獣医師が解説する犬の目やに  〜原因、診断、治療について〜

病院

目やにはかなり出ることも多いので、点眼前には、きれいに目を洗浄してから点眼処置をおこなうことが重要です。

通常、生涯にわたっての治療が必要となります。

犬の目やにの原因となる病気 マイボーム腺炎

犬にも「ものもらい」ってあるのかしら?という質問をたまに耳にしますが、このマイボーム腺炎がいわゆるものもらいと言われる状態です。

マイボーム腺炎の定義

マイボーム腺とは、眼瞼縁に沿って存在する皮脂腺で、1つの眼瞼に20〜40個あるといわれています。
このマイボーム腺に炎症を生じたものをマイボーム腺炎といいます。

マイボーム腺炎について① 症状

愛犬に以下のような症状がみられたら注意が必要です。

  • 目がしょぼつく
  • 目に違和感がでて、こすろうとする
  • まぶたが腫れぼったい
  • 涙がでる
  • 目やにがでる
  • 目の縁にいぼがみられる

マイボーム腺炎について② 症状診断

一般的に視診にて診断は行われます。
マイボーム腺に炎症が生じると眼瞼縁に対して垂直方向に黄色びた帯が眼瞼結膜に観察できます。
これは、マイボーム腺内の皮脂分泌物が蓄積したものです。

マイボーム腺炎について③ 症状治療

マイボーム腺炎の治療は、炎症を抑えると共に、マイボーム腺内に貯まった皮脂分泌物を排出することです。
局所麻酔を点眼して、絞り出すこともあれば、ご家庭で暖かいタオルをまぶたの上にのせてあげる処置を一日数回繰り返すことによって、自然と分泌物が出てくることもあります。

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