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グレートピレニーズの基本情報
グレートピレニーズは、フランスが原産の犬種です。
日本やアメリカでは「グレートピレニーズ」が一般的ですが、イギリスなどヨーロッパでは「ピレニアン・マウンテン・ドッグ」、フランスでは「ル・シアン・ドゥ・モンターニュ・デ・ピレネー」または「ル・シアン・ピレニー」と地域によって様々な呼び名があります。
グレートピレニーズの歴史
グレートピレニーズの歴史
~ルーツ~
グレートピレニーズの明確な起源は定かとなっていませんが、歴史は大変古く、祖先犬は6世紀頃に行商人などによって中央アジアやシベリアからヨーロッパに入ってきたチベタン・マスティフ系の大型犬であると言われています。
体質的にバスク地方と呼ばれるピレネー山脈の環境が理想的だと考えられ、その地でバスク人によって発展させられた犬種と想定されています。
山岳地帯で牧羊犬や番犬として活躍し、クマやオオカミから家畜を守っていました。
そのことからピレネーのクマ猟犬、オオカミ猟犬として賞賛されていました。
家畜を襲ってくるクマやオオカミから喉元を攻撃されないよう鉄のトゲがついた首輪をつけていたという話もあります。
しかし、その後クマやオオカミなどの野生動物が減ったことでグレートピレニーズの数も減ることになります。
絶滅を危惧した愛好家たちによって、幸い山岳地帯に生き残っていたグレートピレニーズが発見され、その個体を土台に改良繁殖が行われ絶滅を免れました。
グレートピレニーズの歴史
~フランスの王室犬~
17世紀になると、牧畜犬や番犬としての評判を買われてフランス宮廷に迎えられることになります。
1675年頃には、ルイ14世が宮廷犬として寵愛されたことから、当時の流行犬となりました。
マリー・アントワネットは、グレートピレニーズを護衛犬として寵愛されていました。
そして、1635年に「フランス王室犬」に定められることになります。
その後1850年には、イギリスのビクトリア女王に迎えられることになり、1885年イギリスで最初にケネルクラブ公認の犬種として登録されることになりました。
そして、本国フランスでは1927年に犬種スタンダードが定められました。
グレートピレニーズの特徴
- 優しい表情をした大型犬
- 後ろ脚の狼爪
- 首周りの毛が多い
- 毛色はホワイトが一般的
グレートピレニーズの特徴
~ふくよかな丸々とした体型~
グレートピレニーズは、体高65~82cm体重36~54kgの大型犬ですが、豊富な毛に覆われているため実際よりも大きい印象を受けます。
特に首回りに生えた豊富な毛は、外敵から身を守るため発達したと考えられています。
骨太で程良く筋肉質な体格で大きな頭、後ろ脚に「狼爪(ろうそう)」と呼ばれる独特の爪があります。
小さな垂れ耳と真っ黒で大きな目で優しい表情をしています。
グレートピレニーズは番犬や護衛犬としていざという時は低くて迫力ある声を出しますが、無駄吠えは少ないと言われています。
グレートピレニーズの特徴
~毛質や毛色~
グレートピレニーズは、極寒の山岳地帯にいた犬種のため寒さに耐えられるようたくさんの被毛に覆われています。
長くて硬い毛質のオーバーコートと綿のようなアンダーコートが密生したダブルコートの犬種で、体の熱を外に逃がさないようになっています。
グレートピレニーズの毛色は一般的にホワイトですが、ホワイトをベースに頭や耳、尻尾の付け根などにグレーや薄いイエロー、ウルフ、オレンジなどの斑が入っている場合もあります。
グレートピレニーズの価格相場
グレートピレニーズ子犬の販売価格
グレートピレニーズの子犬の販売価格は、だいたい12~25万円ほどです。
この金額はペットタイプの子犬に付けられる価格で、ショータイプの子犬の場合には、この金額より倍以上の50万~の価格が付けられます。
グレートピレニーズを迎えるなら
グレートピレニーズの子犬を迎えるならペットショップやブリーダーから迎えることができますが、大型犬のためペットショップでは扱われることは少ないかもしれません。
その点からもグレートピレニーズの飼い方や専門知識を持つブリーダーからの購入をおすすめします。
また稀ではありますが、里親募集に出ていることもあるので、しつけに自信がある人であれば里親募集もおすすめです。
価格相場の違いについて
グレートピレニーズの子犬の価格は、「月齢」「容姿」「血統」「毛色」「性別」などによって異なる金額が設定されます。
その中でも金額に大きく影響する要因をいくつかご紹介します。
◆血統
グレートピレニーズの価格は、親犬がショーで活躍している場合などには、30万円以上することも珍しくありません。
ショータイプの子犬であれば50万円を超えるようです。
◆毛色
グレートピレニーズの毛色には、斑のあるタイプと斑のないタイプがあります。
斑のない純白の場合には、ドッグショーでも高く評価されるため価格も高額になるようです。
グレートピレニーズの性格・気質
- 愛情深く献身的
- 他の動物との相性は良い
- 勇敢で恐れ知らず
- 縄張り意識が強い
グレートピレニーズの性格・気質
~子どもにも安心。
愛情深く責任感ある性格~
グレートピレニーズは、基本的には穏やかで飼い主に対して愛情深い性格を持っています。
そのため、小さな子どもや他の動物に対しても上手に接することができます。
子どもと活発的に一緒に遊ぶというタイプではありませんが、子どもが好きで責任感もあるので子どもに寄り添いながら子守もこなせるでしょう。
グレートピレニーズの性格・気質
~かわいい顔とは裏腹のたくましい面も~
優しい印象が強いグレートピレニーズなので攻撃的になることが想像できない人も多いかもしれませんが、かつては番犬や護衛犬として、時にはクマやオオカミに立ち向かうほどの勇敢さを持っている犬種です。
こちらから挑発しない限りは基本的に穏やかに過ごしますが、見知らぬ人には警戒心を見せることもあり、信頼できない飼い主であれば威圧的な態度を取ることもあります。
そのため他犬種同様子犬の頃からしつけをして、社会性を身に付けさせる必要があります。
オスとメスによる性格の違い
グレートピレニーズを含む犬にもオスとメスによる性格に違いがあるようです。
オスの性格
オスのグレートピレニーズは、メスよりも甘えん坊な性格をしています。
また、縄張り意識や警戒心も強いため、威圧的な態度を取ることもメスよりも多いようです。
メスの性格
メスは、オスよりも穏やかで大人しい性格をしています。
ただし、ヒート(生理)期には情緒不安定となり、怒りやすくなることもあるようです。
グレートピレニーズの飼い方・しつけ
グレートピレニーズの飼い方①
~飼育は室内?外飼い?~
グレートピレニーズを飼育するためには、体の大きさに見合う広さのスペースとグレートピレニーズが最適に過ごせる温度管理が必要です。
アルプスの極寒の地で過ごしていた犬種なので、寒さには強いですが暑さにはとても弱い犬種です。
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