獣医師が解説する犬のダニ  〜種類や症状、予防法と人への感染について〜

獣医師が解説する犬のダニ① マダニ

犬とお散歩から帰ってきてみたら、何か愛犬に黒い粒がへばりついている。

よくみたらダニのようです!っと病院にこられる方も少なくありませんが、これは大方がマダニです。

特に暑い夏場には多くみられます。
マダニは色々な病気を媒介するやっかいな寄生虫でもあるので気をつけましょう。

マダニの症状

マダニの症状としては、大きく分けて、直接的な寄生によるものとマダニ媒介性疾患によるものが挙げられます。

直接的な寄生によるもの

  • 無症状
  • 大量に寄生している場合は、貧血症状
  • マダニ付着部位の炎症、結節(マダニが付いている皮膚のあたりが赤くなったり、しこっていたりする)
  • アレルギー性皮膚炎:マダニの唾液がアレルゲンとなり、強い痒みを引き起こします
  • ダニ麻痺症:マダニの種類によっては、唾液中に毒性物質を産生するものがおり、それにより神経障害をおこします。

マダニ媒介性疾患

マダニ媒介性疾患とは、マダニを介して発生する病気のことで、ライム病やバベシア症、エールリッヒ症、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、Q熱、ダニ媒介性脳炎、日本紅斑熱などが挙げられます。

このうち犬に感染するバベシア症、エールリッヒ症は人に感染を示しませんが、その他の病気は全て人畜共通感染症とされており、重症化すると死に至る可能性がある怖い病気もあります。

以下にマダニ媒介性疾患の症状を示しますので、もし愛犬に該当する症状がある場合はすぐ動物病院に駆け込んで下さい。

  • ライム病:元気消失、食欲不振、跛行、起立困難、発熱など
  • バベシア症:発熱、貧血、黄疸、ビリルビン尿(茶色い尿)など
  • エールリッヒ症:発熱、鼻汁、流涙、食欲不振など
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS):発熱、全身倦怠感、消化器症状など
  • Q熱:無症状、軽い発熱、流産など
  • ダニ媒介性脳炎:震え、痙攣などの神経症状
  • 日本紅斑熱:無症状

マダニの予防

犬の散歩中にマダニが付いてきてしまうというケースが多いので、草むらの少ないお散歩コースを選んで、なるべくマダニの遭遇を避けてあげるといいでしょう。

ただし、外に行く限りは、マダニを100%防ぐことは不可能なので、特に夏場はノミダニともに予防できる寄生虫予防駆除剤を定期的に使用してあげましょう。

また、マダニが犬にガッツリと付いてしまっているのを発見した場合は、無理して引きはがさず動物病院に連れて行って下さい。

獣医師が解説する犬のダニ② ニキビダニ

ニキビダニは、獣医臨床でよく遭遇する寄生虫ですが、外界では生存できず、犬の毛包(毛穴)に生息するため、飼い主が肉眼で発見することはできません。

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