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パピヨンの立ち耳は生後2か月ほどを目途に自然と立ち上がります。
成長と共に耳の皮膚が徐々に厚みを増し、生後3カ月ごろには完全に立ち上がることが一般的です。
しかし、成犬になっても垂れ耳のままのパピヨンも存在するんですよ。
垂れ耳パピヨン「ファレーヌ」とは?
ファレーヌとは、パピヨンの種類を分類された呼び名で、垂れ耳の個体と区別されて「ファレーヌタイプ」「ファーレーンタイプ」などと言われています。
フランス語で「蝶」の意味を持つパピヨンに対し、「蛾」という意味を持ちます。
海外では別犬種として分類されている国もあるようですが、日本ではひとくくりに「パピヨン」とされています。
ファレーヌの歴史
パピヨンの概要でもご紹介したとおり、元々のパピヨンの祖先犬は垂れ耳の犬でした。
19世紀ごろに他の立ち耳の小型犬(チワワやポメラニアンなど)と掛け合わせて作られたのが立ち耳を持ったパピヨンです。
この頃は、垂れ耳でも立ち耳であっても「スパニッシュ・ドワーフ・スパニエル」と総称されていましたが、ルイ16世の王妃マリー・アントワネットが、ふわふわの飾り毛で覆われた大きな耳の形が、蝶が羽ばたく姿に似ていることから、フランス語で「蝶」を意味するパピヨンと呼び始めたのが、パピヨンという名前の始まりだと言われています。
そしてパピヨンという名称と分けるために、垂れ耳のパピヨンに「ファレーヌ」という名称がつけられたという経緯を持ちます。
パピヨンとファレーヌの違い
一般的なパピヨンと、ファレーヌは生まれた時点では区別することができません。
と言うのも、生まれたときは皆垂れ耳だからです。
成長する過程で耳が大きくなりすぎてしまったパピヨンは、徐々に耳が垂れ下がっていきファレーヌになると言われています。
そして成長を終えたとき、違いは耳の形だけではないことが多いようです。
立ち耳のパピヨンは改良過程で掛け合わされたチワワやポメラニアンの遺伝子が強いため、超小型犬サイズとなりますが、ファレーヌは一般的なパピヨンよりも少し大きいサイズになることが多いようです。
遺伝子が関係しているのであれば性格も変わるのではないか、と考えるかもしれませんが性格に関してはほとんど同じだと言われています。
垂れ耳になる原因
もちろん遺伝子的要因で垂れ耳のままで成長することもありますが、立ち耳だったにも関わらず、片耳や両方の耳が垂れてしまったなんてこともあります。
立っていた耳が垂れてしまう原因には、重力や耳の大きさ、耳の薄さなどが関係していると言われています。
耳の軟骨が重力に耐え切れなくて、垂れてしまったり、耳が大きすぎて垂れてしまうなど、耳が薄いと倒れてしまうといったケースです。
また、耳周りの毛量が多い場合には、毛の重さで耳が垂れ下がってしまうといったこともあるようです。
垂れ耳は矯正しなくても良い
ふわふわ大きな立ち耳はパピヨンのチャームポイントではありますが、耳が垂れているファレーヌタイプのパピヨンを実際に飼っておられる方もいます。
愛犬の耳が立ち耳だろうと垂れ耳だろうと愛犬の価値が変わることはありません。
病気がちになる、体が弱くなるといったこともありません。
その子の個性だととらえてそのままにしておいても、問題ないでしょう。
垂れ耳パピヨンのホームケア
外耳炎に注意しよう
パピヨンに限らず垂れ耳の犬は耳の中の通気性が悪くなってしまうため汚れがちです。
汚れた状態を放置することで、外耳炎などになることもあるので、こまめに耳の中をチェックしてあげて、汚れていれば耳掃除をしてあげる必要があります。
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