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また、シャンプー後のドライでは、生乾きの状態にしておくと臭いや皮膚炎などを引き起こしやすくなります。
根元までしっかりと乾かして、仕上げのブラッシングで毛並みを整えてあげましょう。
シャンプーでもかなりの抜け毛がありますので、自宅で洗う場所に困るようであればトリミングサロンを利用するのも良いでしょう。
サモエドのお手入れ③
~散歩のあと~
特徴的なモフモフの被毛は、散歩などの外出で何かと汚れがちなので、毎日のブラッシングは散歩後に習慣づけていくことをおすすめします。
雨の日には、被毛も濡れてしまうためブラッシングに合わせてドライヤーで湿気を飛ばして皮膚の健康を守ってあげましょう。
サモエドの注意する病気
サモエドの注意する病気① 皮膚炎
犬の疾患の中で最も多い症例が皮膚炎だと言われています。
サモエドも同様、豊富な被毛は蒸れやすく、ダニの感染によるアレルギー性皮膚炎や細菌性皮膚炎、皮脂腺炎を発症しやすい犬種です。
細菌性皮膚炎は、免疫力が低下することにより細菌が異常繁殖して皮膚に炎症が起こることです。
皮脂腺炎はまれにみられる症状で、皮脂腺が破壊されることによって引き起る皮膚炎のことで、サモエドはこの素因を持っていると言われています。
いずれの皮膚炎も、脱毛や皮膚が赤くなるなどの症状が見られるため、日々のお手入れの際に体の様子を観察し、異常が見られたら動物病院で診察してもらいましょう。
予防するためには、定期的なシャンプーと濡れた体をしっかり乾かすこと、ノミ・ダニ感染の予防もすることで皮膚を清潔に保つようにしましょう。
サモエドの注意する病気② 胃捻転
大型犬に発症しやすい病気で、胃がねじれてしまうことです。
胃がねじれることによって、周囲の血管や消化機能に影響を与え、胃の中でガスを発生させながら胃が膨らみ、周囲の臓器まで圧迫します。
ショックを起こすことによって最悪の場合死に至る怖い病気です。
原因は詳しく分かっていませんが、加齢や、早食い早飲み、食後すぐの運動などによって発症しやすくなると言われており、発症は食後数時間経ってから、夜中~明け方に多い傾向があるようです。
腹部が膨らんで見える、嘔吐やゲップ、吐こうとするが吐けない、水を大量に飲む、食欲不振などの症状が見られます。
症状が現れたら、例え夜間であってもすぐに動物病院に連れて行きましょう。
一度の大量の食事を食べさせない、ゆっくり食べさせる、食後は少し休めせて運動させるなど日頃の注意で予防することができます。
また、サモエドを飼う前には、夜間対応の動物病院を調べておくことをおすすめします。
サモエドの注意する病気③ 股関節形成不全
股関節形成不全は遺伝的な病気で、股関節が異常に変形している状態のことです。
成長期の急激な体重の増加と活発に動くことで、骨と筋肉のバランスが崩れ、生後6カ月頃から徐々に異常が見られるようになります。
不自然な歩き方や後ろ足を上手にたためない、運動を避けるような症状が見られます。
軽症であれば安静に過ごすことで股関節が正常に成長するのを待ちますが、重症の場合には外科手術が必要となります。
親犬に股関節異常が見られないかの確認をすることも大切ですが、子犬の頃から食事と運動のバランスをしっかり管理して、異常に気付けるよう日々観察していきましょう。
サモエドとのミックス犬
サモエド自体が数の多くない犬種のため、国内でのサモエドのミックス犬も少ないようです。
しかし、とてもかわいいサモエドのミックス犬たちが世界で飼われています。
ミックス犬① 「サモエド×ハスキー」
サモエドとシベリアンハスキーのミックス犬です。
フサフサ被毛のサモエドと、クールな顔つきのハスキーが掛け合わさって、可愛さとクールさを兼ね揃えています。
どちらも明るくイタズラ好きなお茶目な性格をしているため、ミックス犬においてもこの性格を引き継ぐ可能性が高いでしょう。
サモエドを飼うのに向いている飼い主は?
サモエドは比較的飼いやすい犬種だと言われています。
しかし誰にでも飼える犬種というわけではありません。
留守番の少ない家庭向け
サモエドは留守番が苦手な犬種です。
もちろん四六時中一緒にいる必要はありませんが、長時間の留守番をさせる必要のない家庭であることが望ましいでしょう。
また、毎日の散歩やブラッシングで時間を費やす必要もあり、時間的な余裕も必要となります。
そういったことからも一人暮らしでの飼育は難しいかもしれません。
経済的余裕のある人向け
大型に近い中型犬ですので、エサ代などの飼育費用は小型犬に比べるとかなり大きくなります。
万が一病気になってしまった時には、莫大な医療費が必要となるケースもあるでしょう。
他にも、夏場にはエアコンでの温度管理が欠かせないため、電気代も考慮しておかなければなりません。
そういったことを踏まえ、サモエドを生涯飼育するためには、経済的な余裕があることが必要となります。
しっかりしつけが行える人
基本的には穏やかでしつけやすい犬種ですが、甘やかしてしまうと手のつけられない子になってしまうこともあります。
主従関係を築いてしっかりとしつけを行う必要があります。
また、サモエドの鳴き声は甲高く響きやすいため、無駄吠えしないようしつけを行っていかなければなりません。
とは言っても、犬は吠える生き物なので全く鳴かないようにすることはできません。
そのため、マンションなど集合住宅での飼育には不向きと言えるでしょう。
力と体力のある人
ソリ犬だったサモエドは散歩のとき、リードをぐいぐいと引っ張ることがあります。
その引っ張る力は非常に力強いため、リーダーウォークを習得させておかななければなりません。
例えリーダーウォークを習得することができたとしても、万が一のことも考えられるため、引っ張られてケガをしてしまわないよう、小さな子どもさんや高齢者が一人でリードを持つようなことは避けた方が良いでしょう。
もちろん優しい犬種なので、子どもさんや高齢者のいらっしゃるご家庭でも飼育することは可能です。
ただし、散歩の時には力強いサモエドを制御できる人が付いていなければなりません。
サモエドとスピッツの見分け方
同じく真っ白の被毛を持つことで知られる「日本スピッツ」。
外見がサモエドとよく似ているため、見分けがつかないという人もいらっしゃるでしょう。
そんなサモエドとスピッツの見分け方を紹介します。
サモエドとスピッツが似ている理由
サモエドとスピッツは、白くフワフワな被毛以外にも、尖った立ち耳や上がった口角など、似ている点が多いです。
しかしながら、なぜこの犬種らが似ているのかについては、まだ明らかになっていません。
何らかの関りがあると言われてはいますが、現段階では推測でしかないようです。
サモエドとスピッツの違い
サモエドとスピッツの違いは大きく分けて2つあります。
◆大きさ
2つの犬種の大きさは明らかに異なります。
サモエドは体重が16~30kgの大型犬であることに対して、スピッツは9~11kgの中型犬に分類されています。
また、サモエドはソリ犬として活躍していただけのことはあり、太くて丈夫な足を持っているなどの体型の違いもあるようです。
◆毛色
真っ白なイメージの強いサモエドとスピッツですが、サモエドには「クリーム」と「ホワイト・ビスケット」などの毛色が存在します。
一方でスピッツは純白しか認められていないことも大きな違いとなります。
◆性格
見た目がよく似たサモエドとスピッツですが、性格は異なる点が多いようです。
サモエドは見知らぬ人にもフレンドリーな性格をしているのに対し、スピッツは見知らぬ人を警戒する人見知りの性格を持っています。
そのため、警戒心からくる無駄吠えも多いようです。
◆希少価値
ペットショップなどでも見かけることのあるスピッツに対して、サモエドは希少な犬種のためペットショップで見かける機会はあまりありません。
2017年ジャパンケネルクラブへの登録数も、日本スピッツが934頭あるのに対し、サモエドは225頭しか登録されていないのです。
近年人気が上昇しつつあるサモエドではありますが、まだまだ希少な犬種として扱われています。
サモエドのまとめ
- 大きめの中型犬
- 穏やかで優しく、とても甘えん坊な性格。
- 被毛は、フワフワのホワイト系。「クリーム」や「ホワイトビスケット」もある。
- しつけ:飼い主に従順なためしつけやすい。主従関係を大切に。
- 注意したい病気:皮膚炎・胃捻転・関節疾患など・・・。
- お手入れ:抜け毛ケアが欠かせない。皮膚病予防のためにも毎日ブラッシングを!!
- 価格相場は30~50万円とお高め。希少な犬種のため、購入はブリーダーからが一般的。
- 番犬には不向き。寂しがり屋なので飼育は家族と身近にいられる室内で。
サモエドの寿命と飼う前に考えて欲しいこと
サモエドの寿命は、平均12歳前後と言われています。
サモエドの愛らしい見ためと優しく穏やかな性格は、家族として迎えるのに最高の犬種かもしれませんね。
それでも、毎日の散歩やブラッシングには時間を費やす必要があるということ、病気になった時にはかなりの費用がかかるということをしっかり考慮しておきましょう。
そうして迎えたサモエドは、愛情を注げば注ぐほど、飼い主に愛情を返してくれる大切な家族の一員となってくれるでしょう。
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