土佐犬の基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

プロのトレーナーであっても土佐犬を受け入れしてくれない場合もあるため、事前に受け入れしてくれるトレーナーのリサーチをしておくことや、できればブリーダーなど土佐犬を飼育している人からアドバイスをもらえるようにしておきましょう。

土佐犬を飼育している飼い主同士で繋がりを持つことも大切です。

土佐犬のお手入れ

土佐犬のお手入れ①
~ブラッシング&シャンプー~

土佐犬はダブルコートで抜け毛のある犬種ですが、スムースコートのためお手入れは簡単です。
ブラッシングは週1~2回程度行いましょう。

ラバーブラシを使って抜け毛を取り除き、同時に皮膚のマッサージもしてあげましょう。
仕上げに獣毛ブラシで毛艶を出してあげると良いでしょう。

固く汚れにくい毛質をしているため頻繁なシャンプーは必要なく、1カ月に1回程度のシャンプーしてあげる他に、日常的なお手入れとして硬く絞った濡れタオルで体を拭いてあげると良いでしょう。

土佐犬のお手入れ②
~グルーミング~

土佐犬は、トリミングサロンでは受入れしてくれないことが多い犬種です。
爪切りや耳掃除などのグルーミングは、基本的に自分でできるようにしておきましょう。

土佐犬が体のお手入れを嫌がると手が付けられなくなるため、子犬のころから慣れさせておきましょう。

土佐犬の注意する病気

病院

土佐犬の注意する病気①
~胃捻転~

土佐犬に限らず大型犬に発症しやい胃がねじれてしまう病気のことで、胃がねじれることで周囲の血管や消化機能に影響を与え、胃の中でガスを発生させながら胃が膨らみ周囲の臓器まで圧迫します。
ショックを起こすと最悪死に至る病気です。

加齢や早食い早飲み、食後すぐの運動などによって発症しやすくなると言われています。

食後から数時間経った夜中~明け方に発症することが多い傾向にあり、腹部が膨らんで見える、嘔吐やゲップ、吐こうとするが吐けない、水を大量に飲む、食欲不振などの症状が見られたら、例え夜間であってもすぐに動物病院に連れて行きましょう。

土佐犬の注意する病気②
~股関節形成不全・肘関節形成不全~

股関節形成不全または肘関節形成不全は先天的な病気で、股や肘の関節が異常に変形している状態のことです。
遺伝が関与しているとも言われています。
成長期の急激な体重の増加と活発に動くことで骨と筋肉のバランスが崩れ、生後6カ月頃から徐々に異常が見られるようになります。
いずれも不自然な歩き方をする症状が見られます。

軽症であれば安静に過ごすことで関節が正常に成長するのを待ちますが、重症の場合には外科手術が必要となります。

親犬に股または肘関節の異常が見られないかを確認することも大切ですが、子犬の頃から食事と運動のバランスをしっかり管理して、異常にすぐ気付けるよう日々観察していきましょう。

土佐犬のかかりやすい病気③
~皮膚病~

土佐犬は、皮膚が弱く皮膚病にかかりやすい犬種です。
特にアトピー性皮膚炎になりやすいと言われており、アレルギーの原因となるアレルゲンが体内に入ることで、皮膚のバリア機能を低下させて皮膚炎を起こします。
強い痒みを伴うため患部を舐めたり噛んだりすることから脱毛や化膿することもあります。

アレルギーとなる原因の物質を調べる他、投薬によって治療することができますが、予防することができる病気でもあります。
皮膚の清潔を保つこと、アレルギーとなる原因の物質への接触を避けて予防していきましょう。

土佐犬のミックス犬

先述の通り、土佐犬は闘犬としての繁殖がメインとなります。
国内では危険犬種に指定さていることからも、土佐犬のミックス犬はあまり表立って存在していないようです。
また、土佐犬の保存会によって純粋な犬種を保存する意味から他犬種との交配が禁止されていることも影響しているかもしれません。

ミックス犬①「土佐犬×ピットブル」

闘犬同士「アメリカンピットブルテリア」とのミックス犬です。
どちらの親犬に似るかによっても異なる風貌を持ちますが、ピットブルは体重14~30kgの中型犬に分類されているため、それほど大きくはならないようです。
どちらの犬種も闘犬として作出された犬種ですので、豊富な体力と驚異的な身体能力を持っていることは間違いないでしょう。
そのため、初心者が飼えるような犬種だとも言えない、まさに最強犬種かもしれません。

土佐犬を飼うのに向いている人

闘犬である土佐犬は初心者ではとても扱えない犬種です。
例え犬を飼育した経験がある人であっても、他の大型犬を飼うような安易な気持ちで飼うべき犬種ではありません。

危険犬種に指定されている土佐犬を飼うためには、まずお住まいの自治体に問い合わせ、許可や確認を取ってから飼育するようにしましょう。

適切な飼育環境を準備できる人

土佐犬は各自治体によって飼育規制がされていることが多く、その規制の中にはオリで飼育することが条件付けられていることが多い犬種です。

各自治体の規制を守り、さらに予期せぬ脱走や事故にならないよう細心の注意を払った上での飼育環境を整えてあげることが必要です。

そういった意味からも、マンションやアパートで飼育できるような犬種ではありません。
また、近隣住人への配慮とマナーも必要だということを土佐犬の飼い主一人ひとりが理解しておくことも必要となるでしょう。

適切なしつけが行える人

土佐犬を飼うためには、土佐犬に関する十分な知識と大型犬の飼育経験が必要です。
適切なしつけや訓練がされずに育った土佐犬は、飼い主だけでなく家族や他人にまで危険にさらすことになってしまうでしょう。

決して甘やかすことなく、厳しくも深い愛情を持ってしつけていける人でなければなりません。

また、時には素直に専門家にアドバイスを頼れることも必要となるでしょう。

最後まで飼うことのできる人

土佐犬を飼うためには、最後の時まで飼育する覚悟と経済力が必要です。

万が一、安易な気持ちで飼育し始め成長に伴い扱いきれず手放さなくてはいけなくなった時、残念ながら闘犬である土佐犬への世間的イメージは良くないため、簡単に里親を見つけることはできないでしょう。
子犬の土佐犬であれば、愛護団体などによって里親探しや保護などに注力されることもあるでしょうが、成犬である場合や里親が見つからなかった土佐犬に残された道は「殺処分」です。
人間の勝手で不幸になってしまう土佐犬を生み出さないためにも、飼う前に「闘犬・土佐犬」を飼うことについてしっかり検討して、最後の時まで飼う覚悟をしておかなければなりません。

また、超大型犬にも匹敵するほどの大型犬ですので、飼育費用は小型犬に比になりません。
毎月のエサ代などに加え、万が一病気になった時の医療費など想定外の費用が嵩むこともあるため、生涯飼育するためにはそれなりの経済的余裕が必要です。

土佐犬による事件はなぜ起きるのか?

過去には、土佐犬による咬傷事件や、他の犬を噛み殺したという事件が起こりました。

そういった事件を起こす土佐犬のほとんどは、庭で放し飼いされていた、檻の中に入れっぱなしなど、ずさんな環境で育てられた土佐犬が脱走した時に起こしたことが多く、飼い主に責任や問題があることがほとんどです。

事件を起こした土佐犬の飼い主は書類送検や逮捕されていて、事件を起こした土佐犬は殺処分された事例もあります。

土佐犬は古くから闘争本能の高い犬種を交配させて、より強く闘犬らしい犬を目的に作出された犬種です。
人間の手によって強い犬種にされたのです。
その土佐犬の持つ性質をしっかり理解された正しい環境で愛情深く育てられた土佐犬は、飼い主にとても従順な性格をしているため、人や他の動物を襲うといった事件を防ぐことはできます。

実際に闘犬として活躍している土佐犬の飼い主によると、「飼い主がそばにいる時は危険はない。しかし、飼い主が側にいない土佐犬には絶対に触れてはダメ」と言われていました。
それほどまで飼い主と土佐犬の間での信頼関係と主従関係が構築できている証だとも言えるでしょう。

土佐犬 まとめ


土佐犬はこんな犬
  • 体重36~100kgの大型犬
  • 性格:闘犬としての強さを持つも、飼い主には従順で甘えることも
  • 被毛:短く硬めの毛質
  • 毛色:定番カラーはレッド・フォーン。他にもブラック・ブリンドル・アプリコットがあり。
  • しつけ:社会性を身に付け、専門家の力を借りた訓練を!!無駄吠えは少ない。
  • 注意したい病気:胃捻転・股関節形成不全・肘関節形成不全・皮膚疾患など
  • 子犬の相場価格:およそ20万円前後
  • 土佐犬に血統書は発行されない

土佐犬についてさいごに

土佐犬は憧れだけで飼って良い犬種ではありません
一般的に良いイメージが持たれていない犬種なので、飼う前には近隣住人の理解を得ることも必要なのかもしれません。
しっかり準備して迎えた土佐犬を愛情かけて正しく育てていけば、愛らしくもたくましい唯一無二のパートナーとなってくれるでしょう。

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