チベタンスパニエルの基本情報
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原産国:チベット(小型犬)
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体高:25cm程度
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体重:4~7kg
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毛色:すべての毛色及びそのミックス
チベタンスパニエルという名前ですがスパニエル種ではありません。
本来のスパニエル(猟犬)という意味ではなく、呼び名のようなもので英語圏ではティビーと呼ばれています。
中国原産のペキニーズや日本が原産国だといわれている狆(チン)も、チベタンスパニエルと同じ血統を継いでいるといわれています。
チベタンスパニエルの歴史
古い歴史があり、チベットの仏教と深い関わりを持つチベタンスパニエルには、どんな歴史があるのでしょう。
チベタンスパニエルは神聖な獅子の化身?
ヒマラヤのチベットが原産のチベタンスパニエルは、紀元前1000年以上も前に存在していたといわれるほど古い歴史のある犬種です。
起源は諸説ありますがはっきりしたことはわかっていません。
チベタンスパニエルはチベット仏教の歴史と重要な関わりを持っています。
チベット仏教では獅子が寺院のシンボルとして崇められていました。
人に忠実で獅子によく似た姿をした原種のチベタンスパニエルは、神聖な獅子の化身として僧侶達に尊ばれ大切にされていました。
中国仏教でも同じように原種のペキニーズが獅子の化身として神聖化されており、隣国であった両国間では、互いの犬を高貴な人への贈り物とし交換し合ったとされています。
それによって異種交配され現姿のチベタンスパニエルやペキニーズになったといわれています。
チベタンスパニエルは祈祷犬だった!
チベタンスパニエルは寺院の一番高い壁の上に座ることを許され、不審者やオオカミなど危険を知らせる番犬の役目を果たしていました。
また、教文の書かれた「マニ車」という祈祷輪転仏具を回す祈祷犬の役目もしていました。
人と犬で「マニ車」をたくさん回すことでより多くの功徳が得られると言われています。
この役目をする犬のことを勤行犬と呼び、チベタンスパニエルは福を呼ぶ魔除け犬として大切にされていました。
チベタンスパニエルは奇跡の犬種!
チベタンスパニエルが初めてヨーロッパに持ち込まれたのは1898年のイギリスです。
1920年にグリーク夫妻によって本格的に繁殖が始まりました。
しかし第二次世界大戦が始まり、ほぼ全滅したと思われたチベタンスパニエルですが、グリーク夫婦の繁殖したチベタンスパニエルの1匹だけが生き残り、現在まで子孫が繋がっているという奇跡の犬種です。
発情期が少ないチベタンスパニエルは繁殖が難しく、世界的には20世紀中頃まで希少犬種とされていました。
その後も同じ血統を持つといわれるペキニーズやシーズーなどの流行犬種に押され、人気犬種にはならず一定の頭数を保っています。
歴史の古い犬種ですが、公認されたのはイギリス1960年、アメリカ1980年と比較的最近です。
チベタンスパニエルの価格相場
チベタンスパニエルのJKC(ジャパンケンネルクラブ)の登録件数は48頭(平成17年度)しかなく、日本ではブリーダーの数も少ない希少犬種です。
チベタンスパニエルの平均価格相場は15万~20万です。
希少犬種ではありますが他の小型犬に比べてもそれほど高額ではありません。
チベタンスパニエルに限ったことではありませんが、仔犬の価格は生後日数、血統、などによって価格が違ってきます。
チベタンスパニエルの生後日数による価格の違い
日本では仔犬の販売価格は生後日数が少ないほど価格が高くなります。
生後6ヶ月を過ぎると2~3万安くなり、1年を超えると半額近くになることもあります。
チベタンスパニエルは仔犬そのものが少ないため、何らかの事情がない限り売れ残るということはありません。
チベタンスパニエルの血統による価格の違い
親犬がチャンピオンなど血統のいい血筋から生まれたチベタンスパニエルの子犬は高値で売買されます。
両親がチャンピオンのチベタンスパニエルの価格は25万~30万位です。
チベタンスパニエルを飼いたいと思ったら?
チベタンスパニエルを飼うにはどこで見つけたらいのでしょうか。
ペキニーズや狆(チン)はペットショップでも見ることができますが、チベタンスパニエルを店頭で見かけることはまずありません。
チベタンスパニエルを手に入れるにはどんな方法があるのでしょうか。
インターネットでチベタンスパニエルのブリーダーを探す
JKCでの登録犬数が48頭(2017年)という希少犬種ですが、ブリーダーが全くいないわけではありません。
チベタンスパニエルは繁殖頭数の少ない犬種のため、ブリーダーはインターネットなどを使って全国から探す必要があります。
探す窓口がインターネットであっても、販売業者には動物愛護管理法で譲渡者との対面での説明義務が定められています。
例えブリーダーや販売業者が遠方であっても、必ず現地に出向いて話を聞く必要があるので注意しましょう。
義務としてだけではなく、実際の仔犬に会ったり繁殖場に出向くことは、チベタンスパニエルの飼育状態や繁殖場の環境などを知るためにとても大切なことです。
JKCなどが開催するチベタンスパニエルのドックショーを見学に行く
チベタンスパニエルは希少犬種のため、オーナーの話を直接聞く機会はめったにありません。
JKCなどで開催されているドックショーでは、ブリーダーだけではなく多くのチベタンスパニエルのオーナーも参加しています。
会場ではオーナーから、子犬の入手方法やブリーダーの選び方、飼い方やしつけなどについてたくさんの話を聞くことができます。
また、ドックショーにはブリーダーの育てているチベタンスパニエルも多く参加しています。
好みのチベタンスパニエルがいたらブリーダーに声をかけて話を聞いてみるのもいいでしょう。
是非一度チベタンスパニエルのドックショーに出かけてみてください。
チベタンスパニエルを海外から輸入する
日本ではなかなか手に入りにくい希少犬種であるチベタンスパニエルを個人で輸入する方法は、自分で海外のブリーダーを探す方法と生体輸入業者に依頼する方法の2種類があります。
個人で海外のブリーダーを探すのはそれなりの経験や知識が必要で、始めての素人ではさまざまなトラブルにあったときに対処するのは難しいでしょう。
信用できる生体輸入専門業者に依頼するのが一番確実で安全です。
◎生体輸入業者を選ぶときの注意点
・ブリーダーを探すための調査料 調査料があまりに高額な業者はNGです。 海外に自分のルートを持っている業者の調査費用はそんなに高くはありません。
・目的の犬が見つからなかったときの前払い金の返却の有無や、譲渡された犬の保証 前払い金の返却や犬の保証についてはしっかりとした契約書・保証書を交わしてくれる業者を選びましょう。
犬の輸入を業者に依頼するには輸入代行料が必要です。
輸入代行にかかる費用は業者によってまちまちですが、金額だけで決めるのではなく契約内容を十分に検討して、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
できれば、犬の海外輸入代行業者を利用したことのある人の話を聞ければ安心です。
チベタンスパニエルの選び方
チベタンスパニエルは番犬であったことから警戒心の強い犬種です。
仔犬を選ぶときは出来るだけ人見知りのない人懐っこい仔犬を選ぶといいでしょう。
手を出すと喜んで寄ってくるような仔犬ならベストです。
目の色や毛艶がよく活発で元気に動き回る仔犬を選びましょう。
チベタンスパニエルの特徴である、前足の後ろと尻尾にあるふさふさとした飾り毛が際立っているかを見るのも選ぶポイントのひとつです。
チベタンスパニエルの特徴
チベタンスパニエルの体の特徴
体高よりも体長のほうが長い安定感のある体躯をしています。
マズルが短く垂れ耳で、頭が体より小さく、アンダー・ショットやレベルバイトという下顎が少し出た独特な噛み合わせをしています。
少しカーブのある前脚をしており、うさぎの脚先に似ています。
メス犬の発情期間は小型犬で通常6ヶ月~8ヶ月に1回ありますが、チベタンスパニエルは次の発情期まで1年~1年半以上と長く、多くの繁殖を望めないため希少犬種の一因となっています。
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