ペキニーズの基本情報
愛らしい容姿でゆったりとした雰囲気のペキニーズですが、そのかわいさとは裏腹に猫のように独立心が強く、プライドが高い一面があります。
そのうえ警戒心も強い性格なので、飼い主や家族に懐くまでは時間がかかると言えるでしょう。
しかし一度心を許せばよく懐くようになり、しっかりと信頼関係を築くことができます。
また、毎年恒例の人気犬種ランキングでは19位(2018年5月現在)にランク付けされています。
ペキニーズの歴史
中国の宮廷内で飼われていたペキニーズ
ペキニーズの起源は中国と言われています。
8世紀の唐の時代、ペキニーズはとくにもてはやされるようになり、皇帝やその家族に寵愛されていました。
そして宮廷内でのみ飼育されており、神聖な存在として扱われていたと言われています。
当時、宮廷ではペキニーズの繁殖・維持にお金を惜しまず、皇帝の要求により、最も獅子らしい犬を作ることが求められていたそうです。
そんなペキニーズはその容姿から、「獅子犬」や「太陽犬」と呼ばれていたほか、皇帝が袖に入れていつもかわいがっていたことから、「袖犬」とも呼ばれていました。
また、ペキニーズは門外不出で、勝手に取引を行った者は死刑に処せられたと言われています。
イギリスで話題となったペキニーズ
こうして中国宮廷で愛されていたペキニーズ。
しかし1860年のアヘン戦争で、イギリス軍が中国を侵攻し宮廷を略奪した際に、宮廷内に取り残されていた5頭のペキニーズをイギリスに持ち帰ってしまいました。
そして、その中の最も小さかった一頭をヴィクトリア女王に献上したそうです。
獅子のような風貌のペキニーズはイギリスでも話題となり、その後ヨーロッパ諸国、そしてアメリカにも人気が広がっていきました。
歴史が深いペイニーズは日本でも人気があるほか、今もなお世界中で愛されています。
ペキニーズの特徴
ペキニーズの身体的特徴をみていきましょう。
ペキニーズの体高・体重
ペキニーズの標準体高は約15~23cm、標準体重はオスが3.5~5kg、メスが3~5kgほどです。
しかし実際にはこれ以上大きく育つことも少なくありません。
ペキニーズの容姿
顔まわりの毛がフサフサとしており、ライオンのような風貌が特徴的です。
さらに、クリッとした丸い黒目と短いマズルの持ち主で、非常に愛嬌がある顔立ちをしています。
体格は小型犬でありながら足は骨太で筋肉質、そして前足が少し外側に向いています。
ペキニーズの被毛
ペキニーズの被毛は長くて粗い直毛の上毛と、やわらかくて分厚い下毛からなるダブルコートという二重構造をしていいます。
下毛は春と秋に生え変わります。
種類が豊富なペキニーズの毛色
ペキニーズの毛色は非常に種類が豊富です。
主に以下のような種類が存在します。
- ホワイト:ホワイト一色で、最も人気がある毛色です。
- ブラック:ブラック一色の毛色です。
- フォーン:金色がかった茶色に、黒い毛が混じっている毛色です。
黒の差し毛の濃淡で見た目の印象が異なります。 - レッド:やや赤みがかったブラウンの毛色です。
- クリーム:ホワイトに少し黄色みを帯びた毛色です。
- ブラックタン:ブラックにタン(黄褐色)が入っている毛色です。
目の上にタンが入ると眉毛があるように見えるのが、ブラックタンならではの特徴です。 - パーティーカラー:パーティーカラーは、ホワイトにブラック、ホワイトにブラウン、そしてホワイトにブラックとブラウンが入った3種類の毛色が存在します。
どれも左右均一の模様になっています。
ペキニーズの価格相場
ペキニーズの子犬の価格
ペキニーズの子犬の相場は、だいたい15~25万円前後です。
容姿や健康面などに優れ、血統の良い親犬を持つ場合にはこの金額よりも高い金額が設定されることもあるようです。
子犬はペットショップ・ブリーダー・里親から
ペキニーズは人気犬種でもありますので、一般的なペットショップから購入することが可能です。
また、ペキニーズを専門に繁殖をされているブリーダーさんも国内にいらっしゃいます。
ブリーダーから購入するメリットとして、ペキニーズに関する知識や飼育のアドバイザーになってくれるという大きなメリットがあります。
その他にもペキニーズを迎える選択肢として、里親制度があります。
ペキニーズは人気犬種ですがその反面、様々な事情によって飼い主の元を離れ新しい飼い主を探しているペキニーズがいます。
ただし里親募集に出されているペキニーズは成犬になっていることが多いため、子犬にこだわりがないのであればおすすめです。
価格の違いについて
ペキニーズの子犬に付けられている価格は、「容姿」「血統」「被毛」などによって異なってきます。
◆容姿
ペキニーズの容姿については、一般社団法人ジャパンケネルクラブによって定められた基準に近いほど、価格は高額になると言われています。
中でも、ペキニーズは骨や膝関節の脱臼のリスクを持っているため「がっしりとした骨格」であることが望ましいです。
他にも、鼻は真っ黒いものが良いとされていることなどがあります。
◆血統
ショードッグとしても人気のあるペキニーズですが、チャンピオン犬を親に持つ子犬には、さらに高額の金額が付けられることがあります。
◆被毛
フサフサの被毛が特徴的なペキニーズですので、やはり被毛がフサフサで毛質の良い子犬ほど高額になることがあるようです。
また、「フォーン」や「ブラック」などの定番カラーは比較安く、人気の「ホワイト」「クリーム」はそれよりやや高め、さらに希少な「ブラックタン」はもっと高額な金額になります。
ペキニーズの性格・気質
ペキニーズの性格や気質は、ほかの犬種と比べて独特な特徴があります。
ペキニーズは独立心が強い
一般的に犬は大好きな飼い主のそばにいたがりますが、独立心が強いペキニーズは飼い主に懐いたとしても、抱っこをされるのを嫌がることも少なくありません。
また、ひとりで気ままに過ごすことができるため、留守番もさほど問題なくさせられます。
用心深い
ペキニーズは用心深い性格のため、初対面でほかの犬や知らない人に、フレンドリーに接するようなことはあまりありません。
しかし自ら攻撃的な態度で向かっていくようなことはなく、基本的には温厚です。
マイペース
自分の気分やペースで行動することが多いペキニーズは、とにかくマイペースな性格です。
そのため甘えてきても気分が乗らなくなったら、どこかに行ってしまうようなことも頻繁に見られます。
その姿は、猫のようなツンデレな態度に似ていると言えるでしょう。
メスの方が猫っぽい
ペキニーズは、オスよりもメスの方が猫のような性格をしているようです。
また、空気を読む力もメスの方が優れていると言われています。
それに対して、オスは甘えん坊な性格が強い子が多いようです。
ペキニーズのトイレのしつけ方
ペキニーズを家に迎えたら、すぐに始めなければならないのがトイレのしつけです。
個々の性格にもよりますが、基本的にマイペースなペキニーズは、しつけを覚えるのに時間がかかると思っておいたほうがよいでしょう。
しかし根気よく続けていけば完全に覚えられるはずですので、正しいトイレのしつけ方を覚えておきましょう。
排泄のタイミングを覚えておく
最初は排泄するタイミングを見計らって、トイレに連れて行きましょう。
- 食後や水を飲んだあと
- 寝起き
- 遊んで体を動かしたあと
- その場をクルクルとまわる仕草をしているとき
- 床のにおいをクンクンと嗅いでいるとき
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