獣医師が解説する犬のダニ  〜種類や症状、予防法と人への感染について〜

また、人へ感染することもなく、犬同士の感染も一般的には認められません。

少数のニキビダニは正常な皮膚にも存在しており、何らかの原因で共生関係が崩れ、ニキビダニが過剰に増殖すると病気として発症しするとされています。

ニキビダニの症状

ニキビダニ症は、局所性と全身性に分けられ、一般的に前者は若齢犬で発生し、90%において6〜8週間にて自然治癒します。

  • 脱毛
  • かゆみはあったりなかったり
  • ふけ
  • 赤くぶつぶつとした皮疹
  • かさぶた
  • びらん
  • 潰瘍

局所性の場合、症状はポツリと脱毛部を認めるだけであることが多いです。

ニキビダニの予防

ニキビダニはもともと皮膚に常在する寄生虫で、予防は難しいです。

何らかの基礎疾患をもっている場合、ニキビダニ症の治療が長引くことも多く、ニキビダニの駆除だけでなく、ストレスや何か他の病気が絡んでいないか注意してみていくことが必要になっていきます。

獣医師が解説する犬のダニ③ ヒゼンダニ

ヒゼンダニ寄生による皮膚疾患は犬疥癬とよばれ、非常に強い痒みを起こすことで有名です。

愛犬が痒すぎて夜も眠れないという場合は、動物病院で、皮膚をチェックしてもらいましょう。

また、犬のヒゼンダニは、人では増殖しませんが、一時的に寄生して痒みは起こしますので、愛犬と共に痒みがみられるという場合も少なくありません。

ヒゼンダニの症状

  • 非常に強い痒み
  • ふけ
  • 脱毛
  • かさぶた
  • 皮膚炎

特に、犬の肘や踵の部分や腹部側から病変が現れることが多いです。

ヒゼンダニの予防

ヒゼンダニは非常に感染力が強く、感染している他の犬や猫から移ってしまうことが多く、予防は難しいです。

見逃しようのない非常に強い痒みを症状として示しますので、愛犬が痒くて痒くてしょうがないといった場合は必ず動物病院に連れて行って検査をしてもらいましょう。

また、ヒゼンダニはなかなか検査でみつけるのが難しい場合もありますので、数回にわたる皮膚検査や、治療的診断として駆虫剤が使用されることも少なくありません。

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