かわいいけれど。。。犬がやきもちを焼くときの対処法

犬,白い犬

犬のやきもちとは?

犬がやきもちを焼くという事実は、ウィーン大学とカリフォルニア大学の実験によっても立証されています。
カリフォルニア大学での実験では、飼い主さんが愛犬のことを無視してぬいぐるみの犬をかわいがる様子を録画し、その映像をもとに犬が嫉妬するかどうかを分析したところ、犬の反応はぬいぐるみの犬をはらい落とすなどの攻撃的な行動から飼い主とぬいぐるみの間に入ってかまってもらおうとするやきもち行動を見せたということです。
それでは、なぜ犬はやきもちを焼くのか、どんな反応を示すのか見ていきましょう。

犬がやきもちを焼く理由

犬がやきもちを焼く理由は、犬の本来の習性に関連しています。
犬は、群れの中での縦社会を大切にする動物で、群れのボスに注目されたいと思っています。
そのため、ボスが自分よりも下の者に気にかけていると嫉妬心が芽生えるのです。
これは、家庭内においても言えることで、飼い主さんが自分以外の誰かを構っていると、自分に注目してほしいとやきもちを焼いてしまうのです。

やきもちを焼いている時の行動

犬がやきもちを焼いている時の行動は、犬によってそれぞれです。
飼い主さんとやきもちの対象となる相手の間に割りこんだり、時には相手に対して吠えたり唸る犬もいます。
他にも破壊行動に走ったり、トイレの失敗、噛みつきなどの問題行動や、さらにひどくなると精神的に落ち込んで弱ってしまうこともあります。
破壊行動では、飼い主の気を惹くためにわざと飼い主さんが使っている物、例えばスリッパや靴下などを攻撃することが多いようです。

犬のやきもちシーン

犬のやきもち① 赤ちゃんに

赤ちゃんが生まれた時、飼い主さん家族は赤ちゃんに気をかけることが増えるものです。
しかし、犬にとって今までは自分が1番気にかけてもらっていたのに、その座を赤ちゃんに奪われてしまうと感じてしまい、やきもちを焼いてしまうようです。
赤ちゃんに唸ったり、破壊行動に出たり、時には飼い主さんの言うことを聞かなくなるほどの反発心に変わったりと少し激しい反応を示すことも少なくないようです。

●対処法

赤ちゃんへのやきもちは、決してそのままにしないようにしましょう。
吠えかかって赤ちゃんの睡眠を妨害してしまったり、万が一噛みついたりしてしまっては大変です。
また、やきもち行動を取る愛犬に対して、厳しく叱りつけたり「あっち行って」というような扱いは避けましょう。
余計に不安とストレスを与えてしまうことになります。
赤ちゃんの匂いが付いたもので匂いを嗅がせてあげたり、顔を見せてあげたり、少しずつ赤ちゃんの存在に慣れて行ってもらいましょう。
愛犬がそれで落ち着いたらたくさん褒めてあげてください。
赤ちゃんのお世話がどんなに大変でも、愛犬にも愛情を注いで接してあげてくださいね。

犬のやきもち② 他の犬に

他の犬に飼い主さんが構っていると焼きもちを示すことがあります。
単にドッグランや散歩中出会った犬に対しての場合もありますが、注意したいのは新しい犬を家族として迎える多頭飼いの場合です。
子犬は食事回数も多かったり、しつけの時間を取る必要があったりと手がかかるため、先住犬はやきもちを焼きやすくなります。

●対処法

多頭飼いの場合に大切なのは、先住犬を優先させ順位をはっきり示してあげることです
何をするにも先住犬を1番にしてあげましょう。
例えばご飯をあげる時、散歩をする時、おもちゃで遊ぶ時などです。
まずは先住犬、その後で新しい犬の順番で先住犬を立ててあげて、順位が下がったと思わせないようしてあげましょう。
そうすることで、次第に新入りの犬を群れの一員と認めていき、やきもちも緩和されていくはずです。

犬のやきもち③ 恋人・パートナーに

いつもは飼い主さんを独占していた愛犬が、飼い主さんに恋人やパートナーができたことで飼い主さんを取られたと思い嫉妬心を燃やしてしまうこともあります。
2人の間に割り込んだり、破壊行動をしたり、時には相手に攻撃性を見せるような激しい嫉妬心を見せることもあるようです。

●対処法

恋人やパートナーができた時に見せるやきもち行動への対処方法は、赤ちゃんの時と少し似ています。
愛犬にとっては、恋人は群れの新入りなのです。
そのため、「あっちに行って」というような態度ではなく、優しく接して相手に慣れさせてあげるようにしましょう。
万が一、攻撃的になった時には、落ち着くまで静かに引き離しておきましょう。
落ち着いたときに、褒めてあげることを忘れないでください。
恋人が帰るまで放置したりすることはないよう注意してくださいね。

犬のやきもち④ おもちゃなどのものに

犬のやきもちの対象は人や犬などの生き物だけでなく、飼い主さんが普段使用している物に対してもやきもちを焼くことがあるようです。
例えば、スマホやリモコン。
自分のことそっちのけで夢中になっている物に対してやきもちを焼いてしまうことがあるようです。

●対処法

犬が物にやきもちを焼くときには、その物の破壊行動に出ることが多いようです。
破壊行動に対しては、つい叱ってしまいがちですが、返って逆効果になることもあります 。
特に、破壊されたことで飼い主さんが大騒ぎしてしまうと、「構ってくれた」と勘違いさせてしまうことがあります。
基本的には、黙って取り上げて愛犬の様子が落ち着くまで無視をしましょう。
犬が落ち着いたときに褒めてあげましょうね。

まとめ

犬はやきもちを焼いたとき、言葉を話せない代わりに困った表現をすることも多いです。
それでも、飼い主の事が大好きなために見せる表現でもあります。
そんな愛犬に対して、厳しく叱りつけたりするのはなく、できるだけ愛犬の気持ちを汲み取って「愛犬のことが大好きだよ」と表現しながら対処してあげてくださいね。