ジャーマン・スピッツにはサイズが6タイプあります。
スタンダードサイズの「ウルフスピッツ」には牧羊犬やソリ犬として使役されていましたが他の5種は愛玩犬として小型化されたものとなり、サイズが大きい順番で「ジャーマン・ジャイアント・スピッツ」「ジャーマン・ミッテル・スピッツ」「ジャーマン・クライン・スピッツ」「ジャーマン・トイ・スピッツ」「ジャーマン・ツヴェルク・スピッツ」があります。
その中の「ジャーマン・ツヴェルク・スピッツ」が現在のポメラニアンにあたります。
ジャーマン・スピッツ族はサイズ以外にもそれぞれの個性を持っていて、それぞれ独立した犬種として認められています。
ドイツからイギリス王室へ
長い間ドイツで牧羊犬として活躍していたポメラニアンですが、1767年にイギリス国王ジョージ3世の王妃シャーロットが、2匹のポメラニアンをイギリスに連れて帰りました。
ここから小さなポメラニアンが誕生することに繋がります。
王妃シャーロットは連れ帰った2匹の犬に「フィービー」と「マーキュリー」と名づけられトマス・ゲインズバラの絵画にも描かれています。
そして、シャーロットの孫の女王ヴィクトリアもポメラニアンを大変可愛がり、王室御用達の繁殖犬舎を所有していたほど、ポメラニアンを愛していたそうです。
中でも女王ヴィクトリアが展覧会でお披露目したポメラニアンが優勝したことをきっかけに、「女王の犬」としてポメラニアンは人気が出て、次々イギリス王室では王妃や王がポメラニアンを愛犬として飼育していきました。
この頃からどんどんポメラニアンの小型化が進み、またいろんな毛色のポメラニアンが誕生しました。
1900年代にはポメラニアンはアメリカにも渡り、アメリカンケネルクラブでも犬種認定され、イギリスとアメリカのドッグショーにも出るようになりました。
◆ヴィクトリア女王が愛したポメラニアン
ヴィクトリア女王は自身の死の床にまで最愛のポメラニアンを呼び寄せて、息を引き取ったと伝えられているほど、ポメラニアンを愛好されていました。
愛するポメラニアンをドッグショーに出展し、自ら繁殖も手掛け、中型サイズだったポメラニアンを、5kg程度まで小さく作り上げたのもヴィクトリア女王だと伝えられています。
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