レオンベルガーの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

質問犬

レオンベルガーの基本情報

レオンベルガーはドイツを原産とする超大型犬です。

ライオンに似ている犬を作ろうと作出された犬種で、農家での使役犬として活躍したり、貴族や王族に愛されてきた歴史を持っています。

体のサイズは大きいもののとても穏やかな性格をしていることから、ヨーロッパを始めとする世界中で人気があり、国内でも熱心な愛好家がいらっしゃいます。

レオンベルガーの歴史

レオンベルガーの歴史
~ルーツ~

レオンベルガーは、ドイツ南西部のレオンベルク市を原産とする犬種です。

1930年代末頃、同市議員であったハインリッヒ・エスィヒが市のシンボルであるライオンに似せた犬を作ろうと思い立ったことから作出されることになりました。

そこで、ブラック&ホワイトの「ニューファンドランド」の雌と、修道院から来た長毛のバリーと名付けられた「セントバーナード」が交配されたのが始まりとなります。
その後「ランドシーア」や「グレートピレニーズ」、別の「セント・バーナード」などの大型犬を中心に更なる交配を重ね、1846年になって明るい褐色でフサフサの毛並みを持つライオンに似た犬「レオンベルガー」が誕生することになりました。

元となった犬種の使役能力の高さと穏やかな性格を引き継いでいたため、1800年代の終わりごろには農家などでの使役犬として活躍していました。

ドイツでは1895年に最初の犬種標準が作られています。

【参考画像】セントバーナード

セントバーナード,大型犬

【参考画像】ニューファンドランド

ニューファンドランド

レオンベルガーの歴史
~各国の貴族や王族に愛された犬~

その後、レオンベルガーは外国へも渡ることになります。

しかし愛犬国であるイギリスでは、レオンベルガーは「ニューファンドランドとセントバーナードの雑種」としての扱いしかされず酷評を受けていました。

それでも次第に、巨体で強面な外貌に穏やかな性質を持っている特徴が諸国の貴族や王族に好まれることになり、諸国でレオンベルガーへの注目が徐々に上がっていくことになりました。
フランスのナポレオン二世・三世、オーストリアの皇后エリザベス、プリンストンオズベール、ウェールズの王子、皇帝ナポレオンII、ビスマルク、イタリア王ウインベルトなど多くの王室で飼育されていたと伝えられています。

20世紀の世界大戦では食糧難が起こり、あらゆる犬種たちがその数を減らしていくことになりました。
レオンベルガーも例外ではなく、世界大戦後の1946年頃にはわずか8頭しか確認できていなかったと言われています。
このわずか8頭のレオンベルガーによって個体数を増やす努力が積み重ねられました。

そうして1988年になってようやくイギリスでも犬種として登録されることになり、アメリカではさらに遅く2010年に登録されています。

レオンベルガーの特徴

  • 自信と落ち着きのある超大型犬
  • ニューファンド譲りの水かきを持つ
  • 比較的よだれが少ない
  • 毛色は、「ライオンイエロー」「レッド」「ラディッシュブラウン」「サンディー」にブラックマスク

特徴① ~大きさや身体的特徴~

レオンベルガーは、体高65~80cm体重40~65kgの超大型犬です。
骨太で筋肉質ながっしりした体格を持ち、自信と落ち着きが見られます。
幅広な頭に奥目がちな小さな目、幅広の垂れ耳を持ちます。

多くの大型犬はよだれが垂れやすい唇をしていますが、レオンベルガーは唇が締まっていることから比較的よだれが少ないと言われています。

また、手足には水かきがあることもこの犬種の特徴の1つです。

特徴② ~被毛の種類や毛色~

レオンベルガーは、ライオンのようなフサフサのたてがみとブラックマスクを大きな特徴とします。

被毛は、防水性に富むダブルコートの中長毛で真っすぐかややウェーブがかっています。
尻尾までふさふさの飾り毛が生えています。

毛色は、ライオンイエロー、レッド、レッドブラウン、サンディー(フォーン・クリーム)などがあり、いずれもブラックマスクを持ちます。
尻尾の先や胸、足先などには白が入ることもあります。

レオンベルガーの価格相場

子犬の価格相場

レオンベルガーの子犬の販売価格は、だいたい30~40万円程度です。

1990年代に日本に上陸以降、過去に1度だけJKCでの年間登録頭数が100を越えることがあり当時は価格も30万円前後の価格だったようです。
しかし近年では、希少な犬種ということ、さらに繁殖も難しい犬種なため価格は割高になっているようです。

子犬を迎えるにはブリーダーから

レオンベルガーはまだまだ珍しい犬種のため、子犬をペットショップで見かけることはありません。
そのため、子犬を迎えるにはブリーダーから直接購入する方法が一般的となります。

それでも国内のブリーダー数も決して多くはないため、ブリーダーの情報などをあらかじめ調べておくことやドッグショーなどに見学に行ってみることをおすすめします。