アイリッシュウルフハウンドの基本情報!歴史や性格・特徴について。心配なしつけやお手入れ方法もご紹介

アイリッシュウルフハウンド

少なくても週2~3日のブラッシングで抜け毛を取り除いて毛並みを整えてあげましょう。
体が大きいため時間もかかるので、部分的に分けて毎日ブラッシングをかけてあげても良いでしょう。

それに加えて定期的なシャンプーや、目の周りなどの毛を部分的にカットしてあげるようにしましょう。

必要に応じてトリミングサロンにお願いするなどして、耳掃除や爪切りなどのトータルケアも行うようにしましょう。

アイリッシュウルフハウンドの注意する病気

アイリッシュウルフハウンドは、遺伝的な疾患である「股関節形成不全」や「拡張型心筋症」などの心臓疾患や、超大型犬のため「胃捻転」に注意しておきましょう。

さらに、見た目の割にデリケートな心を持った犬種でもあるため、ストレスなどの精神面から下痢や食欲不振などを起こすこともあります。
普段から愛犬の様子を観察してようにしましょう。

アイリッシュウルフハウンド

注意する病気①『胃捻転』

大型犬に発症しやすい、胃がねじれてしまう病気です。
特に胸が深い犬種が発症しやすく、アイリッシュウルフハウンドにおいても注意しなければなりません。

胃がねじれると周囲の血管や消化機能に影響を与え、胃の中でガスを発生させながら胃が膨らみ周囲の臓器まで圧迫します。ショックを起こすことによって最悪の場合死に至る病気です。

原因は詳しく分かっていませんが、加齢や、早食い早飲み、食後すぐの運動などによって発症しやすくなると言われており、発症は食後数時間経ってから、夜中~明け方に多い傾向があるようです。
腹部が膨らんで見える、嘔吐やゲップ、吐こうとしても吐けない、水を大量に飲む、食欲不振などの症状が見られます。

症状が現れたら、例え夜間であってもすぐに動物病院に連れて行きましょう。
アイリッシュウルフハウンドを飼うと決めた時点で、夜間対応してくれる動物病院をリサーチしておくことをおすすめします。

注意する病気②『股関節形成不全』

股関節形成不全は、股関節の発育または成長に異常が見られる疾患のことです。
成長期の急激な体重の増加と活発に動くことで骨と筋肉のバランスが崩れ、生後6カ月頃から徐々に異常が見られるようになり、不自然な歩き方をする症状が見られます。
軽症であれば安静に過ごすことで関節が正常に成長するのを待ちますが、重症の場合には外科手術が必要となります。

遺伝的要因も多い病気と考えられているため、親犬に股関節の異常が見られないかを確認することも大切ですが、子犬の頃から食事と運動のバランスをしっかり管理して、異常にすぐ気付けるよう日々観察していきましょう。

注意する病気③『拡張型心筋症』

拡張型心筋症は、心臓が肥大して正常に働くなる遺伝的要因のある病気のことで、加齢に伴い発生率が高まります。
血液が全身に送り出せなくなることによって、失神、腹部の腫れ、元気消失、咳・呼吸が荒いなどの症状が見られ、最悪の場合には突然死することもあります。

治療法は内科療法での対処療法となり、生涯投薬していく必要があります。
予防法はなく、症状が見られた時点で進行していることも多い病気のため、定期健診を受けることで早期発見に努めることが大切です。

アイリッシュウルフハウンドのミックス犬

国内では純血種ですら珍しい犬種なので、ミックス犬においても数は多くありません。
それでも大型犬の人気が高い海外ではたくさんの種類のアイリッシュウルフハウンドのミックス犬が飼われているようです。

ミックス犬の人気の種類ベスト10

2月 8th 2018

ミックス犬①『アイリッシュウルフハウンド×ハスキー』

日本でも知名度の高い「シベリアンハスキー」とのミックス犬です。
クールな見た目をしたハスキーですが、アイリッシュウルフハウンド同様見た目に似合わずフレンドリーで明るくやんちゃな性格の持ち主です。

ミックス犬②『アイリッシュウルフハウンド×シェパード』

警察犬や使役犬として優秀な「ジャーマンシェパード」とのミックス犬です。
しつけやすいアイリッシュウルフハウンドと訓練性能が高いシェパードとのミックス犬ですので、家庭犬としてだけでなく、使役犬としても優秀な能力を身に付けていることでしょう。

ミックス犬③『アイリッシュウルフハウンド×グレートデン』

世界最大の犬としてギネスにも公認されている犬種「グレートデン」とのミックス犬です。
最大犬種1・2位を争う犬種同士なので、ミックス犬においても巨体を持つことは間違いありません。

さらに「ジェントルマン・ドッグ」と呼ばれるアイリッシュウルフハウンドと「優しい巨人」と言われるグレートデンとの掛け合わせですので、そのミックス犬においても巨体ながらも優しい心を持ち合わせていることでしょう。

アイリッシュウルフハウンドを飼うのに向いている飼い主は?

アイリッシュウルフハウンドは優しい性格としつけやすさからも飼いやすいと言われる犬種です。
それでも、やはり超大型犬のため誰にでも飼える犬種というわけではありません。

毎日散歩に連れて行くための体力と時間、超大型犬に相応する飼育費用も必要なので経済力も必要です。

そして何よりも生涯飼育していく覚悟が必要です。
病気になった時に巨体を持つアイリッシュウルフハウンドの介護ができるかどうかも含めて、よく検討した上で迎えられる人に向いている犬種だと言えるでしょう。

マンション・一人暮らしでも飼育できる?

比較的無駄吠えが少ないと言われる犬種ですが、十分な広さの飼育スペースの確保すること、また介護が必要になった時の移動を考えるとマンションでの飼育には向いていないでしょう。

また、留守がちな一人暮らしの人よりも、家族みんなでお世話ができるような家庭向けの犬種です。

小さな子どもや高齢者がいる家庭でも飼育できる?

優しく穏やかな犬種なので、小さな子どもさんや高齢者がいらっしゃるご家庭でも飼育することはできるでしょう。
しかし、自分の体の大きさを考えずに大きく反応し、周りに被害を及ぼすこともあるため注意は必要です。

また、散歩中には突然走り出してしまうことも考えられるため、子どもさんや高齢者だけで散歩するのは避けましょう。

アイリッシュウルフハウンドの寿命

アイリッシュウルフハウンドの平均寿命は、6~8歳と言われています。
大きく丈夫そうな見た目とは反して、短命の犬種として知られています。

一般的に犬の寿命は、体が大きいほど短い傾向がありアイリッシュウルフハウンドも例外ではなく、10歳まで生きられたら珍しいほどです。

少しでも長くアイリッシュウルフハウンドと過ごすためにも日々の食事や運動に気を付けて健康を管理し、短い時間でも幸せで充実した毎日が送られるようにしてあげたいものです。

この記事のまとめ

アイリッシュウルフハウンドはこんな犬
  • 世界一とも言われる超大型犬
  • 性格:優しく穏やか。デリケートで傷つきやすい一面も。
  • 粗い毛質をした中長毛
  • 毛色はグレー、レッド、フォーンなどブリンドル。
    他にもブラック、ピュアホワイトなど多彩にあり
  • 忍耐強くしつけやすい犬種。超大型犬のためリーダーウォークの習得は必須。
  • 注意したい病気:「股関節形成不全」、心筋症などの「心臓疾患」「胃捻転」など。
    ストレスからの不調にも注意を。
  • 子犬の販売価格:25~35万円
  • 平均寿命:6~8歳の短命犬種

アイリッシュウルフハウンドについて さいごに

日本の住宅事情ではなかなか飼育することが難しく、実際にJKCへの登録数も毎年20~30頭程度しかない希少な犬種です。

最大を誇る超大型犬に惹かれて飼ってみたいと考える人は多いでしょう。
それでも、誰にでも飼える犬種というわけではないことを理解して諦めることも時には必要かもしれません。