ワイマラナーの基本情報
ワイマラナーといえば、シルバーグレーの美しい被毛が最大の特徴です。
優雅な雰囲気の外見ですが、実は俊敏で運動能力に長けています。
ワイマラナーは基本的には大人しい性格ですが、頑固な一面もあり、誰にでも懐くような気質ではないため、大型犬の飼育経験がないと飼うのは難しいでしょう。
また、多くの運動量が必要だったり、留守番があまり得意ではなかったりするため、家にいる時間が長い方などのほうが、飼うのに向いています。
ワイマラナーの価格相場
ワイマラナーを飼いたい場合は、ブリーダーからの直接購入が一般的で、ペットショップでの販売はほとんど行われておりません。
日本では、ワイマラナーのブリーダーは少ないものの、インターネットで検索すると、比較的簡単に見つけられます。
ワイマラナーの子犬の販売価格は15万円くらいからで、両親がチャンピオン犬の場合などは、30万以上する子犬もいます。
実際、ワイマラナーの子犬を探し始めると気づきますが、意外と価格に差があることがわかります。
価格が高くなるにも、低くなるにもそれぞれ理由があります。
それではその理由をご紹介していきますので、ぜひ、ワイマラナーの子犬探しの参考になさってください。
ワイマラナーが高額になる理由
◆ワイマラナーの血統
ワイマラナーも他の犬種と同様、親がチャンピオン犬だった場合、その子犬の価格もそうではない子犬に比べ、高くなります。
ショードッグ用に育てられることが多く、価格は血統により40万円を超すこともあります。
◆ワイマラナーの見た目がスタンダード
ワイマラナーは血統の良さだけではなく、生まれてきた子犬の容姿がスタンダードに近ければ近いほど、価格は上がっていきます。
- 体の大きさ
- 骨格のバランス
- 顔の良さ
- 被毛の質
それら総合的に均整が整っている場合、高価になります。
◆ワイマラナーの毛色
ワイマラナーには3種類の毛色があります。
シルバーグレーやマウスグレーが一般的な毛色で、それらの毛色では価格差はあまりありません。
ただ、ノロジカ色は現在日本ではあまり見ることがない、珍しい毛色になるので、ノロジカ色のワイマラナーは他の毛色のワイマラナーに比べ、やや価格が上がる傾向にあります。
◆ワイマラナーの生後日数
日本では特に月齢が若い子犬ほど人気があり、高価になる場合が多いです。
1ヶ月半〜2ヶ月の子犬が1番人気があり、高価になります。
以降、成長とともに価格は下がることがあります。
逆にワイマラナーの価格が安い時は、単純に高価な理由の逆の原因という場合が多いのですが、気をつけたいのは、先天性の疾患があるために安価になっている場合です。
それを承知で購入するのは問題ありませんが、知らなかったでは後でトラブルの元になります。
相場よりもワイマラナーの価格が安い場合には、その理由を確認するようにしましょう。
ワイマラナーの歴史
ワイマラナーには、どのような歴史があるのでしょうか。
ワイマラナーは宮廷で飼育されていた猟犬だった
ワイマラナーはドイツ原産の犬です。
19世紀初頭、ワイマール地方の宮廷のみで飼育されており、さまざまな種類の猟犬の長所を集めて作られたと言われています。
そのため、ワイマラナーはシカやクマなどの大型獣から、ウサギや鳥などの小型鳥獣に至るまで、幅広く活躍できる能力を持っていました。
当時は門外不出だったため、ワイマラナーの明確な起源はわかっておりませんが、ブラッドハウンドと血縁があると考えられています。
19世紀中頃からは、セッターやポインターなどと異種交配されていくのですが、交配はドイツワイマラナークラブが厳しく管理していました。
そのため、繁殖はもちろん、入手することも不可能だったと言われています。
ワイマラナーはアメリカに渡ったことで広まった
当時、ドイツワイマラナークラブの入会は厳しい審査があったため、誰でも入れるわけではありませんでした。
しかしアメリカ人の狩猟家が会員になることを許可されたことで、ようやくワイマラナーはドイツ国外へ渡ることとなりました。
現在ワイマラナーは家庭犬として世界中で愛されています。
ワイマラナーの身体的特徴
ワイマラナーは体高55~70cm、体重25~40kgほどの大型犬です。
筋肉質で引き締まった体型をしています。
また、頭の高い位置からついている長い垂れ耳も、ワイマラナーの特徴のひとつです。
ワイマラナーの被毛
ワイマラナーは短毛で光沢がある被毛の持ち主です。
被毛は皮膚を守る機能の上毛のみが生えている一重構造になっています。
また、日本では見る機会が珍しいのですが、ロングコート(長い被毛)のワイマラナーも存在します。
ワイマラナーの毛色の種類
ワイマラナーといえば艶やかなグレーの毛色が特徴的ですが、グレーの中でも、
- シルバーグレー(少し薄めのグレー)
- マウスグレー(少し茶色がかったグレー)
- ノロジカ色(少し赤みがかったグレー)
など、それぞれ微妙に違う毛色が存在します。
ワイマラナーの性格・気質
ワイマラナーはどんな性格なのか、気になるところではないでしょうか。
主に以下のような性格や気質の特徴があります。
ワイマラナーの性格・気質① 家族に忠実
ワイマラナーは普段は大人しく、飼い主には忠実です。
また、甘えてきて愛情表現をしてくることも少なくありません。
しかし他人には距離を置いて接するので、仲良くなるまでには時間を要すると思っておいたほうがよいでしょう。
ワイマラナーの性格・気質② 活発
もともと猟犬だったワイマラナーは俊敏で活発、そのうえスタミナもあります。
運動はもちろん大好きですが、おやつを隠して探し当てる宝探しゲームのような、頭脳を使った遊びも好んで楽しみます。
ワイマラナーの性格・気質③ 警戒心が強い
ワイマラナーは、飼い主やその家族にはよく懐くものの、警戒心が強い一面があるため、下手に刺激するとほかの犬や人に対して、攻撃的な態度をとることもあります。
ワイマラナーのオスとメスで性格は違うの?
ワイマラナーのオスは、甘えん坊になりやすく、飼い主さんが好きすぎて大変!となる個体が多いです。
寂しがり屋なので少し留守番をさせただけで、帰宅したときには数年ぶりの再会かというくらい興奮したりします。
一方ワイマラナーのメスも、もちろん飼い主さんを慕い、甘えてくるのは同じですが、オスのように豪快に甘えてくるというより、優しく甘えてくるという方がしっくりきます。
また、成犬になるとメスの方が落ち着きが出てきます。
ワイマラナーの飼い方
大型犬のワイマラナーは、飼育環境が適していないとストレスがたまりやすい犬種です。
飼い方のポイントをしっかりと覚えておきましょう。
ワイマラナーの散歩の頻度と時間
猟犬の血筋を引き継いでいるワイマラナーには、多くの運動量が必要です。
朝と夕方の1日2回、最低でも各1時間は散歩に毎日連れて行くようにしましょう。
また、ワイマラナーの場合、成犬と同じサイズになってくる生後10カ月過ぎ頃から、すでに成犬と同じ散歩量が必要になってきます。
これだけ散歩すれば十分だろうと思いがちですが、実はもっと運動してもいいぐらいです。
できれば広い庭で自由に走りまわれるようにし、散歩以外でも運動量を確保するようにしましょう。
さらに休日などは、ドッグランに出かけて、思いっきり遊ばせてあげるのもおすすめです。
ワイマラナーは運動量が足りないとストレスになってしまうので、気をつけましょう。
ワイマラナーは広いスペースが必要
ワイマラナーのためにケージやサークルを設置するにしても、大型犬サイズだとそれなりのスペースが必要になってきます。
そのため、ある程度部屋が広くないと、ワイマラナーを飼うのは現実的に厳しいでしょう。
また、前述した通り、ワイマラナーは運動量が必要なので、広い庭がない集合住宅などで飼うのは向いておりません。
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