トイマンチェスターテリアの基本情報
トイマンチェスターテリアは、イギリスのイングランド原産の犬種です。
「スタンダードマンチェスターテリア」を小型化したもので、「イングリッシュ・ブラック・アンド・タン・トイ・テリア」とも呼ばれています。
日本ではあまり見かけることのない犬種ですが、「トイマン」の略称で親しまれていて、毎年100頭前後の登録(JKC)を持つ安定した人気を持つ犬種です。
トイマンチェスターテリアの歴史
トイマンチェスターテリアの歴史
~ルーツ~
トイマンチェスターテリアの祖先犬は、イギリス原産の「ブラック・アンド・タン・テリア」で、16世紀からネズミを仕留める能力を高く評価されていた犬種です。
家庭でネズミを駆除することだけでなく、当時イギリスで流行していた賭け事「ネズミ早殺しゲーム」という娯楽でも活躍していました。
1860年になると、ドッグレースで活躍していた「ウィペット」が交配され、小回りとスピードを兼ねそろえた「マンチェスターテリア」が誕生することになります。
その後も様々な犬種と掛け合わされますが、「イタリアングレーハウンド」との交配にされたことによって、体の大きさの幅が広がり「トイマンチェスターテリア」の基礎ができることになりました。
トイマンチェスターテリアの歴史
~無理な繁殖の結果~
1881年初めには、すでにトイタイプのマンチェスターテリアが存在していましたが、小さな犬に人気が高まっていたため、その後も更なる小型化を求めて選択交配が進められることになります。
しかし、極端な小型化と乱繁殖により犬の健康に影響を及ぼし始め、大流行していた「ネズミ殺し」も禁止されたことも伴い、19世紀後半には人気が急落し絶滅の危機に瀕します。
当時は、イギリス国内にわずか11頭しかいないという状況にまで追い込まれていたそうです。
その後1970年に入ってから、ようやく愛好家たちによって安定した犬質の確保が行われることになり、健康な「トイマンチェスターテリア」が誕生し、同時に人気も取り戻していきました。
トイマンチェスターテリアの特徴
- 体重3~4kgの超小型犬
- 筋肉質で流線型の体格
- 直立した大きな立ち耳
- 毛色は、ブラック&タンのみ
トイマンチェスターテリアの特徴
~大きさや身体的特徴~
トイマンチェスターテリアは、体高25~30cm体重3~4kgの超小型犬です。
体高より体長がやや長く、背中のアーチがかったラインが特徴的な均等のとれた体格を持っています。
引き締まった流線型のボディで、長い首・脚・尻尾を持っています。
スタンダードマンチェスターテリアはボタン耳を持つ個体もいますが、トイマンチェスターテリアはろうそくの炎のような形で直立した大きな耳を持っています。
トイマンチェスターテリアの特徴
~毛質や毛色~
トイマンチェスターテリアの被毛は、光沢のあるスムースコートで、4本の足のつま先には黒い線(ペンシルマーク)が入っており、前脚の爪から胴体寄りの部分にはサムマークと呼ばれる黒い模様があります。
毛色は、ブラック&タンのみですが、ブラックの部分が多い傾向にあります。
トイマンチェスターテリアの特徴
~ミニチュアピンシャーとの見分け方~
ドイツ原産のミニチュアピンシャーとそっくりの外貌を持っています。
どちらも超小型犬でブラック&タンの毛色を持ち、見分けが難しい犬種です。
トイマンチェスターテリアとミニチュアピンシャーの見分け方は、
・頬の柄:トイマンチェスターテリアは頬に丸い円形の模様があるのに対し、ミニチュアピンシャーは口元から頬まで柄がつながっています。
・ペンシルマーク:トイマンチェスターには四肢のつま先にペンシルマークという黒い模様があるのに対し、ミニチュアピンシャーにはありません。
などがあります。
トイマンチェスターテリアの性格・気質
- 愛情深く優しい
- 飼い主に依存しやすい
- イタズラ好き
- 警戒心が強い
トイマンチェスターテリアの性格・気質
~明るく賑やかな犬~
トイマンチェスターテリアは、見た目通り好奇心旺盛で明るい性格を持っています。
飼い主に対して愛情深く、一緒に遊ぶことが大好きです。
いつも遊びを探し回っているので、イタズラ好きで落ち着きのない印象を持つでしょう。
甘えん坊な寂しがり屋でもあるので、留守番は得意ではありません。
トイマンチェスターテリアの性格・気質
~ねずみなどの小動物を追いかけたがることも~
トイマンチェスターテリアは狩猟本能を持っているため、ねずみなど自分より小さな動物を見かけると追いかけてしまうことがあります。
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