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それでも、大型犬で猟犬でもあるボルゾイのしつけは、飼い主家族だけのためでなく周囲の為にも欠かせないものです。
子犬を迎えたその日から、信頼関係と主従関係を築きながら、根気強く繰り返ししつけていきましょう。
また、社会性を身に付けさせることも意識して行いましょう。
ボルゾイのしつけ②
~叱らないしつけ~
ボルゾイは感受性が強い面を持っています。
叱られることでストレスとなり、しつけがうまくいかなくなることが多いようです。
マイペースなボルゾイのしつけが上手くいかずにイライラすることもあるかもしれませんが、ぐっと我慢して厳しく当たらないように気を付けなければなりません。
成功例を増やして、褒めて伸ばすしつけを行っていきましょう。
ボルゾイのお手入れ
ボルゾイのお手入れ① ~抜け毛対策~
ロシアの厳寒に耐えられるほどの毛量に覆われているボルゾイは、抜け毛が多く、さらに細く柔らかい毛質は毛玉ができやすくゴミやダニ・ノミなども絡めやすい毛質をしています。
そんなボルゾイの被毛は、日々のお手入れが欠かせません。
抜け毛をそのままにしておくと、毛玉や皮膚トラブルの原因にもなってしまうでしょう。
部屋に抜け落ちた抜け毛もこまめに掃除して衛生的な環境を整えてあげましょう。
ボルゾイの抜け毛対策 ◆ブラッシング
抜け毛対策の基本はブラッシングです。
できるだけ毎日ブラッシングをして、抜け毛を取り除いてあげましょう。
ブラッシングは、抜け毛対策としてだけでなく皮膚のマッサージやスキンシップの役割も果たしてくれます。
ブラッシング方法については、まずスリッカーブラシを使って毛玉や抜け毛を取り除きます。
その後にコームを使って丁寧に毛並みを整えてあげると良いでしょう。
ボルゾイの抜け毛対策 ◆シャンプー
シャンプーは、体の汚れだけでなく抜け毛も取り除くことができるため、抜け毛対策としても有効的です。
月1回を目安に行いましょう。
シャンプーの頻度は、少なすぎても多すぎても逆効果になってしまうため気を付けましょう。
シャンプーのあとには、ドライヤーを使用してしっかりと乾かしてあげましょう。
ボルゾイの抜け毛対策 ◆犬服を着せる
外出先などで犬服を着せることで、抜けた毛が飛び散るのを防ぐことができます。
ボルゾイのお手入れ②
~トリミング~
本来、ボルゾイはトリミングが必要ない犬種ですが、長毛種のため肛門周りや足裏などの部分的カットをしてあげることに加えて、ボルゾイの特徴である長い顔やスタイルをすっきり見せることを目的とした顔周りの毛や足回り、お腹などの部分カットをすることがあります。
トリミングサロンなどのトリマーさんにお願いするとなると、大型犬のため、1回1万円以上かかるでしょう。
ご自宅の場所が許すのであれば、ご自分でセルフカットをされるとボルゾイとのコミュニケーションにもなって良いかもしれませんね。
ボルゾイの注意する病気
ボルゾイの注意する病気①
~胃捻転~
大型犬に発症しやすい、胃がねじれてしまう病気です。
胃がねじれると周囲の血管や消化機能に影響を与え、胃の中でガスを発生させながら胃が膨らみ周囲の臓器まで圧迫します。
ショックを起こすことによって最悪の場合死に至ります。
原因は詳しく分かっていませんが、加齢や、早食い早飲み、食後すぐの運動などによって発症しやすくなると言われており、発症は食後数時間経ってから、夜中~明け方に多い傾向があるようです。
腹部が膨らんで見える、嘔吐やゲップ、吐こうとするが吐けない、水を大量に飲む、食欲不振などの症状が見られます。
症状が現れたら、例え夜間であってもすぐに動物病院に連れて行きましょう。
ボルゾイを飼う前には、夜間対応の動物病院を調べておくことをおすすめします。
ボルゾイの注意する病気②
~骨肉腫~
骨肉腫とは、骨にできる悪性腫瘍です。
発症すると激しい痛みを伴い、肺などに転移してしまうと呼吸困難などが生じ、最悪の場合死に至る病気です。
脚を引きずる、痛がるなどの症状が見られるようになります。
治療法は、骨肉腫は転移しやすいため外科手術で足を切除し、抗がん剤の投与を続けていくことになります。
予防はできない病気ですが、日ごろからよく観察し早期発見に努めましょう。
ボルゾイとのミックス犬
ボルゾイのミックス犬は表立って知られていませんが、国内にもボルゾイのミックス犬を飼っている方がいらっしゃるようです。
数が多くないために、成長した姿や性格的傾向をご紹介することはできませんが、ご参考程度に見ていただければと思います。
ミックス犬① 「ボルゾイ×シェパード」
訓練性能が高いことから警察犬として活躍しているシャパードとのミックス犬です。
頭部の形はボルゾイですが、耳や眼などにはシェーパードの面影が残っています。
ただし、ミックス犬は成長に伴ってどちらかに似偏ってくることもあるため、成長が楽しめそうです。
しつけやすいシェパードに対し、しつけに難ありのボルゾイとの組み合わせですので、どちらに似るかによって飼いやすさも異なってくることでしょう。
ミックス犬① 「ボルゾイ×サルーキ」
ボルゾイとサルーキのミックス犬で通称「ボルーキ」です。
ボルゾイ同様のサイトハウンド(視覚)同士の組み合わせで、どちらもすらりとした体型で走ることが得意なことで知られています。
サルーキはボルゾイよりも一回り小さい犬種のため、ボルゾイほど大きくはならないことが予想されます。
ボルゾイを飼うのに向いている飼い主は?
穏やかで優しい性格を持ったボルゾイではありますが、繊細で気ままな性格が強いため、初心者が飼うには難しいと言われている犬種です。
大型の特殊な犬種でもあるため、安易な気持ちではとても飼うことはできないでしょう。
寒い地域に住んでいる人
ボルゾイはロシアを原産とする犬種のため、高温多湿の日本の環境は苦手です。
そのため、ボルゾイが過ごしやすい寒い地域に住んでいる人に向いています。
夏場の暑さ対策のため、エアコンでの温度管理は欠かせないでしょう。
金銭的に余裕のある人
大型犬でも食の細いと言われるボルゾイではありますが、健康面に考慮したフードを与えることが望ましいです。
そのため、大型犬同様あるいはそれ以上のエサ代が必要となるかもしれません。
また、万が一病気になった時の医療費や電気代なども高額になることが予想されます。
そういったことからも、ボルゾイを飼うためには金銭的に余裕のあることが必要となってくるでしょう。
時間に余裕のある人
ボルゾイは、運動量が多い犬種のため、十分な時間の散歩をさせてあげなければなりません。
そのため、犬のための時間を十分に費やすことのできる人が向いています。
そういったことからも、留守の多い一人暮らし向けの犬種とは言えないでしょう。
しつけにしっかり向き合える人
ボルゾイはマイペースな性格をしているため、しつけにはかなり時間を要すると言われています。
ボルゾイと向き合って、根気強くしつけが行っていける人に向いています。
ただ、無駄吠えは少ないと言われている犬種なので、マンションでの飼育が可能となるでしょう。
ボルゾイの走る速さはどのくらい?
「俊敏」を意味するほどの名前を持つボルゾイですが、その足の速さは一体どのくらいなのでしょうか。
足の早い犬種は他にも多くいますが、他の犬種と比べてどのくらいなのかランキング形式で紹介します。
足の速い犬種ランキング
◆1位:グレーハウンド(時速70キロ)
◆2~4位:サルーキ・ビズラ・イビサンハウンド(時速64キロ)
◆5位:ジャックラッセルテリア(時速61キロ)
◆6位:ダルメシアン(時速59キロ)
◆7位:ボルゾイ(時速58キロ)
◆8・9位:ワイマラナー・ウィペット(時速56キロ)
◆10位:ドーベルマン(時速48キロ)
ボルゾイは、時速58キロの7位という結果でした。
時速ではあまりイメージができないという人のために100m走で例えるなら8秒を切るスピードです。
人類史上最速の記録を持つウサイン・ボルト選手が100m9.58秒なので、それを大きく上回る記録です。
かつてはオオカミを走って追いかけて捕まえていたほどなので、その速さにも納得ですね。
優雅な姿で走り抜けるボルゾイは、まさに圧巻です。
ボルゾイのまとめ
- オオカミ猟の大型犬
- 性格:優しく温厚だが、狩猟本能にスイッチが入ることも
- 毛色:国内ではホワイト系に人気があり
- しつけ:難あり。マイペース加減に振り回されることも…。
- 注意したい病気:胃捻転・骨肉腫・皮膚疾患・外耳炎・熱中症など
- 暑さに注意!!飼育は室内で。
- かなりの偏食であることで知られる。
- 価格相場はペットタイプで15~20万円。ショータイプだと50万円以上することも。
ボルゾイについて さいごに
優雅な外見に高い運動能力を兼ね揃えたボルゾイ。
誰にでも飼えるという犬種ではありませんが、ボルゾイが自分だけに見せる甘える姿やひょうきんな姿にメロメロになることは間違いないでしょう。
迎え入れることになった時には、ボルゾイの気質をしっかり理解して、ボルゾイが快適に過ごせるように努めてあげましょう。
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