Contents
飼い主に対しては従順で、物覚えが良いのでしつけやすい犬種となります。
アメリカンコッカースパニエルの歴史
先祖は鳥猟犬
アメリカンコッカースパニエルを語るには、まず先祖まで遡ります。
アメリカンコッカースパニエルの「スパニエル」系の歴史は非常に古く、その昔、スペインにスパニエルの先祖犬といえる「ランド・スパニエル」という犬がいたとされています。
それが8世紀頃の話です。
その犬がやがてイギリスに猟犬として渡り、猟犬として優秀な犬にするために選択交配されていく中で、「スパニエル」という名を持つあらゆる犬種に分かれていったものと推定されています。
その中にいた「イングリッシュコッカースパニエル」が現在のアメリカンコッカースパニエルのルーツとなる犬種となります。
鳥猟犬イングリッシュコッカースパニエル
イングリッシュコッカースパニエルは、当時のイギリスでもっとも小さな猟犬として活躍していました。
主に鳥猟に使われていて、「コッカー」の名は鳥のヤマシギ(woodcock)を意味しています。
イギリス・フランスなどでヤマシギは、ジビエ料理として大変人気が高く、これらを狩猟する際に犬たちが活躍をしてくれていたことが犬種名に由来しています。
狩猟方法は、犬が鳥を驚かせて飛び立たせ、それを人が撃つという連携プレーで活躍していました。
イングリッシュコッカースパニエル、新天地アメリカに
そして時は流れ、1620年。
メイフラワー号がイギリスから新天地アメリカへ渡ったという話は歴史的にも有名な話ですが、最初の移民と一緒に1頭のイングリッシュコッカースパニエルがこの船に乗っており、アメリカという地に辿りつくことになります。
この時にアメリカへ渡ったイングリッシュコッカースパニエルがアメリカンコッカースパニエルの元祖となったとされています。
その後も移民が到着するたびにコッカースパニエルがアメリカへもたらされ、イングリッシュコッカースパニエルはアメリカでもとても愛されていました。
そして、後から入ってきた犬の中に愛玩用として飼育されることの多かったマールボロー系のスパニエルが含まれており、この系統の犬は小柄で頭部が丸く、マズルは短く、猟用のスパニエルとタイプがちがっていました。
これ犬たちが後にアメリカンコッカースパニエルの土台となっていくこととなります。
そして長い時を経て、アメリカ人好みにどんどん小さな体に改良されて、やがて愛らしい姿を持つアメリカンコッカースパニエルが誕生することになります。
ドッグショーで活躍
「イングリッシュコッカースパニエル」とは異なる顔立ちや被毛の美しさが際立っていた後の「アメリカンコッカースパニエル」は、18世紀後半以降は華やかなドッグショーの舞台で大きく活躍することになります。
しかし当初は、「イングリッシュコッカースパニエル」とのちの「アメリカンコッカースパニエル」は分類されておらず、どちらも「コッカースパニエル」として審査をされていました。
犬種としての確立
長い間、イングリッシュコッカースパニエルとアメリカンコッカースパニエルは、同じ犬種と扱われてきましたが、1936年、「イングリッシュコッカースパニエルクラブ」というクラブができたことで、2つの犬種として分かれることになります。
そのクラブはアメリカとイギリスの交配を好みませんでした。
そして、1946年、アメリカで2つの犬種は別の犬種と正式に決まり、1968年にはイギリスでも、「アメリカンコッカースパニエル」という犬種として確立することになりました。
アメリカンコッカースパニエルの知名度と人気

ディズニー映画のモデル犬に抜擢
アメリカンコッカースパニエルが広く知られるようになったのは、1955年公開のディズニーアニメ「わんわん物語」がきっかけになります。
その人気はアメリカだけにとどまらず、その容姿と人懐こく賢いアメリカンコッカースパニエルは日本人をも虜にしていったのです。
コメントを残す