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犬の耳の病気④ 耳血腫
耳血腫とは、一般的に耳と呼ばれている耳介の部分の血管が破れて、皮膚と軟骨の間に血液が溜まり、腫れ上がった状態です。
外耳炎や、アレルギー、耳ダニの寄生などが原因で頭を強く降ったり、耳をかいたりすることによって血管が破れてしまいます。
基本的に外耳炎を発症している場合がおおく、臭いもきつく、耳垢も溜まっています。
ひどくなると痛みも出てくるので、家でのケアは控え、動物病院で溜まった血液を抜いてもらうなどの処置をしてもらいましょう。
犬の耳の病気⑤ 耳道腫瘍
耳道腫瘍とは耳道にできる腫瘍です。
耳道にはポリープや炎症性肉芽が発生することはたまにありますが、扁平上皮癌や耳道腺腫などの腫瘍もみられます。
外耳道や耳介に腫瘍ができた場合、外耳炎のような症状が認められます。臭いがかなりきつく、耳垢や液体が出て、かゆみ、痛みも伴います。
症状がひどければ、出血や、神経症状がみられることもあります。耳道腫瘍は悪性の場合もありますが、犬では良性の場合が多いです。
犬の耳のトラブルを起こしやすい犬種・年齢
外耳炎、中耳炎、内耳炎では垂れ耳の犬種は、立ち耳の犬種に比べ耳が塞がっているため、湿気がこもりやすくなりやすい傾向にあります。
アメリカンコッカースパニエル、スプリンガースパニエル、ラブラドールレトリーバー、プードル、ジャーマンシェパード、ウエストハイランドホワイトテリア、シーズー、柴犬などの犬種に多いとされていますが、実際耳が垂れている犬や、通気性が悪い耳の形をしている犬種にはよく耳のトラブルがみられます。
トイプードルやビションフリーゼなどの犬種では、耳の中に生える毛量が多い上に垂れ耳なので特に耳の中に炎症を起こしやすいです。
耳血腫ではラブラドールレトリーバー、ゴールデンレトリバー、ビーグル、バセットハウンド、アメリカンコッカースパニエルなどの耳介が大きい垂れ耳の犬によく見られます。
外耳炎の発症率が高いのは、3~6歳ですが、その外耳炎をおこす原因となる疾患が生じる年齢によっても異なります。例えば、ミミヒゼンダニやアレルギー性皮膚炎が基礎疾患となる外耳炎では1歳未満や1歳前後に発症しやすいです。
中耳炎や内耳炎は、外耳炎から広がっていくことがほとんどですので外耳炎と発症しやすい年齢は同じようなものです。
犬の耳のケア 掃除の方法、頻度、おすすめグッズ
犬の耳のケアはとても大切で、家でも定期的にしてあげてほしいケアの一つです。
しかし実際は、耳の見えているところは拭いてあげられるけれど、耳の中までは怖くて掃除ができないという飼い主さんがとても多いです。
犬の鼓膜は、人と違ってかなり奥の方にあるので、耳掃除で敗れるということは少ないです。
しかし、それでも嫌がってできない、怖いというのであれば、1ヶ月に1〜2回程度でトリミングサロンや動物病院で掃除をしてもらいましょう。
家でも耳のケアができるのなら、耳の中の掃除は1ヶ月に1〜2回程度でしてあげましょう。
シャンプーを家でしているのなら、シャンプー後にしてあげるのをオススメします。
そして、シャンプー後の湿気で外耳炎になることも多いため、しっかりと耳の湿気は取ってあげましょう。
犬の耳掃除の注意点は、あまり頻繁にやり過ぎると逆に傷つけてしまい、炎症を起こす可能性がありますので、毎日掃除をする必要はありません。
少しでも、耳が臭うようになったり、変わった色の耳垢が沢山出てくるようになったりするならすぐ動物病院で見てもらいましょう。
診断されてからは、獣医師の指示に従ってケアをしてあげましょう。
動物病院でよく使用している耳のケアグッズは、キリカン洋行のノルバサンオチックという耳掃除で使う洗浄液です。
サラサラしているタイプなので、ベタつきもなく、耳の中にそのまま入れて洗浄できるので使いやすいです。
耳の病気に処方する点耳薬がドロッとしたものもあるので、ベタつきのないノルバサンオチックで掃除した後に、点耳薬が使いやすいということで、多くの動物病院で使用されています。
この記事のまとめ
・犬の耳の仕草は感情表現の手段
・耳は聴覚だけでなく平衡感覚を司る感覚器
・耳は大きく分けると外耳・中耳・内耳に分かれ、さらに細かく分類でき、とても複雑な構造
・耳のトラブルは多く、その原因は常在菌のバランスの崩れ、細菌の増殖、耳の中の炎症や腫瘍、耳ダニ、アレルギーなど
・耳のトラブルの多い犬種は、実際耳が垂れている犬や、通気性が悪い耳の形をしている犬種
・耳のケアはしすぎると悪影響で、月に1~2回程度が良い
犬の耳について さいごに
犬にとって耳はとても重要な器官ですが、病気などのトラブルも多い器官です。
耳のケアはとても重要ですので回数に気を付けてしっかりケアしてあげましょう。
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