【動物看護士が解説!】愛犬がてんかんを起こしたら!?原因や症状、対処法。治療方法から考えられる病気


犬のてんかんからみる考えられる病気 症候性てんかん

  • 先天的な脳内の奇形

脳は電気信号を送り働きが自らの意志に従って体を動かす機能がありますが、近親交配や血縁の近い犬同士での交配によって生まれた犬は奇形を持つ傾向にあり、それが脳に現れて生まれることがあります。その際、大脳ニューロンに奇形がある場合、正しく電気信号を伝達できなくなり、てんかんが起きてしまいます。

  • 脳腫瘍

脳内に腫瘍ができ、その腫瘍が大きくなると大脳に影響を及ぼしたり、大脳自体に腫瘍ができると、脳の奇形と同様に脳が正常に働かなくなりてんかんがおきたりすることもあります。

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2月 8th 2018
  • 水頭症

水頭症とは、脳内に水(脳脊髄液)が溜まる病気です。脳脊髄液とは別名髄液と呼ばれ、脳室からの廃液ですが、脳の水分量の調整や脳の形状を保つことに使われます。

この脳脊髄液が、異常に溜まることによって脳室が拡張され、脳内の圧があがり、脳が正常に働かなくなります。その結果、脳の信号伝達がうまくいかなくなりてんかんが起きます。この水頭症は1歳未満の子犬に多くみられる傾向にあります。

チワワに多い水頭症は早期発見が重要!

2月 8th 2018
  • 脳炎

脳炎は脳の炎症ですが、感染症などでウイルスが脳に入ることによって起こります。こちらも脳の伝達機能が正常に働かなくなることでてんかんが起こります。

  • 髄膜炎

髄膜は、脳を覆っている薄い膜のことです。この膜に起こる炎症のことを髄膜炎と呼びます。てんかんは大脳ニューロンの伝達機能の異常ですが、大脳は脳の大部分を占めており、それを多く髄膜に炎症が起こると、大脳に影響する可能性が大きく、髄膜炎によりてんかんが起こる場合もあります。

  • 脳出血

脳出血は脳内の血管が突然やぶれて出血が起こることです。脳内に血液が溜まり、脳内の圧力が上がることや脳を刺激することでてんかんが起こります。

  • 脳梗塞

脳梗塞も脳の血管障害ですが、何らかの原因によって脳の血管が破裂して血栓が動脈に詰まり、血流が悪くなることで起こります。脳に必要な血液が送られなくなることで、脳の機能が低下し、てんかんが起こります。

犬のてんかんからみる考えられる病気 頭蓋外性のてんかん

  • 糖尿病

人間でも起きますが、血液中の血糖値が高くなる病気です。血糖値を下げるインスリンというホルモンが正常に働かなくなることで起きます。

糖尿病の合併症は、神経系の異常があり、その結果、てんかんが起きます。

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2月 8th 2018
  • 低血糖

血液中の血糖濃度が低くなってしまうことによって、脳内の細胞への栄養補給が不足してしまいエネルギーが不足することで、脳が正常に働かなくなります。

  • 肝硬変

様々な原因によって肝臓がダメージを受け線維化し硬く変質する。肝臓は代謝機能を司る臓器であり、肝臓の機能が低下すると、代謝機能も低下します。

例えば糖質代謝が落ちると、脳細胞の低血糖が起き、脳の機能が低下します。アミノ酸代謝が落ちると、アミノ酸欠乏もありますが、脳脊髄液のアミノ酸値が増加し脳障害が起きます。脂質代謝機能が低下すると、不十分な代謝が起こり脳細胞に悪影響を及ぼします。このように肝臓の機能が低下すると、脳細胞に悪影響がおこり、てんかんに至ります。

  • 肝性脳症

肝硬変同様、肝機能が低下し起こる脳症です。

  • 肝炎

肝炎は肝臓の炎症であり、これも肝臓の機能が低下し、代謝機能不全が起きます。その結果、脳細胞にダメージを及ぼし、てんかんが起こります。

それぞれのてんかんの種類によって、考えられる病気はとてもたくさんあります。

実際、愛犬にてんかん発作が起きた場合には検査をしますが、はっきりした原因が突き止められないということも少なくありません。

犬にてんかん以外に他の症状が出ていたら、このような他の病気が隠れている場合がありますが、はっきりと確定することはとても難しいことなのです。

はっきりした原因が分からないまま治療をしている犬は多いのが現状です。

原因や病気をはっきりとさせたいのであれば、検査機器が豊富な大きい動物病院へかかることをおすすめします。

この記事のまとめ

  • てんかんとは、大脳の伝達機能の異常により意思とは関係なく筋肉が動いてしまう疾患
  • 直接的な原因は脳の疾患だが、脳細胞に適切に栄養素がいかなくなる血液異常や肝機能(代謝)異常も原因である
  • 症状は、筋肉が繰り返し動いたり、筋肉が硬直したり、気絶しよだれが出たりなどの発作
  • 完治はできないが、薬によって症状を軽減できる

犬のてんかん さいごに

てんかんは、痙攣などの症状が起こり、飼い主さんにはびっくりする疾患ですが、焦って、口の中にてをいれたり、揺さぶったりすると、愛犬や飼い主さんの二次的な怪我にもつながります。落ち着いて対処するようにしましょう。また、投薬によって一時的に症状が改善しますので、薬を独断でやめてしまう飼い主さんもいますが、勝手にやめず、獣医の指示に従った対応をするようにしましょう。

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