液を出すように押し上げるようにしてつまみます。
そうすると、肛門から分泌液がでてきます。
これを月に1~2回を目安に犬にしてあげるといいです。
溜まりやすい犬であれば、お尻を床に擦り付けたりお尻をよく舐めたり気にしたりする仕草を見せるようになります。
このような行動が見られたらすぐに絞ってあげましょう。
肛門腺の分泌液は、サラサラしていたり、ドロッとしていたり、においも強かったり弱かったり様々です。
手に付くとにおいが取れにくいので、ティッシュで包みながら絞ったり、シャンプー中に絞ったりすることをオススメします。
また、犬によって絞りやすい子と絞りにくい子がいますので、難しいようなら無理せずに動物病院やトリミングサロンを利用しましょう。
犬のおならの対処法
犬のおならは様々な原因で起こります。
そして、音がなるおならや臭いが強いおならなどいろいろあります。
その中でも心配になるおならというのは、くさい臭いのするおならや回数が多いおならだと思います。
このようなおならを改善するためにはどのような対処法があるのでしょうか。
まず、どのような原因にしても根本的な所から治す必要があります。
空気を飲み込むということに関してはどうしようもないですが、食べ物の消化不良が原因の場合は、消化のいい食べ物に切り替えることが必要です。
また、ストレスに弱い犬には、ストレスをかけないように生活環境を見直したり、早食いの犬には早食い防止の食器に変えたりすることも一つの方法です。
おなら以外に、下痢や嘔吐、食欲不振、元気が無いなどの他の症状が出ているようであれば何らかの病気にかかっている可能性がありますので、動物病院で診てもらいましょう。
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