Contents
パピヨンの基本情報
パピヨンの歴史は古く、15世紀には既に人々から愛されていたといわれています。その人気は現在にも引き継がれ、常に人気犬種の上位をキープしています。
パピヨンの魅力は単純にかわいいからという理由だけではなく、かわいさの中に気品もあり、その一方で好奇心いっぱいに元気に走り回る姿のギャップが人々を虜にしてしまいます。
また、賢いことでも有名なので、しつけトレーニングも時間をかけずにマスターしてくれるでしょう。
パピヨンの身体的特徴
- 大きさ:小型犬
- 体重:3.2~4.5kg
- 体高:20~28cm
- 被毛の長さ:長毛種
- 被毛:シングルコート (スウェーデン系はダブルコート)
- 毛色:ブラックとブラウンのトライカラー、ホワイトとブラウン、ホワイトとブラック、レッドとホワイトのパーティーカラー
- 平均寿命:15歳
- 価格相場:15~18万円(血統がいい、見た目がいい、毛色がレアカラー、人気の毛色などの条件によってはその限りではありません)
パピヨンは大変バランスの取れた体つきをしています。
比較的丈夫で、遺伝性の疾患も特にありません。
ただ、手足が細いので、高いところへの登り降りやジャンプの繰り返しで、膝蓋骨脱臼になりやすいので注意が必要です。
パピヨンの性格・気質
- 明るく活発
- 好奇心旺盛
- 賢く物覚えが早い
- プライドが高く、ときどき頑固
- フレンドリーだけど繊細
パピヨンは大変活発で、興味を示すものを見つけると、ウキウキその対象に向かっていきます。
ただ一方で、警戒心が強い部分も持ち合わせているので、子犬期のうちにいろんなものに慣れさせ、恐怖心を抱かせないことが大切になります。
またパピヨンは、犬種別の賢さランキングで8位にいます。
賢いので教えたことは比較的すぐに覚えてくれますが、悪いことも覚えるのが早いので、いいこと、悪いことはきっちり教えてあげるようにしましょう。
「パピヨン」名前の由来
パピヨンはフランス語で「蝶」を意味し、美しい飾り毛がある立ち耳が、まるで蝶が羽を広げているように見えることから名付けられました。
パピヨンにはたち耳のものだけではなく、垂れ耳タイプのファレーヌ(蛾)と呼ばれるパピヨンもいます。
19世紀後半まではファレーヌが主流でしたが、それ以降は立ち耳タイプのパピヨンの人気が高まっていきました。
パピヨンの原産地
パピヨンの原産地についてはさまざまな諸説があり、はっきりとしたことはわかっていないものの、ヨーロッパ各地、とくにフランス、ベルギー、スペインなどと言われています。
パピヨンは小型のスパニエルから派生しており、スパニエルの中にはパピヨンと起源が共通しているものもいるのだとか。
また、パピヨンがヨーロッパ中に広まったきっかけとなったのは、海洋貿易の商人がパピヨンを商品として売っていたからだと伝えられています。
というのも、パピヨンは富裕層に非常に人気があり、外国の身分の高い人たちへの献上品とされていたからです。
パピヨンの歴史
ルネサンス時代には、パピヨンは芸術作品にも頻繁に登場するようになり、著名な画家の作品にも数多く描かれていくようになります。
また、パピヨンは、フランスの宮廷でも飼われており、ポンパドゥール夫人やマリーアントワネットなども大変可愛がっていたそうです。
当時ヨーロッパでは、犬を抱いて手足を温めると病が癒されると信じられており、人間のそばにいて膝の上にのることが好きなパピヨンは、宮廷の女性から非常に人気があったのだとか。
また、マリーアントワネットは、処刑台へ向かう最後のときにも、愛犬のパピヨンを連れていたといわれています。
どれだけパピヨンを寵愛していたのか、うかがい知ることができるのではないでしょうか。
パピヨンとマリーアントワネットの絆
パピヨンの歴史を語るときに必ず登場するのが、マリーアントワネットですね。
16世紀、フランスの貴族たちはこぞってパピヨンを飼い、溺愛していました。
フランスに嫁いできたマリーアントワネットも例外ではなく、パピヨンに夢中になった1人でした。
一説によるとマリーアントワネットの母、マリア・テレジアがパピヨン好きで飼っていたといわれ、故郷を懐かしく思う意味でも、パピヨンに注ぐ愛情は深くなったのかもしれません。
そしてフランス革命時、外国に亡命する際にも、パピヨンはマリーアントワネットと一緒でした。
また、タンブル塔に幽閉されたときも、パピヨンだけはずっと彼女と一緒にいたとされ、マリーアントワネットを癒し、支え続けたといわれています。
さまざまな説がありますが、そのパピヨンとマリーアントワネットの絆は深く、マリーアントワネットが処刑される直前まで、パピヨンはそばにいたといわれています。
フランス革命とパピヨンの大虐殺
フランスの貴族の中で大変人気があったパピヨンですが、当時の民衆はそれにさえ苛立ちます。
コメントを残す